やじうまミニレビュー

ジャガイモやゴボウの皮がうす~く剥ける皮むき器

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

 ジャガイモの皮むきは、日々の料理の中でよく行なう作業だが、筆者はあまり好きではない。形がデコボコしているのが面倒で、結構皮を厚めにざっくりいってしまうことが多い。結果仕上がりはひとまわり小さく、しかも形が変わっているなんてこともざらだ。

 しかし根菜や果物はたいてい、皮やその近くに栄養が多いと聞く。これはマジメにやらないとダメだな(笑)と反省していた矢先、便利そうなアイテムを見つけた。それが貝印の「新じゃが&ごぼうの皮むき」だ。

新じゃが&ごぼうの皮むき
メーカー名貝印
製品名BROAD BEANS(ブロードビーンズ) 新じゃが&ごぼうの皮むき
実勢価格540円(Amazon)

 皮むきと言っても、包丁やピーラーのように刃があるわけではない。表面にあるのは、ブツブツした突起のみ。プラスチック素材で硬く、この突起でこすれば、皮がむけるというのだ。

ブツブツの突起がランダムに配置され、先端には芽取りも
指には挟んで使えるため、力をかけやすそうだ

新じゃがでなくてもうすくむけ、表面はツルツル!

 “新じゃが”というには少し時期が遅い気もするが、さっそくジャガイモの皮むきに使ってみた。人指し指と中指で挟み、ジャガイモの表面に当て、こすってみると、なんともあっさり皮がむけた! 下に見える中身の部分は、ツルツルだ。

片手でジャガイモを持ち、片手で皮むきを持って軽くこすると……
こすった部分が薄くキレイにむけている

 これは気持ちがいい!! あっという間に全部むけそうだと思い、張り切ってこすり始めたが、途中で問題が出てきた。芽のあるへこんだ部分周辺に、皮むきの表面が届かないのだ。なんとかキレイに……と頑張りすぎたのがアダとなり、むき終わるのに2分ほどかかってしまった。

 そこで今度は、端についている芽取りを使い、芽のある部分をほじくり返すと、これまたあっさり取り除くことができた。ついでに周囲の残った皮も削ったら、納得できるレベルまで皮をむくことができた。

 これだけ表面がなめらかなら、肉じゃがなど料理にしても、舌触りもよさそう。今後、ジャガイモの皮が厚くなってきたとき、どれほど皮がむけるか分からないが、少なくとも筆者にとっては、包丁よりラクに、キレイにむけることが分かった。また時間も、ある程度で妥協することにしたら、1分もかからなかった。

ブツブツだけでむくには、このあたりが限界
芽取りはなかなか使いやすい。ついでに残った皮もむく
ここまでむければOKだろう

ゴボウの皮むきは、さらにラクラク

 続いて商品名にあるゴボウの皮むきもやってみた。ゴボウもこれまた、皮に栄養が多いため、あまりむかなくていいと言われているが、多少表面を薄くしないと、硬くて食べにくく感じることもある。

 加減が難しいのだが、この皮むき器を使ったら、実に軽い力で、実に薄くむくことができた。

ゴボウの表面をなでるようにこするだけ。ほとんど力を入れていないが、皮がボロボロとむけていく
突起で皮をこそげ落としているのがよくわかる
皮をむきすぎることなく、表面をなめらかにできた
定番のきんぴらごぼう。口触りのよい仕上がりになった

 取りすぎないのがいいこともあるのか、と考え、思いついたのがきゅうりのイボイボ取りだ。ピーラーや包丁を使うと、皮の部分まで削ってしまうが、包丁の背で削るのは、どうも物足りないと思っていたところ。

 さっそくイボイボ取りに使ってみたら、さすがにイボだけにアプローチするのは難しかったが、結構簡単に取ることができた。これも採用だ。

キュウリのイボイボ取りに。皮を削りすぎないよう、軽く当てるのがポイント
こちらは酢の物にしていただいた

キウイのウブ毛を取れば、皮ごと食べられる?

 せっかくだから、他にも用途を見つけたいと思い、ナシの皮で試してみた。ナシは包丁でむくと、気持ちがいいほどスルスルむけるため、ちょっと期待したのだが、思ったより皮が厚く、むける気配はまったくなし。

 ここで意外な使い道を発見した。それは、キウイのウブ毛取りだ。キウイといえば、日本では半分で切ってスプーンですくったり、皮をむいてカットしたり、皮はほとんど食べられることがない。

ウブ毛がボサボサのキウイ。このまま口に入れる気にはなれない(笑)

 しかし例によって、キウイも皮に栄養が豊富に含まれているそうで、海外では皮ごと食べるのが常識だという。実際、テレビでも皮ごと食べているシーンを見たことがあるが、「口の中がイガイガしそう」と思い、抵抗があった。

 だが、この皮むきを使えば、皮はむけないものの、ウブ毛がスッキリ取れるのだ。ボサボサ生えていた毛がスッキリなくなれば、抵抗なく口に入れられるはず。さっそく皮つきで食べてみたところ、皮が思ったより堅かったが、ウブ毛感はいっさいなく、食感も問題なし。皮の部分は酸味があったが、思ったよりおいしかった。

表面をこすったら、ウブ毛だけ取れてツルツルに
栄養たっぷりの皮ごと食べられる!!

 最初は「新じゃがとごぼうの皮むき」というネーミングから、ただ2種類の野菜の皮をむくためだけ必要かな? と悩みもしたが、使ってみて正解だった。

 まず違いを感じたのが、仕上がりの良さ。さらに思ったより、用途も広そうなので、今後いろいろな食材で試してみたい。刃がついていないので、お子さんのお手伝い用にもおススメだ。

田中 真紀子