【東京おもちゃショー2012】
セガトイズ、光学式とデジタル式の“ハイブリッド”で投影する家庭用プラネタリウム

 おもちゃの見本市「東京おもちゃショー 2012」が、6月14日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は17日までの4日間。前半2日間は商談見本市で一般の入場は制限されるが、後半2日間は入場無料で一般公開される。時間は前半2日間が9時半から18時まで、16日は9時から17時まで、17日は9時から16時まで。

 家電Watchでは、大人も一緒に楽しめるような製品を中心に紹介する。

星空とともにオーロラや流星群も登場。さらに小惑星探査機「はやぶさ」も

 セガトイズは、光学式とデジタル式の2つの投影方法を取り入れた家庭用プラネタリウム「earth theater(アースシアター)」を、11月22日に発売する。希望小売価格は36,750円。


アースシアター本体。カラーはブラック(左)とホワイト

 同社の家庭用プラネタリウムシリーズ「HOMESTAR(ホームスター)」シリーズの最新モデルで、電球の光をレンズに通して星を演出する「光学式」と、ビデオプロジェクターで星空を投影する「デジタル式」の両方の技術を取り入れた点が特徴となる。

 光学式では60,000以上の星が表現でき、デジタル式では、セガトイズが独自に開発した「Lcos式デジタルプロジェクター」を搭載する。プロジェクターで再生される映像ソフトには、特殊な信号が打ち込まれており、信号に合わせて星空の光源がコントロールされる。これにより、映像シーンに合わせて、星空側の投影の強弱やON/OFFするなどの調節が自在にでき、星空の世界がよりドラマチックに演出できるという。

 投影内容としては、1枚の恒星原板と、「地球の夜空」「はやぶさの旅」という2種類の専用映像コンテンツが用意される。「地球の夜空」では、星空のほか、雪やオーロラ、流星群など、夜空に起こるさまざまな現象が映し出される。また「はやぶさの旅」では、小惑星探査機「はやぶさ」が、地球を飛び出して旅をした宇宙空間の映像が流れる。

 なお恒星原板は、既に発売中のホームスタープロシリーズの原盤も使用可能。原板、映像コンテンツともに、新作の発売が予定されている。

星空のほか、専用の映像コンテンツも用意される。写真は「地球の夜空」小惑星探査機「はやぶさ」が、宇宙を旅する「はやぶさの旅」の映像も用意される

 また、本体左右に組み込まれたステレオスピーカーからはサウンドも流れる。LINE出力端子も用意されており、家庭のオーディオ機器からの出力もできるという。

 このほか、5度の角度調整機能や、長時間でも使えるよう大型のヒートシンクも搭載されている。

 本体サイズは180×180×220mm(幅×奥行き×高さ)。光源は3Wの白色LED。投影範囲は最大約3m。レンズは光学側が6枚、プロジェクター側が3枚。専用映像コンテンツを記録したSDカードが同梱される。本体カラーはブラックとホワイト。

アースシアター ブラックホワイト

“お酒を飲みながらプラネタリウムが鑑賞できる”

ホームスターシリーズの監修を務めるプラネタリウム・クリエーターの大平貴之さん。野望について聞かれると「直径1kmのプラネタリウムを作りたい」と壮大な答えだが、「実際には土地買収とか日照権とか大変ですが」と現実的

 東京おもちゃショーのセガトイズブースで行なわれた発表会では、ホームスターシリーズの監修を務めるプラネタリウム・クリエーターの大平貴之さんと、映像制作で協力したデジタルグラフィックアーティストのKAGAYAさんが登壇した。司会はフリーアナウンサーの進藤晶子さんが担当した。

 大平さんは、「(光学式とデジタル式の機構を)この大きさに埋め込むのは大変だった」としながらも、「プラネタリウムの施設だと、食べ物がダメなどの規制があるが、アースシアターなら、お酒を飲みながらでも鑑賞できる」と、家庭用ならではのメリットを説明。さらに、「一人はもちろん、大切な人と一緒に過ごす時にも使える。世の中大変ですが、昔も今も、星空の時間のスケールは変わらない。過去や未来に思いを馳せて、“自分たちは何者なのかな”ということを、星の下で考えることのお役に立てられれば」と、用法をアピールした。

 またKAGAYAさんは、アースシアターの映像について「家庭用のものを作ることになって、いろいろイメージが浮かんだ。今まで夢の中でしか見られなかったことが体感できるような映像にしている。(寝る前に使うことで)夢の中ににそのまま行ってしまえるような映像に心がけている」と、就寝時の使用も推奨した。

映像制作で協力したデジタルグラフィックアーティストのKAGAYAさん。「大平さんの星と私の映像が合体して映るのは初めて」と感慨深げな表情司会を務めたフリーアナウンサーの進藤晶子さん。「5歳の娘がホームスタースパを使って、星空に驚いています」

オーロラを投影するホームスターも登場。R2-D2形はグレードアップ

 同社のブースではまた、ホームスターシリーズの新製品も展示された。新製品は、天井に星空とオーロラを投影する「ホームスター オーロラ」、浴室で使用でき、アロマオイルで香りも楽しめる「ホームスター アロマ」、映画「スター・ウォーズ」に登場するロボット「R2-D2」形のプラネタリウム「R2-D2 EX」の3機種。

 希望小売価格は順に8,190円、3,990円、20,790円。「オーロラ」「アロマ」は7月発売予定で、「R2-D2 EX」は9月発売予定。R2-D2 EXでは、星空に登場キャラクターを投影したり、喋る機能も付いている。

オーロラを投影する「ホームスター オーロラ」アロマの香りが楽しめる「ホームスター アロマ」映画「スター・ウォーズ」に登場するロボット「R2-D2」形のプラネタリウム「R2-D2 EX」も発売する予定





(正藤 慶一)

2012年6月14日 15:44