やじうまミニレビュー

XYRON「ザイロンX150 シールメーカー」

~電源不要でオリジナルのシールが作れる
by 川村 章


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


XYRON「ザイロンX150 シールメーカー (カートリッジ 強粘着タイプ)」。同梱物はなく、取扱説明書はパッケージの裏側に記載されている

 社内に陳列する大型のファイル(紙を挟む方のもの)にラベリングは必須だが、自分用のファイルにラベルを貼ることはあまりない。数が少ないので、ラベルなど貼らなくても内容を理解しているからだが、仕事が溜まってくると、この「数えるほど」しかなかったファイルが増殖し、気がついたら「どのファイルに何を入れたっけ?」ということになったりする。

 整理整頓が苦手な筆者はしょっちゅう「どのファイルに何を入れたっけ?」となっている。ファイルの置き場所を工夫するなどしてみたが、忙しいとそれも適当になり、机上で1つのファイルを探すのに無駄な時間がかり、余計に焦りが増すという悪循環。

 どうしたものかと思っていた矢先にレビューを依頼されたのが、XYRON(ザイロン)の「ザイロンX150 シールメーカー」だ。



メーカーXYRON
製品名「ザイロンX150 シールメーカー(カートリッジ 強粘着タイプ)」
希望小売価格1,575円
購入場所楽天市場
購入価格1,575円

 本来はラベリング用の製品ではなく、自分好みの写真や紙をスクラップする、スクラップブッキング用のシールメーカーだ。小型で軽く、写真やイラスト、お手製のラベルなど、四角以外の形の紙でも簡単にシール化できる。

 印象的なのが本体デザイン。英語のX(エックス)をかたどった形で、カラーはパープル、ピンク、オレンジの3色。今回購入したオレンジは鮮やかな色で、ラメが入っており見た目も楽しめる。本体サイズは100×60×100mm(幅×奥行×高)と、ちょうど片手で抱めるほどの大きさだ。

 本体には2組のカートリッジが搭載されている。糊の付いた粘着部分のカートリッジと、透明フィルム部分のカートリッジを中央で接着させる仕組みだ。

 本体上部の入り口から素材を差し入れると、粘着用のカートリッジに素材が触れてくっつく。下部の出口からシールを引っ張ると、透明フィルムと粘着部分に挟まれて素材がシール化されるという、非常にシンプルな操作でシールが作成できてしまう。

裏面の説明書書き。使用方法は、シール化したい素材を上部の入り口から差し入れ、下方の出口からシール台紙を引っ張るだけ真正面から見た写真。幅は上部より下部の方が数ミリ長い。シールの透明フィルム部(右上)とシールの粘着部分(左下)のカートリッジを中央で組み合わせる仕組みだシールのカッティング部分。シールは最低1cmほど出しておかないと引っ張りづらい
家にあった柿の種入れのラベルを作成。四角でなくとも、自分の好きな形でシール化できるのは魅力だ上部の素材入り口へ挿入

実際にシールを作成したところ。下のシールを引っ張るだけの簡単操作
上の透明フィルムは簡単に剥がれる下の粘着テープ部分も綺麗に剥がれる。ただし、素材によっては剥がす際に糊がテープに残ってしまうこともあるので気を付けたい完成。粘着力は強く、貼る素材がプラスティックということもありしっかりと貼ることができた
布製のリボンでも試してみた紙と違い、布は剥がすときに糊部分がテープに残ってしまう。貼付けはできるものの、粘着力は少し弱い

 先に結論を言ってしまえば、本製品は非常に使い勝手が良い。冒頭にあるように、自分のノートやファイルにタイトルを付けない筆者にはうってつけだった。

 こういった製品をファイルのラベルを作る目的で使う場合、たとえばラベルライターなどとどこが違うのか、というのは気になる部分だろう。

 このシールメーカーはとにかく手軽なのだ。まず大きさが小さく、軽い。手のひらサイズで、机上にあっても引き出し内にしまう必要がないほど邪魔にならない。

 また、使用法についても何の説明も不要なほど簡単で、しかも準備に手間がかからない。シール化したいものを本体の上から入れ、下からシールを引っ張るだけで完成する。コードをコンセントに繋いだり、文字を打ったり、印刷する必要がない。シールを剥がすときに出るゴミを捨てるくらいで、製品を片付ける必要すらない。この手軽さは本製品の大きな魅力だ。

試しに簡単なラベルを作成ばらけてシール化することができたが、今回のように小さいラベルだと重なってしまう場合もありそうだ粘着力には問題なく、剥がすときに糊が貼付け面に残るほど

 仕事の合間に少し時間が余ったら、現在使用しているクリアファイルに用途を書いたメモをシール化して貼る、といった使い方をすれば、書類の整理も捗りそうだ。ラベルライターや糊付き付箋と違い、上限はあるものの必要な大きさで作れるのもいい。

 ファイルに貼ったシールが必要なくなったときは剥がせる。粘着力は強いが、剥がすことは難しくない。多少糊の跡が残るが、紙自体がくっついてしまうわけではないので、気をつけて剥がせば問題ないレベルだ。

小さい葉などもシール化できる。お気に入りの写真などをコレクションしたい場合は、この状態のまま保存することも可能だ

 もちろん本来の用途として、写真などをスクラップして保管する「スクラップブッキング」としても利用できる。好みの写真やイラストに加え、葉っぱなど植物もシール化できるので、特に子どもが楽しめる製品だろう。ただし、シール化できるのは本製品の幅である38mm以内、厚さは2mmほどのものに限られる。また、紙など裏が平坦なものは糊付きが良く、布製のリボンなど凹凸があるものは糊付きが悪いことにも注意したい。

 その構造上、完成したシールにはどうしても余白ができてしまう。シールはカッティングバーから1cmほど出ていないと引っ張りづらいため、どうしても最初に数センチ無駄な部分が出てしまう。マイナスというほどではないが、少し気になる点だ。

 自分用のファイルを作りたい人、大量のラベリングは必要ないが自分の書類をちょっと整理したい時に非常に役立つだろう。オリジナルのファイルを作る楽しみも味わえ、一石二鳥の製品だ。




2010年 5月 27日   00:00