やじうまミニレビュー
パール金属「シリコーン もち&レンジトレー」
パール金属「シリコーン もち&レンジトレー」 |
■電子レンジをさらに上手に使いこなすアイテム
餅を焼くのは意外と手間がかかる。火が均一に通っていなかったり、金網や皿に餅がくっついてしまって、取りにくかったりするからだ。そこで今回紹介するのは、電子レンジで手軽に餅が焼けるという製品、パール金属の「シリコーン もち&レンジトレー」だ。
メーカー | パール金属 |
製品名 | シリコーン もち&レンジトレー |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,155円 |
シリコーン もち&レンジトレーは、柔らかいシリコン製の電子レンジ用調理具だ。耐熱温度は250℃で、本体サイズは210×170×20mm(幅×奥行き×高さ)となる。
見た目は、トレーというよりもむしろ、薄い台のような形をしている。なぜ餅が均一に焼けるのかというと、表面に直径4mm程度の穴が等間隔で空いており、本体の下部は上げ底になっているため、電子レンジのマイクロ波が下からも入り込み、均一に熱が通るからだ。
温められる食材は、餅以外にも、冷凍おにぎり、冷凍たこやき、ラスク、冷凍しゅうまい、冷凍唐揚げ、カリカリベーコン、ピザトーストにも対応するとパッケージに記載されている。おもに冷凍食品の調理に威力を発揮するようだ。
電子レンジ用の調理具のため、オーブントースターやガスオーブンでは使えないので注意しよう。
表側の様子 | 裏側の様子 |
210×170×20mm(幅×奥行き×高さ)で、やわらかい | 表面には無数の穴と突起がある |
■切り餅
さっそく切り餅を電子レンジで加熱した。トレーのある状態とない状態でなどんな風に結果に違いが出るのかを確認するため、トレーに直接のせる餅と、皿に入れて加熱する餅を分けて加熱した。
結果は、トレー側の餅は2個ともめいっぱい膨らんでいた。皿の餅も十分軟らかくなっていたが、手前の餅は一番早く膨らんだにも関わらず、奥の餅は素の形をややとどめるなど、ムラがあり、バランスが悪そうである。ちなみに、トレーの餅は指でつまんで剥がせた。くっつきにくいので安心だ。今回は2個だったが、1度に3~4個は温められそうだ。
トレーに2個、皿に2個を用意 | 加熱前 |
加熱後の様子。ドアを開けた瞬間、一気にしぼんでしまった | トレーの餅のほうが均一に加熱されている | シリコン製なので、柔らかくなった餅もくっつかない |
■グラスの水では1~2℃の差
トレーの有無でどのような違いがでてくるのか、グラスの水の温めで確認してみることにした。150mlの水道水を入れた2つのグラスを用意し、片方はトレーの上に、もう片方はそのままレンジ(ヘルシオAX-X2)の庫内に置いた。
牛乳の温めモードでカップ2つ分を加熱し、加熱後の底の水温を測る。位置によって違いがあってはいけないので、トレーは右側、左側どちらにも配置した。ただし、あいにく温度計が1本しかなかったため、同時には測定できない。位置を交換しながら数回、トレーありとトレーなし交互に測ってみた。
加熱前の水温は概ね16~17℃だったが、加熱後のグラスの底の水温は62~64度まで上昇していた。トレーがあるほうが1~2℃高い。
時間の経過とともに水温は徐々に下がってしまうのだが、下がりつつもトレーに載せていたグラスのほうが2℃ほど温度が高い状態が続いた。グラスを触ってみると、トレーありのほうがやや熱かった。ないとダメというのではなく、あるとちょっと良さそうだと感じられる結果である。やはり、底までマイクロ波が回っている影響ということだろうか。
水道水150mlを入れたグラスを2個用意 | 加熱前の水温は16~17℃ |
庫内にトレーありとなしのグラスを並べて配置 | 加熱後の底の温度は62~64℃。トレーありが1~2℃高かった |
■冷凍ピザ
トレーの効果を確認したところで、続けて食品を加熱していこう。冷凍ピザの場合は、表面の仕上がりに違いは見られなかったが、トレーに載せたほうが、生地の底が気持ちパリッとした仕上がりになった。もともとこのピザは、付属のケースに載せたまま加熱するタイプで、底にはグレーのシートがついているのだが、底までマイクロ波が回り込めたことで、“いい焼き加減”が得られたのかもしれない。
今回試した冷凍ピザ | 1枚トレーに載せて、加熱する |
庫内が冷えたところで、トレーなしでもう1枚加熱 | 加熱調理後のピザ。トピザ生地をめくってみると、トレーありのほうが、気持ちドライでパリっとしていた |
■冷凍しゅうまい
冷凍しゅうまいも、付属の専用ケースにいれたまま加熱することが推奨されていたので、容器から出さずに半分はトレーの上、半分は直接庫内に置いて加熱した。すると、トレー上のしゅうまいのほうが、先端の皮まで水分が回った状態になっており、全体的が蒸し上げられたように仕上がった。
食べてみると、トレーありのほうが、なしより若干柔らかい食感だ。ただし、凍った状態で、トレー側のしゅうまいが水分多めのような状態にも見受けられたので、念のため位置を反対にしつつ、同じ冷凍しゅうまいで試してみた。ほんのわずかの差ではあるが、やはりトレーがあるほうが、柔らかいと言える仕上がりとなった。
12個入りの冷凍しゅうまい | 6つずつ分ける | 半分はトレーの上へ、もう半分はそのまま |
加熱直後 | 側はトレーあり、右はトレーなし |
■冷凍焼きおにぎり
結果が分かりにくかったのは、冷凍焼きおにぎりだ。トレー載せとトレーなしで1つずつ同時に加熱してみたが、見た目や食感において、ほとんど差がなかったように思う。ただ、裏側だけに限っていえば、トレーがあったほうが、わずかにしっとり感があったような気もする。
冷凍焼きおにぎり | 1個ずつ加熱 | 左がトレーあり、右がトレーなしだが、ぱっと見、表面では違いが分からない |
■冷凍食品を均一に温めたいときに便利。お餅は大活躍
いくつか食品で試したが、特に餅の温めには、本トレーの使用を推奨したい。お皿に載せて温めた場合、取り出してから冷えると、餅がお皿にくっついてしまうことがあるのだが、本トレーであれば、温めたあとでもトレーから剥がしやすく、食べやすいのだ。
トレーのありなしで、味わいに驚くほどの大きな差が出るわけではないが、グラスの水温に違いが見られたように、表面と底で温度差が生じやすいケースでも、トレーに載せることで緩和される可能性が高い。食品を均一に加熱するなら、トレーに載せたほうが断然安心だと思った。冷凍食品を均一に温めたいときには、ぜひ使ってみてはいかがだろうか。
2011年 11月 25日 00:00
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