家電製品ミニレビュー
動画配信サービスを使い始めるなら、最新の大画面テレビがイチオシ!
by 阿部 夏子(2015/11/16 07:00)
正直言って、Netflixや、huluといった動画配信サービスには何の興味もなかった。移動中にパソコンやスマートフォンで動画を見る余裕も時間もないし、そもそも小さい画面に長時間集中するというのは苦手だ。数年前から存在は知っていたものの、特に関心もなく、使ってもいなかった。
しかし、この夏、パナソニックの最新テレビ「VIERA TH-55CX800N」に触ってからというもの、家族も巻き込んで、動画配信サービスにどっぷりはまってしまっている。パソコンやスマートフォンで動画を見る気は起きなかったが、大画面テレビで、しかもサクサク操作できるとなると、これは見ない方が損! リアル店舗のレンタルショップに行くことはめっきり減ってしまったし、正直、映画を見に行く回数も減った。これ1台あれば、エンターテイメントはお任せ! という感じなのだ。
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | VIERA TH-55CX800N |
実勢価格 | 27万円前後(編集部調べ) |
使わないのはもったいない
つい半年前までの私がそうだったように、動画配信サービスについて、あまりご存知ない方も多いかもしれない。ここで改めて、どういったものか簡単に説明しよう。そもそも、動画配信サービスとは、「Video On Demand(ビデオ・オン・デマンド)」の略称で、見たいと思った時にビデオを見られるサービスのこと。YouTubeやニコニコ動画など、基本無料のサービスを使ったことのある人も多いだろう。
最近では、有料でテレビやドラマなども見られるサービスも増えてきている。各サービスの詳細については、こちらのページで確認いただくとして、私が主に使っているのは、HuluとNetflixの2つ。どちらも地上波放送では見られない、海外ドラマが充実しているほか、Netflixではオリジナルのコンテンツも魅力だ。
とはいえ、これまで全く興味が無かったのに、急にハマリだした理由はなんといってもテレビにある。大画面・高画質で、いつでも好きな映像を自宅のリビングで視聴できるというのは、これまでなかった体験だ。
実際、最近のテレビは動画配信サービスありきで作られている。インターネットがこれだけ普及した現在、こんなに大きくて、値段もそれなりにするテレビという製品を、地上波のコンテンツを見るためだけに使うなんてナンセンスということだ。家電量販店の売り場に行けば、店頭のPOPにはそのテレビが何の動画配信サービスに対応しているか、明記されているし、自宅で使っているVIERAには、テレビのリモコンにNetflix専用のボタンが用意されているほど。
例えば、夜、地上波のニュースを見ていて、話題が関心のないトピックに移ったら、リモコンのNetflixのボタンを押す。するとすぐに、Netflixのトップページに移行、好きなコンテンツを選んで視聴スタートできるというわけだ。
スマートフォンやパソコンを使うよりも、ずっと簡単な操作で、すぐに好みのコンテンツに辿り着ける。
使いこなせるのは、このリモコンがあるから!
HuluやNetflixなどの動画配信サービスを自宅のテレビで楽しむには、自宅にインターネット環境があることが必須条件。家電製品とインターネット製品を繋ぐと聞くとかなり面倒なイメージがあるかもしれないが、実際にはとっても簡単。迷うことなく、サクサクと接続までの操作ができた。
断っておくと、私は決してこの手の操作が得意な方ではない。過去にはロボット掃除機や、加湿器などもインターネット接続して使ったことがあるが、初期設定にはかなり手こずった方……(正直、途中であきらめたこともあるくらい)。
TH-55CX800Nの操作が楽ちんなのは、インターフェースや画面表示が分かりやすいということのほか、リモコンに依るところも多い。
たとえば、TH-55CX800Nでは、NetflixやHuluの申し込みなども、テレビからそのままできる。その際、クレジットカードの番号やメールアドレスを登録する必要がある。テレビのリモコンを使って、メールアドレスを入力……と聞くと、正直、気が遠くなるが、TH-55CX800Nに付属している「音声タッチパッドリモコン」ならスマートフォンと同じようにスワイプ操作が可能なので、メールアドレスの入力もとってもスムーズ。
テレビを設置してから、わずか10分後にはNetflixの登録が終わっていたほどだ。
音声タッチパッドリモコンが便利なのは、文字入力だけではない。リモコンに内蔵されているマイクを通じて、電源のON/OFFや、音量の大/小、チャンネルの変更など音声による操作が可能。マイクがテレビ本体ではなく、リモコンに内蔵されているので、必要以上に声を張る必要がなく、誤操作も少ない。
TH-55CX800Nで、もう1つ気に入っているのは、スマートなデザイン。画面の厚みや、液晶の土台部分、枠の薄さなど、普段自宅で使っているテレビに比べると、その差は歴然。
55インチの大きな液晶画面でも圧迫感がなく、デザインが違うとこうも印象が違うのかと、家族一同驚いたくらいだ。
新しいがたくさん!
仕事柄、日々たくさんの家電製品に触れているが、新しさを感じるものに出会うのはそれほど多くない。その点、TH-55CX800Nはテレビの進化をしっかり感じさせる1台だ。なによりも感心したのは、使いやすいこと。
例えば、テレビをインターネットにつなぐということにしても、動画配信サービスにしても、機能自体はそれほど新しいものではない。しかし、ビエラでは、それを普通の人、普通の主婦が使いこなせるように、しっかり製品に落とし込んでいるというところがすごい。
最近の、パソコンにしてもスマートフォンにしても、様々なアプリケーションが用意されているが、便利に使いこなすためには、ユーザーの知識とカスタムが必須。結果、本来は色々なことができるはずなのに、メールと、ゲーム、通話くらいにしか使っていないという人が山ほどいる。
しかし、TH-55CX800Nは配線、接続音痴な30代女性でも、動画配信サービスが何かも分かっていない50代後半の女性でも迷うことなく、Netflixのトップページを開いて、コンテンツを選べるような仕組みになっている。この辺りの使い勝手は、家族団らんの中心であったテレビならではだろう。
高品質な4K画質を楽しみたい男性陣はもちろん、YouTubeやニコニコ動画のヘビーユーザーの高校生、動画配信サービス初体験のシニア世代まで、家族みんなで楽しめるテレビとしてオススメの1台だ。
協力:パナソニック