やじうまミニレビュー

夏本番! 暑さを和らげる冷感スプレー3製品を試す

by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


今回使う冷感スプレー3点

 このところ、とにかく暑い。ただでさえ気温も湿度も高いのに、電力不足による節電で、室内にいても暑さを感じることがある。ついついダラけがちになるが、こんな時だって、仕事は例年と同じようにこなさなければならない。

 そんな折、ドラッグストアに行くと、カンタンに涼しさが味わえるグッズ「冷感スプレー」が数多く並んでいるのを見つけた。店側も売り時と判断したのか、例年よりラインナップが多いように感じる。

 今回は、そのドラッグストアに並んでいた冷感スプレーの中から3製品を選び、どのような効果があるのかについて試してみたい。選んだのは、ロート製薬「OXY(オキシー) 冷却デオシャワー オキシデオ」、マンダム「GATSBY ウェアデオドラントスプレー」、ファクトリー「クールバンド」の3製品だ。


メーカーロート製薬マンダムファクトリー
製品名OXY 冷却デオシャワー
オキシデオ
GATSBY ウェアデオドラントスプレー
アイスタイプ フリーズシトラス
クールバンド
購入場所サンドラッグ調布店
購入価格682円598円840円


身体に直接スプレー、ジワジワ冷える「OXY 冷却デオシャワー オキシデオ」

ロート製薬の「OXY 冷却デオシャワー オキシデオ」。肌の冷却・制汗効果があるようだ

 まず紹介するのが、ロート製薬の「OXY(オキシー) 冷却デオシャワー オキシデオ」(以下、オキシデオ)だ。これは、肌に直接吹きかけるタイプのスプレーで、ニオイやベタつきの原因となる油を吸着する「皮脂吸着マイクロパウダー」という成分を配合しているらしい。ガスなどを配合していないため、ボトル内の薬液を霧吹きのように吹きかける。

 ちなみにこの製品、モデルの佐々木希さんが出演していたテレビCMでも有名。以前から使いたいと思っていたのだ

肌に直接スプレーする。あとからジワジワくる冷たさがたまらない

 さっそく使ってみよう。シャツの中の肌に直接吹きかける。スプレーした直後は「ちょっと冷たいな」レベルの感覚だったが、あとからジワジワと冷たさが感じられる。メントールやアルコール系の、ヒリッとくる冷たさだ。正しい使用法としては、スプレー後に手で肌になじませる必要があるが、そのまま放っておいた方が、より冷たさが増すように感じられた。

 これを上半身全体に吹きかければ、太陽が照りつけるアスファルトの上もまったく苦にならなかった。それどころか、風が吹くと冷たくて身体がヒリヒリと感じる。間違いなく、冷たさを感じる効果はあった。また、基本的に無香料タイプなので、メントールやアルコールの香りもさほど感じられなかった。汗でベト付いていた肌がサラサラになったのも嬉しい。

 スプレーは30分くらいで涼しさがなくなるが、冷感スプレーの持続力としては並みだ。元の暑さに逆戻りしてしまったら、またスプレーしなおそう。


汗のニオイ対策に。服の上から吹きかける「GATSBY ウェアデオドラントスプレー」

マンダム「GATSBY(ギャッツビー) ウェアデオドラントスプレー アイスタイプ フリーズシトラス」は、冷感効果のある消臭剤だ

 続いては、マンダムの「GATSBY(ギャッツビー) ウェアデオドラントスプレー アイスタイプ フリーズシトラス」を試す。こちらは、身体ではなく服に吹きかける点が特徴。製品名に“デオドラント”とあるように、製品ジャンルでいえば消臭剤のカテゴリに入るのだが、スプレー缶の説明によれば、「約40℃のクールダウンが可能」とのことなので、冷感スプレーとしての効果を見てみよう。

 服に吹きかけると、先ほどのオキシデオと比べると、服を通していることもあってか、冷たさはマイルド。というか、ダイレクトで涼しさが届かないので、物足りない。

服と肌が密着している部分では、確かな冷却効果が得られた。汗のニオイも抑えられるのは嬉しいが、スプレーのし過ぎにご注意

 しかし、ワキや背中、汗を書いている部分など、服と肌が密着している部分では、服を通して冷感がしっかり伝わる。スプレーは約20分ほど服に残るので、冷たさも持続する。また、基本的は消臭剤なので、汗のイヤなニオイも同時に抑えてくれるのも嬉しい。スプレーの香りはシトラス系で、とても爽やかだ。

 注意点としては、基本的にはデオドラントスプレーなので、使い過ぎると香りがどんどんキツくなる。これは注意しよう。

 なお、スプレー直後は服がやや白くなるものの、すぐに消える。パウダーが残ったりすることもない。暑さと汗臭さを両方解消してくれる、便利なスプレーだ。


“マイナス10℃の泡”で瞬間冷却 「クールバンド」

 最後は、ファクトリーの「クールバンド」。これは前述の2製品とはだいぶ毛色が違う。というのも、肌にスプレーした跡が泡として固まり、その泡が肌をしばらくの間、冷やしてくれるというものだ。メーカーのホームページによれば、「マイナス10℃が5分間続く」としている。

 さっそくスプレーすると、肌に白い泡が張り付いた。泡の部分はとても冷たく、まるで凍っているような感覚さえある。効果が最も高いのは最初の5分くらいで、後はだんだんとぬるくなっていく。

ファクトリーの「クールバンド」は、これまでに紹介した2つのスプレーとはだいぶ毛色が異なるスプレーをしたところが、冷たい泡に変わる点が特徴。効果は短いが、とにかく冷たい!

 この泡はふわふわしているが、意外と頑丈で、腕を振っても一切取れない。指で掴んで剥がすことでやっと取れる。取り外した後の泡は、別の部分に貼りつけて使い回しもできるし、使い終わったら燃えるゴミとして捨てられる。この泡で遊んでいるだけで、しばらく時間が潰せそうだ。しばらく使っていたが、うまく泡を広げるためには、スプレーをしっかりプッシュすることと、照射箇所から10cm以上離すことがポイントになる。


右腕にスプレーをしているところ。効果がなくなった後は、ペリペリと剥がせる

 瞬間的な冷たさは、今回試した3製品の中ではダントツだが、冷たさの持続力については5分ほどと短い。また、後始末が大変な点も困った。泡はだいたいがペリッとカンタンに剥がせるが、細かい泡が体毛に貼りついてしまい、なかなか取れないのだ。

 使用シーンは、屋外で泡だらけの腕を見せるのも恥ずかしいので、室内で急速に冷やしたい場合が良いだろう。火傷した際の冷却には、非常に役に立ちそうだ。


 今回、3製品のスプレーを試したが、特におススメしたいのが、オキシデオとウェアデオドラントスプレーの2つだ。

 身体から涼しくなりたい人はオキシデオ、外回りが多く、服が汗で濡れてしまう人はウェアデオドラントスプレーが良いだろう。ちなみにこの2製品、併用すると30分くらいはまったくの暑さ知らずになる。逆にエアコンが寒く感じるほどだ。暑くて外出したくない日には、この両者のコンボで切り抜けてほしい。

 クールバンドは非常に個性的な冷却スプレーだ。用途としては先程の通り、室内で急速に冷却したい場合が最も適しているだろうが、泡を作る過程も面白いので、仲間同士で集まる際に使うと、盛り上がるかもしれない。

 まだ7月も始まったばかりで、暑さはこれからまだまだ続くが、こんな時こそ冷感スプレーを使って、炎天下の街を涼しい顔をして歩いていただきたい。





2011年 7月 7日   00:00