やじうまミニレビュー
開いた場所で仕事が始められる「ひらくPCバッグ」
by すずまり(2013/11/26 07:00)
荷物が多くても出し入れしやすいバッグは、仕事でもプライベートでも大活躍する。以前こちらでもご紹介した「ブロガーズトート」は、そんな収納力抜群のバッグだったが、最近使っているバリューイノベーションの「ひらくPCバッグ」も、単純に「荷物が出し入れしやすいね~」では済まない影響力を発揮する。
メーカー | バリューイノベーション |
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製品名 | ひらくPCバッグ |
購入場所 | 直販サイト |
購入価格 | 19,950円 |
バッグも小物も立つ! 開けた瞬間、仕事が始まる機能性が魅力
ひらくPCバッグのカラーはブラックとオリーブグレーの2色があり、今回使用したのはオリーブグレーだ。本体外寸は400×130×260mm(底面横幅×奥行き×高さ)で、重さは800g。
サイズは一般的なビジネスバッグとさほど変わらないが、そのコンセプトは大きく異なっている。特徴をまとめると、大きく分けて5つある。1つめは、余分な空間を省いた二等辺三角形の形状をしており、どれだけ荷物を入れても確実に自立すること。これまで使っていて1度も倒れたことがないだけでなく、形がかっちりしているため、崩れ落ちる心配もない。奥行きが底面ギリギリの非常に狭い場所でも安定して置ける。
2つめは、側面が高さ半分ほどの位置から大きく開く構造で、中が見渡しやすいこと。上からではなく、側面からも見えるというのは、シースルーのバッグ以外ではなかなかお目にかかれない。袋状のバッグの場合、見えても取り出すことはできないが、大胆に開くPCバッグならそのまま取り出せる。
3つめは、マジックテープのついた3枚の仕切り(付属)で、カメラバッグのように自由に区分けして荷物を入れられること。これにより物のポジションがハッキリ決まるだけでなく、物がしっかり“立つ”。バッグの中で物が見つからず、すぐに取り出せない大きな理由は、中で寝転び、地層のように折り重なってしまうためだ。荷物を立たせることでスペースが有効に使えるだけでなく、見つけやすく、出し入れしやすくなる。
4つめは、1~3の特徴も踏まえて「置いて使う」というコンセプトのもと作られていること。そこはデスクかもしれないし、カフェ、または駅や公園のベンチかもしれないが、開いた場所ですぐ作業に取りかかれるバッグなのである。
自分のデスクを見たとき、電話、書類、パソコン、筆記用具類で、ポジションが決まっていないものがほどんどないはずだ。このデスクの状態をひらくPCバッグの中で再現できると考えると分かりやすいかもしれない(もちろん何を入れるか次第だが)。「ペン立てみたいなバッグ」というキャッチコピーがついているが、まさにその通りというわけ。
5つめは、斜めについた太めのショルダーベルトのおかげで、斜めがけすると身体に沿いやすく、荷物が重くても負担になりにくいということ。
このほかに、外部には牛革のパンチングポケットが用意され、内側には、パソコンや書類が収納できる「PC用ポケット」、iPadなどの10インチクラスのタブレットも収納できるサイズの「ポケット大」、iPad miniをはじめとした7インチクラスのタブレットが入る「ポケット小」、メッシュ素材で中が分かりやすい「見えるポケット」に、見せたくないものを入れるのに都合のよい「見えないポケット」など、5つのポケットが用意されている。今時のガジェットを携帯する方なら、持ちたいものはこれらにすべて収まってしまうはずだ。
持ち歩いた効果と、女性が使う際に気をつけたいこと
ひらくPCバッグを使い始めてから、さまざまメリットが生まれた。仕事の準備と片付けが非常にスムーズになったほか、荷物全体をコンパクトにすることができた。あるべき場所にあるべきものが収まっているかどうかが一目で分かるので、見ただけで忘れ物にも気づきやすくなったように思う。
決して女性向けとは言い難いデザインであることや、それまで持ち歩いていた荷物を入れるとはち切れんばかりになってしまったため、正直、当初はちょっと悩んだのは事実。しかし、ごちゃごちゃだった荷物を厳選、整理し、果ては開けたとき見えても恥ずかしくない小物や文具のセレクトへと発展した。
こうして使うモノ選びにまで影響を及ぼしているひらくPCバッグだが、1点だけどうしてもクリアしにくいのが、斜めがけだ。筆者には斜めがけの習慣がなかったため、どうにも見た目がしっくりこない。とりあえずワンショルダーで使っているが、ベルトの片側に重心を感じて落ち着かない。ここは1つ、斜めがけでもキマるレディースファッションの研究をすべきだろうか。
バッグといえば、なんでも気軽に放り込める余裕と安心感が魅力のものもある。「ブロガーズトート」などはその例だろう。ひらくPCバッグはまったくその逆で、厳選した持ち物をフットワークよく持ち歩くための、収納ケースや文具の延長のようなバッグといえそうだ。専用デスクを持たないフリーアドレススタイルで仕事をしている方などには、まさにぴったりかもしれない。