【IFA 2012】
ハイアール、5つのセンサーで霜が付かない冷蔵庫

 中国ハイアールは、IFA 2012の会場において、白物家電とデジタルAVの2つのブースに分けて展示を行なった。

ハイアールの白物家電ブース

 ハイアールの白物家電ゾーンで、最も力を注いでいたのが冷蔵庫だ。冷蔵庫市場で世界トップシェアを持つ同社が「第2世代」と位置づける冷蔵庫では、あらゆる家庭にフィットするデザインを採用するとともに、庫内に5つのセンサーを搭載して、冷蔵庫の扉の開閉動作を分析。冷蔵庫庫内の上部から下部にかけての温度変化を最小化することで、霜が付くことを排除し、効率的な運用が可能になると説明する。

ハイアールの第2世代冷蔵庫

 また、「MyZone」と呼ぶユーザーが自由に使えるスペースを用意。解凍、冷蔵、急速冷蔵といった用途ごとに切り替えることができるといった特徴も持つ。

ハイアールの第2世代冷蔵庫に設置されている「MyZone」野菜室などのほか、ワイン用のラックもある。欧州市場向け製品としてのこだわり

 スペースを最適化する新たな技術を導入することで、容量300Lクラスの冷蔵庫では、外形寸法を同じにしながら容量356Lへと、庫内スペースを約15%拡大。「食材を保管するのに十分なスペースを用意している」などと訴求した。

 加えてA+++(トリプルエー)の省エネ性能を実現。約60%の省エネ化を実現したほか、基本保証で10年間、コンプレッサーでは12年間の保証も提供し、環境性能や品質面でも優れてすることをアピールしていた。

ビルトイン型の冷蔵庫も展示。高所得層を中心に売れているという
サイドバイサイド型の大型冷蔵庫サイドバイサイドの冷蔵庫では前面からワインを取り出せる機能もある庫内は細かく区分けされて収納できるようになっている
3D Fridgeと呼ぶデザインモデルもラインアップしているフレンチドアタイプでもデザイン性を重視

 ハイアールでは各種ドラム式洗濯機も展示。そのなかで、同社の洗濯機に採用しているモーター技術「Smart Drive Motor」を紹介。1分あたり1,600回転を実現する第2世代の高速モーターを採用することで、静音性、洗浄性能を向上させるほか、繊維に優しい洗濯や、15分間での短時間での洗濯も可能にするという。

ハイアールのドラム式洗濯機の製品群ハイアールの洗濯機に採用しているSmart Drive Motorスケルトンモデルも用意して特徴を説明

 ハイアールでは、欧州市場においても、食洗機を重点商品の1つとして取り組んでいる。

 今回の展示でもかなりの台数を展示しており、抗菌技術の「ABT」を搭載していることや、水使用量は年間で980Lも削減できることなどを訴求していた。

食洗機ではカラーバリエーションも用意食洗機のスケルトンモデルも展示していた

 また、調理小物家電やワインセラーなどの欧州市場向けに特化した製品群の展示も行なっており、様々な領域から欧州市場での存在感を高めようとしていた。

 一方、デジタルAV製品のブースでは、薄型テレビの展示に力を入れており、様々な製品をラインアップ。そのなかには、テレビの画面を半透明にする「Transparent TV」や、目でアイコンを操作できる「Eye Control」システム導入したユニークな技術も展示されていた。

欧州市場向けに投入しているソーラー給湯システムとソーラーパネル
各種ワインセラーの展示にも力を注いでいた欧州市場向けの小物家電商品もラインアップハイアールのアプライアンスのブースではロボットのキャラクターがお出迎え
ハイアールのデジタルAV製品のブース目を動かすだけで操作ができる「Eye Control」システムを実演している





(大河原 克行)

2012年9月10日 12:57