やじうまミニレビュー

無印良品「PPフタ付石けん置き・大 スポンジ2枚付」

~好きな石鹸を持ち歩けるソープケース
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


無印良品「PPフタ付石けん置き・大」

 出張や旅行で立ち寄るホテルでは、固形の石鹸(せっけん)を置いていないところも増えてきた。

 たしかに、石鹸にも欠点はある。それは、表面の水切れが悪いと、ドロッと溶けてしまうことだ。ホテルのような不特定多数の人が使う場所で、ドロッとした感触の石鹸に当たると、いい気はしない。これならボディソープのような液体せっけんの方が衛生的に好ましいとは思う。

 いっぽうで石鹸には、さっぱりとした肌の洗い上がりと、泡立ちの良さという良い面もある。肌の弱い人や、好みの石鹸に慣れている人は、自分の石鹸を持ち歩きたいと思うこともあるだろう。

 そういう人向けの製品として、無印良品の「PPフタ付石けん置き・大 スポンジ2枚付」を紹介しよう。PPフタ付石けん置きは、機能性に優れた石鹸箱だ。


メーカー無印良品
製品名PPフタ付石けん置き・大 スポンジ2枚付
購入場所無印良品ネットストア
購入価格380円

「発泡ウレタン石けん置き」。水切りの良さに定評のあるソープディッシュだ

 浴室や洗面所に置かれている石鹸が溶けてしまうかどうかは、石鹸を置く「ソープディッシュ」と呼ばれる容器によるところが大きい。出来の悪いソープディッシュでは、石鹸がディッシュにペッタリとくっついてしまい、しかもうっすらと水が溜まって不衛生な印象を与えるようになる。ソープディッシュでは、石鹸に触れる面積が少ないこと、水から離して石鹸を乾いた状態にすることが重要だ。

 無印良品には既に、「発泡ウレタン石けん置き」という優れたソープディッシュがある。発泡ウレタン石けん置きは、石鹸を置く素材に発泡ウレタンを使うことで、この問題をうまく解決している。

 今回紹介する、「PPフタ付石けん置き・大」は、その発展型というべき商品で、樹脂製のケースの上下にウレタンが入っている。2つのウレタンに挟む形で、石鹸を持ち運べるようになっているのだ。

「PPフタ付石けん置き・大」ケースは閉じられるようになっており、石鹸を持ち歩けるケースを開けると、すぐに石鹸が使える。旅行時以外でも、このようにソープディッシュとして使えば良い

 ウレタンは、水切りが良い。フタを開いて、洗面台などに置いたときには、石鹸は乾いた状態だ。ウレタンは接触面積が大きくないので、ペッタリとくっついた状態にならないのも良い。

 取りだした石鹸を使って、濡れた石鹸をそのまま置くと、ものの10分ほどできれいに水が切れている。石鹸の底面は、水気を帯びて緩い感じになりがちだが、いつもしっかりしている。

 とはいえ、多少の石鹸は、発泡ウレタンに付いてしまう。また、しばらく使っていると、ウレタン内に石鹸分が流れていくようだ。こういうときは、お湯で水洗いすれば落ちる。

 考えてみれば、石鹸を持ち歩くのは、幼いころに銭湯へ、石鹸箱を持っていたとき以来だ。あのころの石鹸箱は、密閉されておらず、底面に水切り用の細い穴が空いていた。その穴が溶けた石鹸でふさがったのを、よくお湯で洗ったものだ。

 このケースは、パタンと閉じれば、そのまま持ち歩ける。Webの製品情報ページには、「このケースは密閉できるものではありません。持ち運ぶ際はご注意ください。火のそばに置かないでください。外出の際は、しっかりと水切れしていることを確認しフタをしてください」と書かれているが、使ってみると一応、ケースは密閉できる。閉めるときに、よく水を切っておけばカバンの中に入れられる。ただ、ロックはあまり強くなく、開いてしまうこともあるので、タオルなどでくるんでおくと良いだろう。

 注意したいのは、入れる石鹸の大きさだ。市販の石鹸は、だいたい普通サイズ(85g)と、バスサイズ(135g)の二通りあるが、このケースにバスサイズの方を入れると、フタが閉まらないことがある。製品が入っていた袋には、「石鹸の大きさに合わせて、中身のスポンジの枚数を調整してください」とあり、ウレタンを片方だけに減らすと閉まる。もう数mmケースが厚ければ、ウレタンを抜かずにそのまま入るのだが、ケースをあまり大きくしたくなかったのだろう。ケースには、普通サイズの石鹸か、使用中で厚さが薄くなっている石鹸を入れるようにしたい。

 ちなみに、旅行に行かないときは、洗面台の横に置いて、普通のソープディッシュとして使える。

バスサイズの石鹸を入れると、すぐに開いてしまうので輪ゴムをかけているウレタンを1つ抜くと、きちんと閉まる

 ごく小さい化粧石鹸を使う人は、「PPフタ付石けん置き・小 スポンジ2枚付」(300円)という製品も用意されている。ついでに言えば、大小のケースともに、交換用のスポンジも用意されている。このあたりの細やかさは無印良品らしいところだ。

 旅行に行くときは、ホテルの石鹸やシャンプーも含めて、目新しい環境に触れるというのも楽しみの1つだ。ただ、石鹸だけは使い慣れたものを使いたいという人もいるだろうし、美容上の問題や、肌の問題で使える石鹸が制約される方もいるだろう。ちょっとした隙間商品ではあるが、便利で実用的なグッズとして推薦する。





2011年 11月 24日   00:00