やじうまミニレビュー
諏訪田製作所「栗くり坊主II」
諏訪田製作所「栗くり坊主II」 |
秋の味覚を代表する食材というと、栗が真っ先に思い浮かぶ。ところがこの栗、ご存じの通り剥くのがとても面倒だ。最近はコンビニなどで初めから剥いてある栗も売っているが、栗好きの私としてはそれでは物足りない。自分で茹でたホクホクの栗を剥いて食べるのは格別だし、栗ご飯を炊くときなどに生栗や半茹での状態で剥くこともある。
そこで今回は、栗の皮を簡単に剥ける道具をご紹介しよう。諏訪田製作所の「栗くり坊主II」だ。
メーカー | 諏訪田製作所 |
製品名 | 栗くり坊主II |
希望小売価格 | 2,625円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,970円 |
■ギザギザの刃とカミソリのような切刃の合わせ技
みなさんは、栗の皮を剥くときにどのような方法を選んでいるだろう。栗表面の「鬼皮」と呼ばれる硬い皮は、ツルツルとして滑るため、手で割ろうとするとかなりの力が必要だ。かといって、普通のハサミを使おうとすると、刃先が滑ってうまくいかない。栗の皮剥き専用の「栗くり坊主II」では、この問題を刃の形状で解決している。本体には刃の表面がギザギザになった栗を固定するための刃と、鋭利な切刃がついている。まず、ギザギザの刃で栗を固定してから切刃で栗の皮を剥いていくというわけだ。
栗くり坊主IIの本体 | 栗くり坊主IIの裏側 |
切刃はかなり鋭利で、ハサミとは次元の違う切れ味を見せてくれる。カミソリのようによく切れるので取り扱いには注意が必要だ。これらの刃は水洗いが可能で、使用後は食器用洗剤で丸洗いできる。ただし長期間使わないときにはサビないように食用油を塗る必要があるとのことだ。
この「栗くり坊主」には「II」の付かない無印のタイプも併売されており、こちらは水洗いができない代わりに刃が交換可能になっている。ただしその分だけ重く、「栗くり坊主2」が約60gなのに対して「栗くり坊主」は約130gとなっている。どちらを選ぶかは好みだが、今回のレビューでは「II」を選択した。無骨な感じの無印に比べて「II」のほうがデザインもすっきりとしており、見た目もふつうのハサミに近く、経産省のグッドデザイン選定商品になっている。
パッケージにはグリップが開いた状態で入っているが、閉じた状態でストッパーがかけられるようになっており、安全にも配慮されている。ただしストッパーは厳重なものではなく、けっこう簡単に開いてしまうので、できれば刃の部分を丸ごと覆うカバーなどがあると良かったと思う。刃先で怪我すると危ないので、子どもがいたずらしないように十分な注意が必要だ。
ハンドルの横にあるストッパー | グリップを閉じてストッパーをかけた状態 |
■コツを掴むとスルスルと剥ける
使う時は、まず皮を剥き始める位置と方向を決めて、ギザギザした方の刃を鬼皮に食い込ませる。刃が皮に食い込んで固定されたら、グリップを握って、切刃で皮を剥いていく。このとき、切刃だけで剥こうとすると滑って怪我をする恐れがあるので、必ずギザギザした刃を食い込ませてからグリップを握るようにする。
なお、栗の皮は一度の動作でツルンと剥けるわけではない。ギザギザした刃を移動させて、再び鬼皮に食い込ませた上で、またグリップを握れば、さらに皮が剥ける。この一連の動作を交互に繰り返していくと、リンゴの皮剥きのように鬼皮がつながったまま少しづつ皮が剥けていくのだ。最後に、剥き残した細かい部分を剥いて仕上げればできあがりだ。
ギザギザした刃を食い込ませる | 切刃が鋭いのでスムーズに剥ける | 生栗を剥いた切り口 |
慣れるとリンゴの皮のようにスルスルと剥ける。剥き残しの渋皮を薄く切るのも簡単だ |
慣れないうちは、厚く剥きすぎてしまい、残った実がかなり小さくなってしまったが、3個目くらいになるとかなりうまく剥けるようになった。コツを掴むと固い鬼皮がまるで柔らかくなったかのようにスルスルと剥けてしまう。剥くときの厚さも自由自在に操れるようになり、渋皮だけを残して剥くことも可能だ。本来なら固くて剥きにくい生栗も簡単に剥けるので、栗ごはんの下準備が苦にならない。
栗の皮剥きは面倒くさいものだが、栗くり坊主IIを使うと一気に作業がはかどるので、皮剥きという行為が楽しくなる。ハサミとして考えたらけっして値段は安くはないが、栗が好きな人なら購入して損はないだろう。
2010年 10月 20日 00:00
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