やじうまミニレビュー

センチュリー「ミスティシャワー」

~肌に心地よいミスト噴射、この夏は“打ち水”で涼む
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


センチュリーの「ミスティシャワー」。左が、パワーの強い「ミスティシャワーEX」、右が通常バージョンの「ミスティシャワー」

 ここ数年、夏になると「打ち水」に注目が集まっている。道路に水を撒くことで、その水が蒸発する際に気化熱で熱が奪われ、ちょっとした涼しさが味わえるという、日本古来の風習だ。

 今回紹介する「ミスティシャワー」は、そんな打ち水の機構を採り入れた、手軽な冷感グッズである。

 このミスティシャワー、非常に粒子の細かい水を人の肌に吹き付け、ミストが蒸発する際の気化熱で体温を下げるというもの。要は、人間の体で打ち水 をやってしまおうというものだ。センチュリーのホームページには、本体からキメの細かいミストが吹き出ている画像があり、とても涼しそうだ。一度体験して みたい。

 ラインナップは、通常の「ミスティシャワー」、ミストの噴射量が多いハイパワーバージョンの「ミスティシャワーEX」の2製品が用意される。今回はせっかくなので、両方ともチャレンジした。


メーカーセンチュリー
製品名ミスティシャワーEXミスティシャワー
購入店舗白箱.com(直販ショップ)
購入価格2,480円1,580円

ミスティシャワーのパッケージ。輸入品らしく、アメリカンなパッケージとなっている

 使い方は極めて簡単だ。胴体の水タンク内に水を入れ、底部フタにある内蔵ポンプをシュコシュコと数回ポンプアップし、本体上部のボタンを押せば、吹き出し口からミストが「プシュー」と出てくる。

 本製品のポイントとなるのが、この内蔵ポンプ。ミスティシャワーは電池やガスといったエネルギーを一切使わずに、このポンプユニットで空気圧を高めて、ミストを噴射するのだ。


基本的名仕様はミスティシャワー、ミスティシャワーEXともに共通。フタを開け、本体のタンク内に水を入れるミストの吹き出し口。写真下のボタンを押して、ミストを出す本体底部のポンプを使い、中の空気圧を高めることで、電気を使わずに、勢いよくプシューとミストを吹き出せる

ミスティシャワーのミストの勢い。前半が「ミスティシャワーEX」、後半がミスティシャワー」
 まずは室内で「ミスティシャワーEX」を使ってみよう。水を入れてポンプを使い、ボタンを押すと、メーカーの商品写真そのままの、勢いの良いミストが吹き出る。ミストはかなり細かく、肌に当たっても痛かったりチクチクすることはない。むしろソフトで、空調の効いている室内でも十分に気持ち良い。なお、通常の「ミスティシャワー」も使ってみたが、確かに勢いは「EX」の方が強いが、体感ではそこまで変わりがないように感じた。

 今度は屋外で挑戦。夕方キックオフのサッカー観戦に持っていったのだが、到着するまでに、汗ダクになってしまった。しかし、肌にミスティシャワーを吹き掛けることで、暑さをフッと忘れることができた。室内で使った時は、ミストを吹きかけた直後は、水が腕や顔に残ってしまうが、屋外だと水分はいつの間にやら蒸発している。特に、風が吹いたときは爽快の一言。水分が一気に乾き、スッキリカラッとした気分になる。

ミスティシャワーは水の勢いがソフトEXの方が、若干ではあるがパワーは強い。水漏れも少ないのでお勧め
化粧水を入れても使える。いちいちプッシュする必要がないので便利!

 このミスティシャワー、化粧水を入れたり、屋外の水やりに使ったりなどもできるようだ。試しに化粧水を入れてみたが、これが使いやすい! 以前、調子に乗って男性用化粧水を買ったのだが、スプレーをプッシュするのが面倒くさく、しばらく使っていなかった。それが、ミスティシャワーならボタンひと押しだけでプシューと水が出てくる。ポンプを使う手間も気にならない。キメが細かいので、肌へもよく浸透しそうだ。

 と、ここまでかなり褒めてきたが、正直に言うと不満点がある。水漏れだ。

 商品説明には「持ち運ぶ時には水を完全に抜いて、使用する前に注水、使用後は必ず水を抜いて下さい」とあるように、本製品はタンクの水が外に漏れやすい構造になっている。そのため、屋外で使う場合には、あらかじめ水を入れておくのではなく、ミネラルウォーターなどを買って、使用する時にだけ入れる、という面倒くさいことになっている。携帯電話や携帯ゲーム機などの小型電子機器と同じバッグに入れておくと、水に濡れてすべてがダメに……という恐れもある。

 使ってみた感じでは、ミスティシャワーEXの方が、水漏れがしにくい構造になっているようだ。一方ミスティシャワーは、ミスト噴射の際にも水が漏れてしまうことが多かった。個人的には、「EX」の方がオススメだ。

水漏れしやすいのは難点。特にミスティシャワーは、ミスト噴出時にポタポタと水滴がこぼれる屋外で使う場合には、使う間際に水を入れ、使用後はタンクを空にする必要がある
ミスティシャワーを使用する一連の作業

 屋外でも簡単に涼が取れ、かつ1千円台という安さ(EXは2千円)を考慮すれば、便利でオトクな製品と言えるだろう。電気を使わず涼めてしまうというのも、エコが叫ばれる時代の流れにも合っている。夏のお出かけに持参し、“打ち水”感覚で粋に涼んでみてはいかがだろうか。



2010年 8月 2日   00:00