やじうまミニレビュー

サーモス「真空断熱タンブラー JMO-GP2」

~結露なし! 魔法瓶効果で冷たさ・温かさを保つタンブラー

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
サーモス「真空断熱タンブラー JMO-GP2」

 冷たい飲物はキンキンに冷たく、熱い飲物はアツアツで飲むのが好きだ。ふだん食事のときはガラスのタンブラーで麦茶を飲んでいるが、せっかくなら保温・保冷効果のあるタンブラーが欲しくなったので、色々調べてみた。

 そこで選んだのが、サーモスの「真空断熱タンブラー JMO-GP2」。夫婦で使用するため、2個セットで購入することにした。

メーカーサーモス
製品名真空断熱タンブラー JMO-GP2
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,554円

氷が溶けたのは7時間後! 結露も発生せず、持っても冷たくない

 真空断熱タンブラーは、2枚のステンレスの間に魔法瓶のような真空断熱層を設けることで、保温・保冷性を高めた容量400mlのタンブラーだ。ステンレスミラーのインテリアや料理を選ばないシンプルなデザインも気に入った。

 本体のサイズは80×80×155mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約300g。なお、現在は後継モデルのJCY-400が販売されており、そちらは重さが100gほど軽くなっている。

ステンレスミラーのシンプルなデザイン
内側はザラッとしている
外側はツルツルしているが、かといって滑りやすいわけではない

 さっそく、ふだん愛用している分厚いガラス製タンブラーと保冷力を比較してみることにした。約23℃の部屋でそれぞれのタンブラーに氷10個、水200mlを入れてそのまま放置することにした。

 しばらくするとガラス製タンブラーには結露が発生して、テーブルの上にその雫が垂れるようになった。

 一方の真空断熱タンブラーは、結露は全くなく、しかも持っても冷たくない。本当に冷たい飲物が入っているのかと思うほどだ。

 1時間半後、ガラス製タンブラーに入った氷は完全に溶けてしまった。その時点で真空断熱タンブラーはまだまだ氷が残っており、まだ溶けそうにない。

 結局、氷が完全に溶けたのは7時間後だった。フタはなく上は開けっ放しなのに、高い保冷力に驚いてしまった。氷が溶けきったときの水温は1.9℃と冷え冷えのままだった。

真空断熱タンブラーとガラス製のタンブラーにそれぞれ氷と水を入れて、保冷効果を比較してみた
ガラス製のタンブラーには結露が発生しているが、真空断熱タンブラーは表面が冷たくならないので、結露は生じない
ガラス製タンブラーの氷は溶けても、真空断熱タンブラーはこんなに氷が残っている
真空断熱タンブラーの氷が溶けたのは、7時間以上経過した後だった

熱い飲物も保温効果は高い。ヤケドには注意

 今度は保温効果を試すために、400mlの熱湯を、陶器製のマグカップと真空断熱タンブラーに入れて放置した。なお、スタート時点での熱湯の温度は95.0℃だった。温度の変化は以下の表の通り。

時間の経過陶器マグカップサーモス真空断熱タンブラー
15分後65.2℃73.3℃
30分後51.0℃60.8℃
45分後42.8℃52.9℃
1時間後37.4℃47.7℃
熱い飲物も保温効果は抜群

 以上のような結果となり、陶器製のマグカップに比べて真空断熱タンブラーは10℃前後温度が高い。長時間冷めずに飲めるので、最近ではこちらに紅茶やコーヒーなど熱い飲物を入れて飲んでいる。

 注意していただきたいのは、コップのような形状なので、ついグイッと飲んでしまいがちなことだ。持ったときに熱さを感じないので、中が熱いということを忘れてしまうときがある。一気に飲むと口の中をヤケドする恐れがあるので、くれぐれも注意していただきたい。

キメ細かい泡で、最後まで冷たいビールが味わえる

 真空断熱タンブラーの使い道で、一番のオススメといえばビールだ。表面はステンレスミラーでツルツルしているが、内側は少しザラザラしている。ここにそっとビールを注ぐと、中はクリーミーでキメ細かい泡が立つ。

 缶に残った残ったビールはどんどんぬるくなるので、缶ビールは冷蔵庫から出したらすぐにタンブラーがいっぱいになるまで入れておく。これなら、ゆっくり食事を楽しみながら飲んでも、最後までキンキンに冷えた状態で楽しむことができる。泡立ちも含めて、家庭でこんなにおいしいビールを飲んだのは初めてかもしれない。ビールで晩酌している方は、ぜひ缶のままではなく、真空断熱タンブラーに注いでからビールを楽しんでいただきたい。

ビールにぴったりのサイズ
キメ細かくクリーミーな泡がおいしい! 最後まで冷えたまま飲めた

一度使うと手放せない! 容量320mlの小型タンブラーも追加購入

 今や真空断熱タンブラーは、食事のときの麦茶やビール、コーヒータイムに欠かせない存在となっている。結露もないので、持ったときに手が濡れたり、テーブルにしたたり落ちることもなく、非常に心地良い。タンブラーのふちは口当たりが良いように薄くシェイプされていて、飲みやすいことも気に入っている。

 食器洗い乾燥機にも対応しているので、お手入れが簡単だ。ガラス製のタンブラーは落として割ってしまうこともあるが、その心配もない。

 コレなしの生活はもはや考えられず、一回り小さい320mlの「JCY-320」(2個セット)も購入してしまった。JCY-320は子供達が使ったり、食事中の麦茶等を注いで飲むのにちょうどいいサイズだ。ビールをメインに使用するのであればJMO-GP2がおすすめだが、日常使いではJCY-320も、収納面や洗いやすさなどの点で気軽に使えて重宝している。

あまりにも便利だったので一回り小さい320mlタイプも購入
小さいタイプは麦茶などを飲むときに手軽に使える

 ただ、ステンレス製のタンブラーでは日本茶を飲むときに味気なさを感じる。口当たりを考えると陶器製の湯飲みを使って飲みたいところが、真空断熱で最後まで熱いまま飲めるおいしさを知ってしまうと、どちらに淹れて飲むかいつも悩んでしまうのだ。

陶器のような質感の湯飲みタイプも販売されている

 そこでサーモスのホームページで調べたところ、「真空断熱湯呑み」も販売されていることがわかった。こちらはステンレス製でありながら陶器のような質感であり、陶器と同じように日本茶を楽しむことができるという。機会があれば試してみたい。

 真空断熱シリーズは、他にもシーンに合わせて色々なタイプが販売されているので、サーモスのホームページをチェックして、それぞれのご家庭に合った形状のものを選ぶとよいだろう。

 単なるコップとして考えると高価に見えるが、飲み物が最後まで飲めるのは本当においしく、大変満足している。こんなに便利なら、もっと早く買っておくべきだったと後悔……。立派な化粧箱に入っているので、プレゼントにもおすすめだ。

石井 和美