年末特別企画

2012年 私が選ぶ今年のベスト雑貨――ライター編

 家電Watchでは、「やじうまミニレビュー」として日々、雑貨の使用感をお届けしている。本日はこの1年の締めくくりとして、弊誌ライター陣が今年最も気に入ったアイテムを振り返ってみよう。

[スタッフ編はこちら]

片手でひねり出して食べる、まさに「おにぎり革命」~タカラトミーアーツ「スマート飯」 by.藤山哲人

タカラトミーアーツ「スマート飯」

 家電とはまったく関係のない、奇想天外な製品が登場することの多い「やじうまレビュー」だが、群を抜いて奇想天外(褒め言葉)だったのが「スマート飯」だ。巨大なスティックのりのようなケースにごはんを詰めて、手を汚さずにおにぎりが食べられるという製品だが、こんなモノ思いつく開発スタッフがスゲエ! あまつさえ商品化して売ってしまうタカラトミーアーツの根性がスゲエ!

メーカータカラトミーアーツ
製品名スマート飯
購入場所Amazon.co.jp
現在価格840円

 あまりの奇想天外さに思わず買ってしまったので、最初は本当に使えるものかマユツバだったのだが、実際におにぎりを作って食べてみてたら、実用的に使えちゃうんですわ。おにぎりなんて作ったことのない筆者でも、1分そこそこでできちゃうし、ダイヤルをクルクル回しておにぎりが出てくる様は、産業革命さながらの「おにぎり革命」だ。

 仕事柄、プログラムの開発や原稿の締め切り前で「飯を食う時間も惜しい」というときが多々あるが、今でもコイツを愛用して栄養補給。飽きるとかいうオモチャじゃなくて、もう愛着感じちゃって相棒ですよ。Love♪スマート飯みたいな……。

 詳しくはレビュー記事を見て欲しいが、今年一番使えなさそうで(笑)、実は使えるヤツの筆頭だ。ゆえに筆者は、全人類にスマート飯をオススメしたい。というか、娘たちよ! スマート飯はお父さんのだから、勝手に学校に持って行くの禁止! 我が家では家族で取り合い状態になっているので、1人1個が基本という注意点も追記しておこう。ちなみにパン食にも対応できることを実証済みだ。

・やじうまミニレビュー タカラトミーアーツ「スマート飯」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/yajreview/20121001_562301.html
・タカラトミーアーツ
http://www.takaratomy-arts.co.jp/
・製品情報
http://www.takaratomy-arts.co.jp/specials/smarthan/

焼き魚やローストビーフも作れるシリコン調理グッズ ~ルクエ「スチームロースター イエルバ」 by.すずまり

ルクエ「スチームロースター イエルバ」

 今年もさまざまなアイテムを試させていただいた。単機能なアイテムでも、ツボにはまるとものすごい威力を発揮する。そんな感じで、筆者的に「そうきたか」と思わせたのが「スチームロースター」だった。これまで電子レンジで使うシリコン製品といえば、蒸す、煮る、が主だったが、これは「焼く」という新しい使い方もあるというのを教えてくれたのだ。

メーカールクエ
製品名スチームロースター イエルバ
購入場所Amazon.co.jp
現在価格2,980円

 レビュー時に作った魚の塩焼きやローストビーフのインパクトは相当なものだった。それまでは「絶対面倒くさいに違いない! 」と思っていたのに、あっさりクリア。以後、ローストビーフに開眼し、友達を呼んでの家飲みに大活躍。また、魚の塩焼きの出番も多い。スーパーで小鯛が安いときなどはうれしい。皮を取り除いたら、レモン風味のオリーブオイルをかけていただくとおいしいこと! 魚焼きグリルは、使った後の洗浄が面倒だが、「スチームロースター」は流しでササッと洗うだけなので助かっている。食べたいものが手軽に用意できるというのは魅力である。

 その後、ボウルとして使うと、その柔軟性が便利に機能するとも分かった。特にいいのが、食材を容器に流し込むとき。たとえば、多めの小麦粉が必要になるときは、「スチームロースター」に入れておくのだ。固いボウルに入れた粉モノは、他の容器に入れる際にヘラが必要になったりするし、かき集めるのに少々手間がかかる。しかし「スチームロースター」はくるりと丸まってくれるし、容器にこびりつきにくいので、中身が飛び散ることなくスーッと流し込めるのである。新聞紙を半分に折って流し入れる、あのイメージだ。

 ほかにも、お餅もこびりつかないはがれやすさを生かして、捏ねた後の生地を休ませる場所として使うこともある。肉の下味をつける際は、フタ付き容器の感覚でも使っている。いつのまにか、“ローストビーフや焼き魚も作れるシリコンボウル”的な存在になっている「スチームロースター」なのであった。

・やじうまミニレビュー ルクエ「スチームロースター イエルバ」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/yajreview/20120309_517003.html
・ルクエ
http://www.lekue.jp/
・製品情報
http://shop.coram.co.jp/fs/coram/c/lekue-steamroaster

設定時間の履歴が呼び出せる便利なタイマー ~タニタ「履歴タイマー TD-403」 by.片岡義明

タニタ「履歴タイマー TD-403」

 今年使った雑貨のグッズの中でもっとも印象に残ったのはタニタの「履歴タイマー TD-403」だ。時間を設定してカウントダウンするだけのふつう普通のキッチンタイマーとは異なり、過去に設定した時間の履歴を保存できる点がすばらしい。

メーカータニタ
製品名履歴タイマー TD-403
購入場所Amazon.co.jp
現在価格1,618円

 キッチンタイマーを使う場合、温野菜や煮込み、シチューなど目的に応じて最適な調理時間を設定する必要があるが、TD-403なら1回ごとに「分」「秒」ボタンを押して設定する必要がなく、履歴をさかのぼって定番料理の設定時間を呼び出し、簡単に設定できる。

 保存される履歴は最大10件なので、筆者の使い方では十分だった。温野菜を茹でる場合には、ニンジンなら4分、ブロッコリーは2分といった具合に野菜の種類ごとに決まった時間を呼び出せるので実に便利である。時間の設定ボタンは「10分」「1分」「1秒」の3つを搭載しており、「10分」ボタンがあるため長時間に設定する場合も楽だ。

 液晶画面は細長いディスプレイが上下に2つ並んでおり、上画面にカウントダウン、下画面に履歴が表示される。本体サイズは一般的なキッチンタイマーに比べると大きめだが、その分、ボタンが大きく操作しやすい。

 最近はスマートフォンやタブレット用にキッチンタイマーのアプリも充実してきているが、台所でスマートデバイスを使うと水濡れや衝撃で故障する恐れがあり少々不安だ。単体のキッチンタイマーなら濡れた手で触っても問題ないし、ボタンを強く押したり、料理から立ちのぼる蒸気にまみれたりしても壊れにくい。そもそも商品自体が壊れても買い換えに悩むような価格ではないので気楽に使える。

 そんな実用第一で価格も安いキッチンタイマーというジャンルにおいて、今までにない付加機能を搭載して差別化を図った履歴タイマーは、「キッチンタイマーなんてどれを選んでも同じ」と思っている人にこそ使ってもらいたい製品だ。世の中不景気なので、外食を控えて家で料理する機会が増えている人も多いと思うが、美味しい料理を効率良く、そして楽しく作るために、来年もTD-403のような便利グッズに巡り会えることを期待している。

・やじうまミニレビュー タニタ「履歴タイマー TD-403」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/yajreview/20120906_557459.html
・タニタ
http://www.tanita.co.jp/
・製品情報
http://www.tanita.co.jp/tanita/hp/productDetail.do?_productId=1423

卵焼きやオムレツなどはもちろん、フライなどの卵液作りにも便利 ~川嶋工業「まぜ卵」 by.石井和美

川嶋工業「まぜ卵」

 今年も調理系をメインに色々な雑貨をご紹介してきたが、レビュー後もほぼ毎日愛用しているグッズといえば、なんといっても川嶋工業の「まぜ卵」だ。

メーカー川嶋工業
製品名まぜ卵
購入場所Amazon.co.jp
現在価格253円

 ほぼ毎日お弁当作りをしているが、子供が好きな卵焼き、オムレツなどを作るときは必ず使用している。朝の忙しい時間でもサッと短時間でキレイにかき混ぜられるので、いつも手の届くところに置いている。

 レビューでは触れなかったが、フライの卵液作りにも大変便利なこともわかった。箸で卵を混ぜると、どうしても白身がうまく切れずに、固まりがフライについてしまうことがあったが、まぜ卵を使えば均等に卵液を付けることができるのだ。白身の固まりがついて衣が分厚くなってしまった…ということがなくなり、無駄に卵を使うこともなくなった。

 また、唐揚げの下ごしらえで入れる卵も、白身が固まりで入ることがなくなって、よく混ざるようになった。我が家ではフライや唐揚げをよく作るので、朝の卵焼き作りでまぜ卵を使った後に、夕食時のフライ作りでも使うことがある。日によっては何度も出番があるほどだ。

 残念なのは、刃を保護するキャップが使いづらいこと。チューブ状のキャップは洗いにくく、透明なので外して置いたときに見えにくい。結局、このキャップはなくなってしまった。少し値段が高くても良いので、刃が簡単にしまえる折りたたみ式キャップが本体に付いて欲しい。

 細い棒状なので収納場所にも困らず、黄色で目立つので忙しいときもすぐに見つかる。機能はシンプルだが、我が家には欠かせないアイテムとなっている。

・やじうまミニレビュー 川嶋工業「まぜ卵」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/yajreview/20120210_510870.html
・川嶋工業
http://www.suncraft.co.jp/
・製品情報
http://www.suncraft.co.jp/archives/product/convenience/20090519175256.html

家電Watchライター陣