やじうまミニレビュー

メタフィス「ojue」

~細長くて、バッグに入れやすい“お重型”の弁当箱
by 阿部 夏子


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


メタフィス「ojue」

 週の半分以上は、手作りのお弁当を持参している“お弁当派”の私。毎日、何を詰めていくか悩みながらお弁当を作っているが、それと同じくらい気を使っているのが、お弁当をどうやって持って行くかということ。会社に持っていくバッグの中には、パソコンやデジカメ、など荷物がぎゅうぎゅうに入っているので、なかなかバッグの中に入れられるサイズのお弁当がないのだ。

 今回、紹介するのはそんな限られたスペースにも収納できる、スリムなお弁当箱、メタフィスの「ojue」だ。


メーカーメタフィス
製品名ojue
希望小売価格2,800円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,800円


 お正月におせちを入れて使う和食器「お重」をモチーフにしたというこの製品。注目すべきは、60mmにも満たないその奥行きのスリムさだ。本体サイズは160×55×160.5m(幅×奥行き×高さ)で、とにかく縦に細長い印象。
製品パッケージ本体側面。奥行きは55mmで、牛乳パックよりも細い本体には箸が付属する
箸は組み立て式で、専用のケースが付属する

 本体は3段から成り、一番上には付属のお箸をセットするスペースも設けられている。縦に細長いと聞くと、気になるのがバランスだ。バッグに入れた移動中や、デスクの上に置いた時に、すぐ倒れてしまうようでは困る。

 ojueではそこを、ゴム製のバンドでカバー。本体にはあらかじめ、バンドが固定できるように、溝が用意されている。溝にしっかりとゴムを固定できるので、本体がばらばらに倒れてしまうということもなさそうだ。

お弁当箱は3段ある本体を固定するゴム側面にはゴムを固定するための溝が設けられている

 メタフィスは、デザイン開発やブランディングを行なっているデザインブランドだけあって、デザイン面に関してはさすがという感じ。お弁当箱は本来、生活臭がムンムンの製品であるはずなのに、独特の形状はなんだかインテリアグッズのような雰囲気すらある。ゴム固定用の側面の溝も、全体をよりスマートな印象にしている。

 とはいっても、デザインでお腹がいっぱいになるわけではないので、ここからは実際に使って使いやすさをチェックしていこう。3段あるお弁当箱には、それぞれ内蓋が付いている。下段と中段は厚さがあって、容量300mlとたっぷり入る。上段は、箸を収納するスペースもあって、中段に比べると容量は2/3くらいだ。

下段(左)、中段(中)の容量は300ml。上段はそれに比べると厚みがない付属の箸は上段に収納するスペースがある内蓋の上にすっぽりと収納できるので、上蓋をすると凹凸などがない

 3段タイプのお弁当箱を使うのは、今回が初めて。最初は「3段もあって、詰めるものに困るかな」と思っていたが、実際使ってみると、そんなことは全くなかった。まずは、下の例1を見てもらいたい。下段にサラダ、中段にご飯、上段にごはんのおかずとなる肉などを入れた例だ。

 私の場合、お弁当箱には必ず野菜や果物を入れることにしているが、これが2段のお弁当だとなかなかバランスが難しかった。ごはんのおかずになる味の濃い肉や魚と一緒に野菜や果物を入れると味が移ってしまうため、仕切りが必要だったし、会社の電子レンジで温め直す際も、ついつい果物まで一緒に温めてしまうということも何度もあった。

【例1】下段に野菜と果物、中段にごはん、上段に卵や肉などのおかずを入れた例。野菜や果物をたっぷり入れられる中段と上段だけを、会社の電子レンジで温める

 それが3段あると、味移りや温めの有無を気にすることなく詰めることができるので、とても気が楽。野菜や果物をたっぷり詰めることができるので、身体にも良さそうだ。独特の細長い形状も、食材を詰めやすい。華奢な見た目とは違い、結構しっかり入るので、男性でも満足できるだろう。

 持ちやすさについても問題なかった。いつも通勤に使っているバッグにすっぽりと入って、会社についても中身が飛び出しているということもなかった。1段1段が、細長く場所を取らないので、会社のデスクの上に置いて、食べるのにも向く。

ステンレスマグとojueをお弁当バッグに入れたところ通勤用のバッグにすっぽりと入った持ち上げても凹凸などがなく、すっきりとした印象
会社のデスクに置いたところ幅が狭いので、スペースが限られている場所でも食べやすい
【例2】下段にペンネとブロッコリー、中段に今が旬の柿と梨を、上段には菊の花ときゅうり、ワカメの酢のものを入れた

 なお、ojueは2段で持ち歩くことも可能だ。その際は、ゴムバンドの長さを調節して使う。

 最初は、その奇抜な見た目とデザインに惹かれて手に取った製品だが、実際に使ってみると、使いやすさに配慮した優れた生活雑貨であることに気付いた。お弁当箱の“基本性能”である、密封性、持ちやすさ、詰めやすさ、洗いやすさをしっかり備えている。

 今回はピンクを選んだが、黒や白など落ち着いたカラーもあるので、ビジネスバッグを持ち歩く男性にも向く。バッグに収納しやすく、しっかりボリュームのあるお弁当を詰められるので、幅広い人にお勧めできる。





2010年 11月 25日   00:00