東芝、「デュアルコンプ」で省エネ運転するエアコンにセンサーを新搭載

大清快 JDRシリーズ プレシャスホワイト(上) プレシャスシャンパン(下)

 東芝ホームアプライアンスは、センサーで省エネ運転できるエアコン「大清快 JDRシリーズ」13機種を、11月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は20万円から32万円前後。


※印は、本体カラーはプレシャスホワイトとプレシャスシャンパンの2色。
ほかはプレシャスホワイト1色のみ
主な畳数型番電源冷房能力暖房能力店頭予想価格
6畳RAS-221JDR単相
100V
2.2kW2.5kW20万円
から
32万円
前後
8畳RAS-251JDR2.5kW2.8kW
10畳RAS-281JDR※2.8kW3.6kW
12畳RAS-361JDR3.6kW4.2kW
14畳RAS-401JDR※4.0kW5.0kW
RAS-402JDR単相
200V
18畳RAS-562JDR※5.6kW6.7kW
20畳RAS-632JDR※6.3kW7.1kW
23畳RAS-712JDR7.1kW8.5kW

【10月9日 訂正】メーカーより、省エネ性能に関するリリース内容の訂正がありました。そのため、一部表記を変更しております。

東芝独自の「デュアルコンプ」を継承。人と明るさを検知するセンサーも新採用


室外機に搭載されるコンプレッサー「デュアルコンプレッサー」

 同社のエアコンでは最上位クラスに当たる製品で、東芝独自のコンプレッサー「デュアルコンプレッサー」を採用している点が特徴。デュアルコンプレッサーは、運転開始時には2つのシリンダー、室温が安定した場合には1つのシリンダーで運転することで、パワフルな運転にも、能力を抑えた運転にも対応できる特徴がある。特に、室温を維持する場面において、運転を停止せずに低出力運転が続けられる点が特徴。同社では、“業界最小能力”という0.2kW、消費電力45Wで運転できるとしている。


デュアルコンプレッサーの仕組み。2つのシリンダーでパワフルな運転ができるシリンダーを1つだけ動かすことで、能力を抑えた運転もできるデュアルコンプは、室温を維持する低出力運転時で省エネ運転できる点が最大の特徴となる
室内機の右端、黒い部分が明るさサーチセンサー、目玉のようなものがアクティブ人サーチセンサーとなる

 新製品では、室内機にセンサーを搭載することで、生活シーンに応じて省エネ運転できる「おまかせ自動」モードを新たに備えた。リモコンのおまかせ自動ボタンを押すことで、「アクティブ人サーチセンサー」と「明るさサーチセンサー」という2種類のセンサーが反応し、自動で気流の向きと冷暖房能力を制御する仕組みになっている。

 このうちアクティブ人サーチセンサーは、左右に動くレンズで室内185度をセンシングし、室内にいる人の位置と活動量を検知することで、風を人に当てる「風当てモード」、または人に当てないようにする「風よけモード」といった運転ができるもの。通常運転よりも省エネ運転できるという。

 また、センサーが人を30分間検知しなかった場合は、設定温度を暖房時には低め、冷房には高めに調節し、さらに4時間以上の不在の場合には、自動で消費電力45Wの“最小冷暖房能力”運転に移行する。同運転時の消費電力は1時間約1円で、冬は部屋の冷え込み、夏は熱こもりが防げるという。

 一方の明るさサーチセンサーは、室内の照度を検知し、照明を消して部屋が暗くなると、設定温度を約1℃弱めにするセーブ運転へと切り替える。

アクティブ人サーチのセンシング範囲は185度。明るさセンサーは約10lx(ルクス)以下になると、おやすみ時と判断し、セーブ運転に切り替えるおまかせ自動モードの仕組み。人が居るときには、風を当てる/当てないを選択し、いない場合には30分後、4時間後に減力運転に切り替わる
アクティブ人サーチセンサー明るさサーチセンサー

 暖房運転の機能としては、寒い朝や帰宅後に素早く部屋を温める「ダッシュ暖房」を搭載。あらかじめ使用時間を予約しておくと、設定時間前にデュアルコンプレッサーがヒートポンプユニットを予熱、“業界最短”となる約1分で温風が吹き出せるという。ダッシュ暖房は1日2回まで予約できる。

 夏場の機能では、能力0.2kW、消費電力45Wの“業界最小能力”で部屋をやさしく冷やす「涼風運転」機能を引き続き採用する。

「ダッシュ暖房」は、寒い朝でも約1分で温風が吹き出せるというダッシュ暖房は温風の吹き出しスピードが早いため、通常運転よりも部屋が暖まるまでの時間が短縮でき、省エネにも繋がるという最小出力で涼しい風が出せる「涼風運転」も搭載する

無給水のピコイオン発生装置を搭載。消費電力がリアルタイム表示されるモニターも

新たに除菌・脱臭効果のあるピコイオンの放出機能を搭載

 イオン機能は、前年モデルのプラズマイオンに変わって、東芝グループ独自の除菌・脱臭技術「ピコイオン」の放出機能を採用。リモコンの「ピコ空清」ボタンを押すと、室内機の吹出口からピコイオンを発生し、空気中のウイルスやカビ菌を抑制したり、肌や髪に潤いを与える効果があるという。また、ホコリやピコイオンによって抑制された菌は、エアコン内部のイオン発生装置「プラズマイオンチャージャー」によって熱交換器内に捕獲され、冷房・除湿時に出る水で屋外へ排出される。なお、ピコイオンは空気中の水分を集めて放出するペルチェ方式のため、給水は不要。

 このほか室内機には、エアコン使用中の消費電力をリアルタイムで表示する「リアルタイムモニター」を、従来モデルに引き続き搭載。リモコン操作で、1時間当たりの電気代や室内温度、運転パワーなども表示できる。また、運転モードやピコイオンの稼働状況を示すランプも用意される。

 リモコンは、今日/昨日/一昨日、または今月/前月/2カ月前の電気代を比較して表示可能。オール電化住宅向けに、電気代の単価も3種類で登録できる。

ホコリや菌は、室内機内部のプラズマイオンチャージャー(写真の青い部分)で、熱交換器内に集められ、ドレン水とともに屋外に排出されるピコイオンは肌の潤いを保つ効果もあるという熱交換器には、汚れをドレン水で洗い流す「アクアde洗浄熱交換器」を全機種で採用する
リアルタイムで消費電力を表示するモニター機能も、従来機種より継承。位置は右下に移動している会場の涼風運転では、40.3Wというスペックよりも低い数値が出ていたリモコンでは過去の電気代と比較することができる




(正藤 慶一)

2010年9月22日 00:00