やじうまミニレビュー

夏のお出掛けにお勧め、冷感スプレーとジェルを試す

by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


“夏の冷感グッズ”として、シャツクール(右)とぬるアイスノン(左)を試してみたい

 それにしても暑い! 日本の夏はこんなにも暑かっただろうか! このところずっと35℃を超える“酷暑日”が続き、ちょっと近くに買い物に出かけるだけでも参ってしまう。

 そんな暑さに参りきっていたある日、スーパーに行くと、「スプレーを吹きかけるだけで涼しくなる!」、「ジェルを塗るだけで冷たく感じる!」といった“冷感”グッズが数多く並んでいるのを見かけた。これを使って本当に涼しくなるならいいが、果たしてどれほどの効果があるものなのだろうか。

 そこで今回は、スーパーに並んでいた冷感グッズ「シャツクール」「ぬるアイスノン」という2製品を使い、本当に涼しさが味わえるのかどうかを体験してみたい。


シャツにスプレーしてひんやり感を味わう――小林製薬「シャツクール」

小林製薬の「シャツクール」

 まず試すのが、小林製薬の「シャツクール」だ。スーパーで448円で購入した。

 このシャツクールは、冷感成分のあるメントール入りの液体をスプレーで吹きかけることで、涼しさが得られるというもの。これだけならよくありそうだが、肌にスプレーするのではなく、シャツに吹きかける点が特徴だ。そのためYシャツにも使えて、外気に触れにくく熱が籠もりやすい服の中もヒンヤリ涼しいというメリットがある。

 使用方法は、衣類から10cm以上離し、衣類全体にスプレーを吹きかけるだけ。肌へのスプレーは禁止されている。1カ所に2~3スプレーが目安とのこと。とりあえず、Yシャツ全体に吹きかけてみた。ちなみに主成分は、エタノールとL-メントールとなっている。

 それでは、シャツクールを付けたYシャツを着る。おおっ、これは確かにヒンヤリ。胴体部分はそれほど冷えなかったが、これはYシャツの下に肌着としてT シャツを着込んでいたせい。Tシャツにもスプレーすれば、問題なく涼しかった。特に、汗をかけばかくほど、メントールのヒンヤリ感が強くなる。服が濡れることで、服に浸透したメントールが活性化されるのかもしれない。これなら炎天下の街をさっそうと歩ける。

 本製品の良いところは、熱がこもりやすい服の中もちゃんと涼しくなるところ。ふつうなら、胴や背中といった部分は、タオルなどで汗が拭きにくく、また扇風機やエアコンの風もあたりにくく、なかなか熱が取れない。しかし、シャツクールをスプレーしておけば、そうした部分もすぐにヒンヤリできるのだ。

肌に吹き掛けるのではなく、服にスプレーする点が特徴長袖には最適だ肌着となるTシャツに吹きかければ、ヒンヤリ感はさらに倍増

 使用上の注意としては、効果が薄れてしまう点。朝スプレーしても、夕方には効果がなくなってしまう。また、メントールの香りがキツめなので、スプレーをしすぎると、満員電車でほかの人にクンクンと嗅がれてしまう恐れは大だ。

 また、肌にシャツクールの液体が直接触れると、メントールの刺激がかなり強くなる。スプレーのしすぎは逆に痛くなってしまう点にも注意だ。


直接肌に塗ってヒンヤリ――白玄「ぬるアイスノン」

白元の「ぬるアイスノン」

 2点目は、白玄の「ぬるアイスノン」。同じスーパーで491円で購入した。

 こちらはシャツクールと違い、肌に直接塗るタイプの冷感グッズだ。パッケージに「冷感ボディゲル」とあるように、ジェル状の薬剤を首や腕、脚に塗って使用する。シャツクールと同様、エタノールとメンソールが配合されているが、直接肌に塗るという用法上、そのほかにもさまざまな成分が配合されている。

 使い方が単純明快なのでさっそく塗ってみると、シャツクールよりもヒンヤリ感は直接的。肌に塗っているのだから当たり前だろうが、ジェルを多めに塗ると、ヒリッとするような涼しさに、思わず身をよじってしまうほどだ。特に、風が吹くと涼しさが倍増する。

 こちらも時間が経てば効果は薄れてしまうが、その時は再び肌に塗れば良いだけ。服を脱いでスプレーする手間のあるシャツクールと比べると、手軽に使える点は有利だ。暑い時だけでなく、眠気を覚ましたい時にサッと塗るなど、応用も利きそうだ。

 マイナス面としては、肌に直接塗って使用するため、肌が敏感な人は使えない。また、感覚的な話ではあるが、シャツクールよりも早く効果が薄れてしまう感じがある。さらに、シャツクール同様、こちらもメントールのニオイがしてしまう。

薬剤はジェル状肌に直接塗って使用する。すぐに涼感が得られるのはうれしい

シャツクールとぬるアイスノンのコンボは無敵!

 今回2製品を試した後、ふと思いついた。「この2つを同時に使えば、最強じゃないか?」。

シャツクールとぬるアイスノンを併せて使えば最強!

 そこで、Tシャツにシャツクールを、腕と首にぬるアイスノンを塗り、気温35℃の炎天下の街に出たが、それぞれを単独で使うよりも暑さに苦しむことなく、気持ちよく歩くことができた。当然、暑さはあるし、汗もかくのだが、「苦しい」「辛い」といった感じはほとんどなかった。普段は憂鬱な出勤時も、とても気持ち良く出かけられた。使いすぎるとメントールのニオイがキツくなるが、ほどほどで抑えれば、このシャツクールとぬるアイスノンというこのコンボはお勧めである。

 もちろん、これらの商品で外出がラクになったとしても、依然として熱中症の危険は潜んでいる。こまめに水分を補給したり、屋外に出づっぱりの際には日陰で休憩するなどの対策はお忘れなく。

 海や山に行ったりなど、レジャー満載の夏だが、酷暑日が毎日続くとなると、外出しようとする気がなくなりがち。そんな時にには、このシャツクールとぬるアイスノンが2製品がきっと助けになってくれるだろう。


2010年 7月 29日   00:00