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パナソニック、ものづくりの遺伝子を受け継いだネットワークセキュリティシステム
2017年3月7日 14:33
パナソニック システムネットワークスは、プラットフォームを刷新したネットワークセキュリティシステム「i-PRO EXTREME」シリーズのネットワークカメラ、ネットワークレコーダー、映像監視ソフトウェアを3月より順次発売する。価格はオープンプライス。
防犯や安全、監視などを目的として設置するセキュリティシステム。カメラとハードディスク、映像を監視するソフトウェアから成る。パナソニックでは、2017年にセキュリティシステム事業が60周年を迎え、13年連続でネットワークカメラの国内シェア1位を獲得するなど、同ジャンルでの実績がある。2017年度には、カメラを27種類、レコーダーを11種類投入する予定。
今回発表した新シリーズでは、各機器を大幅に刷新。「これまでのセキュリティシステムは、撮影、録画などどちらかというと受け身だった。新シリーズでは、多様なセンサーを組み合わせたカメラと、クラウドを活用したAI解析など、これまで見えなかったものを見える化し、情報を穫りにいくアクティブなセキュリティシステムを目指している。我々はセキュリティシステムの会社ではあるが、パナソニックのものづくりの遺伝子を引き継いでいる。新システムでは、家電で培った技術を大いに活用している」(パナソニック システムネットワークス セキュリティシステム事業部 事業部長 島田伊三男氏)。
まずネットワークカメラには、様々なシーンを自動で認識し、設定を最適化する「iA(インテリジェントオート)機能」を搭載。これは、パナソニックのデジタルカメラ「LUMIX」で培った技術だという。同機能を搭載したことにより、これまでのカメラでは識別が難しかった走行中の車のナンバープレートや、明暗差が大きい逆光といったシーンでも人の顔を判別できるようになった。
またデータの管理には、テレビのレコーダーで培った圧縮技術を応用。カメラで撮影したデータはハードディスクやクラウドで管理するが、昨今は映像が高画質なためデータ量が多く、処理しきれないという場合もあったという。新製品では、レコーダーなどにも搭載されている映像圧縮技術「スマートコーディング」により、データ量を最大50%減らすことができるという。
またセンサーにより顔を認知し、顔以外のデータ量を削減する「スマート・フェイシャル・コーディング」技術も業界で初めて搭載する。
セキュリティ面では、セキュリティソフトの「シマンテック」と協業。シマンテックデバイス証明を搭載するほか、各機器においてシステム暗号化を実施。米国連邦政府規格FIP140-2Level1相当のセキュリティシステムを備える。
セキュリティシステム事業部 市場開発部 部長 朝比奈純氏は、「今後はデータ解析ソリューションや、データセキュリティサービスなども順次展開していく。2020年のオリンピックを控え、ネットワークシステムセキュリティ分野で更なる躍進を目指す」と語った。