家電製品ミニレビュー
ダイケイ産業「フラットコード黒(1m)」
~ドアを挟んで電気が送れる、凄く薄い延長ケーブル
by 伊達 浩二(2013/3/27 00:00)
今回のネタは、ちょっと小物だが、電気製品ではあるし刺さる人には刺さる製品なので、推してご紹介する。
その製品は、凄く薄い電源ケーブルだ。その名も「フラットコード」と言う。
メーカー | ダイケイ産業 |
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製品名 | フラットコード黒(1m) |
希望小売価格 | 3,990円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 3,990円 |
1mmの隙間があれば電気が通せる
フラットコードを一言で説明すると、電源コードを延長するためのケーブルの中間部分をフラットケーブルに変えた製品だ。
パッケージは手の平に乗るぐらいの大きさで、ごく小さい。コンパクトに巻けることが素直に伝わってくる。
写真をご覧いただければわかるように、延長ケーブルの両端の部分は普通のプラグとソケットで、10cmほど先から、フラットケーブルになっている。ケーブル部分の厚さは0.9mmと極薄だ。
フラットケーブルの部分は、ビニール系の素材で包まれている。開封時は、多少ビニール臭がする。
パソコンを自作した経験のある方なら、フロッピーディスクドライブの接続ケーブルなどを想像してもらうとわかりやすい。あれの両端にAC100Vのプラグとソケットが生えているわけだ。
フラットな部分があるためか、電源容量は1,200Wと、通常の延長ケーブルが1,500Wなのに比べると、ちょっと低い。
フラットコードは、長さが30cm/50cm/1m/2m/3mの5種類、色が黒と白の2色で、10機種ある。
フラットコードは、とても値段が高い。一番安い30cmでも2,625円(黒白とも同価格)だ。今回、購入した1mタイプだと約4千円もする。
電源コードを延長するだけならば、同じ長さのテーブルタップが数百円で買えるだろう。そういう用途なら、フラットコードの出番はない。
では、どこに出番があるかというと、1mmの隙間を通して、電気を送りたいという用途だ。たとえば、ドア、サッシなど閉じた状態で、向こう側から電気を取りたいというとき。開発者の方がYouTubeに動画を上げているが、自動車のドアで挟んでも大丈夫だとアピールしている。
もう1つは、カーペットや家具などの関係で、電源コードの厚みが許されない場合だ。カーペットの下に電源コードを通すと厚みが出てしまうが、フラットコードなら気にならない。また、壁にピッタリくっつけて設置した家具と壁の間にコードを通したいと言う用途には使える、というわけだ。
開発者の動画では、フラットコードを床に敷いてキャスターで轢いたりもしている。段差の無さとタフさを訴求しているのだ。また、この動画もそうだが、パッケージや取扱説明書も手作り感があって、個人的に好感が持てる。こういうことは人によって感じ方が違うとおもうが、少なくとも作っている人が一生懸命なのは伝わってくる。
オフィスでも家庭でも用途はある
実際に、家電Watchのオフィス内で、いろいろ試してみた。
まず、ドアについていうと、割りとピッタリとしたドアで挟んでも、この極薄のケーブルは問題なく電気を送ってくれる。金具の部分さえ避ければ、ドアの上下でも横でも通る。どんなドアでも、1mmぐらいの隙間をあるものだ。
次に、カーペットの下を通してみた。弊社オフィスは、室内はフリーアクセス床だが、通路部分は、普通のコンクリ床にカーペットなので、ケーブルを通しにくい。しかし、フラットコードを使って、カーペットの下を通すと、凹凸を感じさせることなく、ケーブルが通せる。
商品説明では、「キャスター付きチェアに90kgの荷重をかけ、フラット部分を2万回通過する試験、断線認められず」と言っているので、尖ったものなどでケーブルが破れるようなことがなければ、ある程度の重さがかかっても大丈夫そうだ。
試しに、人が載ったイスのキャスターで何度か往復して踏みつけてみたが、問題はなかった。これぐらい強度があれば、フラットな部分がめくれないように、ガムテープ等で押さえておけば、むき出しで配線してあってもよさようだ。
フラットコードは、これでなければならないという用途がある製品であり、当てはまる用途を持っている方には代えがたい製品だ。電源コードの太さが原因で、あきらめていた用途がある方は、ぜひ検討していただきたい。