やじうまミニレビュー
ネオテックジャパン「口金変換アダプタ E17をE26へ(+30mm)」
■E17→E26のアダプタを発見
ネオテックジャパン「口金変換アダプタ E17をE26へ(+30mm)」 |
照明器具で使う電球の口金は、家庭用の場合、ほぼ2種類に限られている。
1つは「E26」と呼ばれるもので、一般的な電球で使用されているもの。もう1つは「E17」で、ミニクリプトン球などの小さめの電球で使われているものだ。例外的にE11などの製品もあるが、だいたいこの2つと思えばいい。ちなみに、Eの後ろの数字は口金の大きさで、それぞれ26mmと17mmを表わしている。どっちがどっちか自信がないときは、定規で測ってみよう。
当たり前のことだが、E26口金の照明器具にはE26の電球を、E17口金の器具にはE17の電球を使えば良い。しかし、ときにはE26の器具にE17、E17の器具にE26の電球を使いたいときがある。
これまで、E26の口金をE17へ変換するアダプタはあったのだが、逆にE17の口金をE26にするものは、市場で見かけたことがなかった。やっと見つけたのが、ネオテックジャパン 「口金変換アダプタ E17をE26へ (+30mm)」という製品。製品型番も「ADP17TO26」とそのまんまだ。
メーカー | ネオテックジャパン |
製品名 | 口金変換アダプタ E17をE26へ (+30mm) |
希望小売価格 | 480円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 480円 |
Amazon.co.jpの商品説明には、「E17口金のLED電球は、まだまだ高くて暗いです。E17ソケットで、E26の電球型蛍光やLED電球を使えるように変換するアダプタです。電球の中央の端子で測って30mm長くなります」と書いてある。
しかし、もともと小さいE17口金に、大きいE26の電球を使うのは普通に考えれば無理がある。同じページには制限事項も書かれている。
・E26の電球をE17口金で使うことができます。
・最大100Wまで、軽量(100g程度)電球の使用をお薦めします。
・LED電球・電球型蛍光灯でご使用ください。
・特別企画商品のため、普通郵便での送付となります。ご容赦ください。
販売ルートはAmazonのみのようで、1個単位で購入すると普通郵便で送られてくる。このあたりも部品扱いという印象を受けるところだ。製品は480円、送料が580円もするので、どうしてもという用途がなければ買わない製品だろう。私の場合はかねてから、居室の天井に埋め込まれたE17のダウンライト口金で、E26のLED電球を使ってみたいと思っていたので、迷わず購入した。
E17口金のダウンライト。50Wのレフ球(レフレックス球)が使われている | レフ球を外した状態 |
今回は10個まとめ買いをしたため、普通郵便ではなく宅配便で届いた。送料は1個580円ではなく、まとめて580円だった。
■100gの重量制限でも使える電球を探す
到着したアダプタは、包装もビニール袋だけの簡易なものであり、取扱説明書もなかった。本体は樹脂製で、構造も簡単なものだ。
もともとダウンライトについていたレフ球(レフレックス球)と比べると、多少太くなっている。おそらく、斜めに電球を取り付ける器具には使えないと思われる。幸い、我が家のダウンライトは、まっすぐに電球を取り付けるものだった。
E17口金のソケットを備えたアダプタに、E26口金の電球を差し込むだけ。構造はとても簡単 | E26口金の延長アダプタ(左)と比較。E17アダプタは釣り鐘型をしているのがわかる |
レフ球とE17アダプタとの比較。レフ球に比べるとやや太くなっている。すべての器具で置き換えができるわけではなさそうだ | 我が家のダウンライト器具を真下から見たところ。まっすぐに電球を取り付けるタイプなので、アダプタを問題なく使用できる |
アダプタ本体の重量は16gだった |
まずは、100g程度までという重量制限があるため、いろいろな電球の重さを量ってみた。ちなみに、アダプタ単体の重量は16g。もともと付いていたE17のレフ球は17g、E17の電球型蛍光灯が45gだった。
E26の電球型蛍光灯のスリム型は59g、むき出し型が69g、電球型が102g、ボール型が134gだった。電球型がぎりぎりでボール型はちょっと重すぎる感じだ。
主役のLED電球は82gだった。アダプタの16gを足すと98gで、ちょうど重量制限の範囲に収まる。
最後に、E26口金だが通常より大きめの電球型蛍光灯だと173gで、制限重量を大幅に超える。また、E26口金の電球をセンサーライトにする「Qライトマルチ」という器具も単体で195gあり、今回の用途には使えないことがわかった。
E26の一般的な電球型蛍光灯は102g | E26の電球型蛍光灯(スリム型)は59g | E26で、蛍光管がむき出しになった電球型蛍光灯は69g |
ボール型の電球型蛍光灯は134g | LED電球は82gだった |
大型の電球型蛍光灯はさすがに重く、173gもあった | E26口金をセンサーライトにする「Qライトマルチ」は195gある。 |
■ダウンライトでも周囲に広がる光が演出できる
それでは、E17口金のダウンライト器具にアダプターを取り付け、いろいろなE26口金の電球を付けてみる。
詳しくは以下の写真を見ていただきたいが、結果的に取り付けられなかったのはボール型の電球型蛍光灯だけ。ボール型は電球が大きくて器具に当たってしまうが、それ以外なら問題なく取り付けられた。LED電球も大丈夫だ。
ダウンライトにE17の電球型蛍光灯を着けると、先端部がはみ出した形になる | E17→E26アダプタと電球型蛍光灯の組み合わせでは、電球全体が天井からはみだしてしまう | 点灯した状態。レフ球を使ったときのスポットライトのような照明とは別物になる |
E17→E26アダプタと、LED電球の組み合わせ。光る部分はほとんどはみ出してしまう | 点灯した状態。スポットライト的な光は望めないが、周囲が明るくなるため、これはこれで好ましいともいえる |
ただし、今回のアダプタを使ったE26口金の電球は、すべて天井からはみ出してしまう。これは、もともとE17用ダウンライト器具の深さが浅いためだ。どれぐらい浅いかというと、E17の電球型蛍光灯を装着しても、天井面から電球がはみ出してしまうのだ。
もっとも、はみ出してしまうのは悪いことばかりではない。スポットライトが当たっているような演出効果は失われてしまうが、逆に照らす範囲が広がる。このあたりは好みと考え方しだいで、判断が変わるだろう。
使用上の注意としては、電球にアダプタを堅く取り付けてから、器具につけることをおすすめする。器具にアダプタだけ残ってしまうと、取り外すのに苦労するからだ。
なお、E17の器具に大きな電球を使うので、熱も気になるところだが、8時間ほど電球型蛍光灯を使ったあとで器具の口金部分をさわってみても、思ったよりも熱くなっていなかった。とはいえ、発熱量の大きな白熱電球はもちろん、器具と電球の間に隙間ができない場合は避けておくのが無難だろう。
E17クリプトン球用の電気スタンドに、E26口金のLED電球を取り付けたが、正直に言うとお勧めできない使用例の1つ | 側面から見ると、完全に電球がはみ出していて危険だ |
いまのところ、いろいろな電球をとっかえひっかえ試しているところだが、このアダプタのおかげで、選択肢が大幅に広がったことがうれしい。すべての人が必要とする道具ではないが、一部の人は待ち望んでいた製品と言っていいだろう。
力学的に言えば、小さく軽い電球が想定されているところにアダプタと大きく重い電球を装着するのだから、多少の無理があることは忘れてはいけない。だからこそ、この種のアダプタは、これまで存在しなかったのだ。少なくとも指定されている制約は守ったうえで、安全性に注意しながら、無理のない範囲で遊んでほしい。
ちなみに「E17」、「E26」とは口金の直径のこと。左がE17、右がE26の電球 | どっちがどっちか自信がないときは、定規で測ってみよう |
2010年 9月 9日 00:00
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