やじうまミニレビュー

アッシュコンセプト「バーディー ペーパーナイフ」

~手のひらサイズの小鳥で封筒を開ける
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


アッシュコンセプト「バーディー ペーパーナイフ」

 毎日ほとんどのやり取りをメールで行なっている。仕事はもちろん、友人とのやりとりもメール。年賀状もメール。月々のカードの請求もメール。

 ところが最近、ある種の郵便物が増えた。それは、友達からの結婚式の招待状だ。

 女友達というのはだいたい便箋のチョイスからこだわっている。手紙の柄や質感は、どれも美しい。頂いた側も丁寧に封を切らねばならん、と気が引き締まる思いがする。

 今まではハサミやカッターを使って封を切っていたが、これを機にペーパーナイフを手に入れようと思った。そこで選んだのが、コンセントの「バーディー ペーパーナイフ(以下、バーディー)」だ。


メーカーアッシュコンセプト
製品名バーディー ペーパーナイフ D-670
希望小売価格525円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格525円

 「バーディー」は小型のペーパーナイフで、小鳥を模したフォルムをしている。本体サイズは101×9.7×45.6mm(幅×奥行き×高さ)で、本体重量は約10g。手のひらにすっぽり入る大きさだ。

 カラーはブルーのほかに、ブラック、レッド、ホワイト、グリーン、ゲレー、イエローがある。

 素材には金属ではなくPBT、つまりポリブチレンテレフタレートというポリエステル系プラスチックの一種を採用している。

上から見たところ。本体底面が平らになっているため、平面に自立する本体正面の頭部。顔などは描かれていない本体底面。尾に向けて細くなっているのがわかる

 プラスチックだが、切れ味はいい。紙を切る時は、鋭利になっている尾の上側を使う。尾の先を封の隙間に差し込み、スライドさせていく。封筒の紙が厚い時は、のこぎりのように刃を往復させると、切りやすい。

尾の上側が刃物のように鋭利になっていて、この部分で紙を切る。取り扱いには注意したい尾の先を封筒の封の隙間に差し込み、スライドさせるように切る普通紙の封筒ならば、スッと切れた

 ペーパーナイフのメリットは、薄い刃で封の部分だけスライスするため、中の便箋を傷つけない点だ。以前はハサミで封筒を開けようとして、中の便箋まで切ってしまったことがあったが、「バーディー」ならそんな心配はいらない。会社に届いていた大事な郵便物も、中に納まっている便箋を傷つけずに取り出せる。

 厚手の封筒を切る時は少し力が必要で、切断線はぎこちなくなってしまったが、中の便箋は無事だった。

 このほか、内側が二重になっている封筒や、和紙、パラフィン紙の封筒などでも試したところ、いずれもちゃんと開封できた。

厚手の封筒を切ると、切断線がややぎこちなくなる中に納まっている便箋を傷つけないので安心だ内側が二重になっている封筒も難なくカット
薄手の封筒は切断線もきれいに開けられる和紙の封筒の場合、切断線はまっすぐにならないが、ちゃんと開封できる半透明のパラフィン紙もきれいにカットできた

 なお、「バーディー」には真鍮製のタイプも用意されている。カラーはシルバーとゴールドが揃う。価格は5,250円で、雑貨としては高級な部類に入るが、ビジネスシーンやプレゼントには適しているだろう。

はじめてのペーパーナイフに

青い鳥を見ていると、幸せな便りが届くんではないかと期待してしまう。あえて卓上に出しておきたいデザインだ

 正直、これまでペーパーナイフのイメージといえば、洋画のワンシーンで、紳士が封筒を開けるのに使っていたり、サスペンスドラマで美女が引き出しからこっそり取り出して、凶器として使ったり……と、ものすごく遠い世界のアイテムのように感じていた。

 だが「バーディー」なら、価格も手頃で、デザインはカジュアル。デスクに置いて使いやすい。凶器になるほどの切れ味はないため、安心して使える。たまに届く便りを開封する程度なら、PBT素材の「バーディー」で十分だ。

 デザインを手がけた大木陽平氏は、製品情報ページでこのようにコメントしている。「手紙ってアナログなコミュニケーションツールです。でもアナログなひと手間って意外と楽しかったりします」

 そう、こんなメール全盛期に届く手紙こそ、ペーパーナイフを使って丁寧に封を切りたくなるのだ。友人からの結婚式の招待状をはじめ、冠婚葬祭いずれのやりとりにも使える。この封をザックリとカットする触感を、味わってみていただきたい。





2012年 10月 5日   00:00