やじうまミニレビュー

片力商事「自然解凍ランチボックス」

~夏場も安心な冷凍専用容器付きお弁当箱
by 今西 絢美


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


片力商事「自然解凍ランチボックス」

 外食を減らして、自宅で食事を楽しむ“内食”ブームが話題になっているが、昨今の経済状況で、まず節約したいのが食費である。特に会社勤めの人では、節約を意識してお弁当を持参しているという人も多いだろう。

 しかし、気温が上がる夏場はお弁当が痛んでしまう危険が高い。かつて、昼食に持参したチャーハンが暑さで残念なことになってしまった経験を持つ筆者も、夏場のお弁当持参にはかなり危険な印象を持っている。

 わさび成分を配合したシートなど対策グッズはあるものの、毎日使うとなるとそれなりにコストがかかってしまう。安く、なおかつ安全に、そして楽にお弁当作りができないものかと考えていたところ、面白そうなお弁当箱を発見した。

 


メーカー片力商事
製品名自然解凍ランチボックス
希望小売価格1,500円
購入場所直販サイト
購入価格同額


 片力商事の「自然解凍ランチボックス」は、弁当を一度冷凍させてから使うというちょっとユニークな製品。本体には冷凍専用の容器が6個付属しており、そこにおかずを入れて冷凍する。容器はフタを外せばそのままお弁当箱に入れられ、そのうえ自然解凍できるのでレンジでチンする手間もいらない。

 冷凍するという手順を考えると、お弁当を作るのは朝ではなくて、前日の夜ということになる。朝が苦手な筆者としては、これも魅力の1つだった。

 さっそく使ってみよう。まずは、晩ごはんのおかずの残り物を冷凍容器に詰めてみる。容器にはしきりがあるタイプ3つ、仕切りがないタイプ3つがある。これだけ数があれば、毎回の食事で余ったおかずを入れておけば、わざわざ作る手間が省ける。

 しかし、おかずを詰め始めて1つ気付いたことがある。サイズが意外と小さく、思ったほど入らないのだ。出し巻きはぎゅうぎゅうに、丸型コロッケはフタのことを考えると2つしか入らなかった。食いしん坊な筆者にとっては重大な問題なのだが、一般的な女性や子どもならこれで十分かもしれない。満腹感は人によって違うので難しいものである。

 ちなみに、おかずは1時間ほど冷ましたものを入れるようにしよう。アツアツのままで保存すると急速冷凍できないので鮮度が保てない。

区切りのあるタイプには2種類のおかずが入るので、彩りを考えて詰めるとイイ欲張って詰め込みすぎるとフタができなくなるので注意!

 おかずを詰め終えたら、専用のフタをしっかり閉め、冷凍庫に入れる。容器は重ねられるようになっているので、冷凍庫内で場所をとらない。すぐにいっぱいになりがちな冷凍室でも、これぐらい小さな容器なら片付けやすい。さっきは容器が小さいことに不満を覚えたが、冷凍庫のことを考えるとちょうどいいサイズに感じた。

フタは密閉できるので、少々汁のあるものでも大丈夫。今回は鯖の煮つけを入れてみた冷凍庫内で膨張してフタが空かないよう、しっかり密閉できているか注意しよう凍ったままのおかずをこのままお弁当箱に入れるだけでいい。自家製冷凍食品なので添加物も気にならない

 次の日の朝、いよいよお弁当の用意にとりかかる。とはいっても、フタを外してお弁当箱におかずの入った容器をいれるだけ。ごはんを詰める時間を考えても、1分とかからずしてお弁当が完成した。

 朝にかかる手間はほとんどないため、忙しい朝にはピッタリの製品だ。

 自然解凍にかかるのは約3~4時間。これは20℃の場合なので、温度によっては多少前後する。筆者がおかずを冷凍庫から出したのが朝の9時なので、まずは3時間後の12時に点検してみたところ、凍ってはいないが、ひんやりしていた。次に4時間後の13時に見てみると、冷たくもなくちょうどいい具合だった。

 電子レンジがあれば、専用容器ごとチンできるので、アツアツのおかずも楽しむことができる。

自然解凍で4時間経った鯖の煮つけはタレもきちんと溶けていておいしそう上段におかず、下段にごはんが入る。食べ終わったら1段にして片付けられる

 注意したいのは、食材にいくつか制限があること。ジャガイモを煮たものや豆腐、厚揚げ、ゆで卵、生野菜、人参・大根を煮たもの、などのほか刺身などの生の生鮮食品など。また、ごはんも対応していない。また、乳製品を使用したものも油が分離する恐れがある。あくまでも冷凍保存が可能なおかずかどうかというのを見極める必要がある。

 また、冷凍したおかずは保存料を使用していないので、1カ月以内に食べきるようにしよう。

 「お弁当を冷凍させる」というアイデアは決して真新しいものではないが、冷凍するということを前提にしたお弁当は、今までありそうでなかった。暑い季節のみならず、1年を通して便利な製品だ。




2009年 8月 18日   00:00