家電製品ミニレビュー

中部コーポレーション「アイスロボIII」

~ふんわりかき氷が簡単に作れる電動かき氷器
by 石井 和美
中部コーポレーション「アイスロボ III」

 夏の定番おやつといえばかき氷。暑い夏場では子供が何より喜ぶので、かき氷器の出番が多い。シロップと氷があれば簡単にできるので、親としても手間がかからず助かっている。

 そんなわけで、小さな子供がいる我が家では、とても重宝しているかき氷器。いつもはホームセンターで購入した手動のかき氷器を使っているが、今回はボタンを押すだけで簡単に氷が削れる“電動かき氷器”「アイスロボIII」を試してみることにした。


メーカー中部コーポレーション
製品名アイスロボIII EC-80E
希望小売価格10,290円
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格6,253円

 アイスロボIIIは電動のかき氷器で、専用の製氷カップを使用せず、冷凍庫にある一般的な角氷を入れて、ボタンを押すだけでかき氷を作ることができる。サイズは175×240mm(直径×高さ)。電動ではあるが、我が家が使用している手動式のかき氷器と比べても、コンパクトで場所をとらない。

 一度に投入できる氷は一辺3cm以下、8個まで。投入口のふたを開け、氷を投入する。ふたを閉じて、本体頂部の「PUSH」部分を押せば、氷がグルグル回転し、刃に当たって削れていく。遠心力を利用して、氷が薄く削れるようになっている。ちなみに、取付ネジを回すと、好みの粗さに調整できる。

カラフルでかわいらしいデザインのアイスロボIII現在我が家が使用している手動かき氷器(左)と比較しても、アイスロボIIIはコンパクト氷を8個入れるといっぱいになる

 我が家の手動かき氷器は、専用の製氷カップで凍らせた円筒状の氷を入れ、回転するように刃で表面を削りとっていく。角氷は使えないが、円筒状の氷は表面積が大きく、刃に当たる部分も広いので、かき氷が出てくるスピードは早い。

 一方、アイスロボIIIは小さな氷を回転させながら削っていくので、刃が氷に当たる面積が小さく、電動ではあるものの、手動かき氷器に比べるとスピードは遅めだ。しかし、軽くふたを押すだけで氷が出てくるから、たくさん作っても疲れないのはとってもラクだ。

 氷8個で、直径10cmほどの小さなお皿に、ちょうど一杯分作ることができた。子供がおやつとして食べるのにちょうどいい分量である。足りなければ角氷を足していけばいい。


かる~く押すだけでかき氷が出てくる。氷が回転しながら中でぶつかり合うので音は大きめ
取付つまみを調節することで、氷の粗い/細かいが調整できる「粗め」で作ったかき氷。粒は大きめで、ジャリッとしている印象。粗めにしておくと、早くかき氷が出てくる「細かめ」で作ったかき氷。細かめだと削るのに少々時間がかかる。口当たりは若干やわらかい
左が手動かき氷器、右がアイスロボIIIで作ったかき氷(細かめ)。アイスロボIIIで作ったかき氷のほうが、ふんわりしている

 食べた印象は、手動で作ったかき氷器や、お祭りの屋台のようなザラザラしたかき氷よりも、氷の粒が小さく、ふんわりしている印象だ。さすがに、有名かき氷店で食べられる雪のようにフワフワしたかき氷とまではいかないが、家庭でできるかき氷としては、充分に細かい。口あたりもやわらかく、食べやすい。

 たくさん作れる点もメリットの1つだ。我が家の手動かき氷器の場合は、製氷カップ1つ分の氷では家族4人分を一度に作るのは無理だが、アイスロボIIIなら角氷が使えるため、たくさん作ることができる。我が家は子供が2人なので、いつも16個の氷を使っている。もし突然子供の友達が来てしまっても、角氷さえ用意しておけば、どんどん出すことができそうだ。


フルーツソースをかけたかき氷。シロップを色々用意しておくと、選ぶ楽しみがあって楽しい!こちらは大人用として「あずき + 練乳」のトッピング。外で食べれば500円以上するが、家なら100円もかからない

 ここで、角氷が使える点を利用し、100%オレンジジュースを製氷皿で凍らせ、かき氷にしてみた。普通の氷よりも氷の粒は粗くなってしまったが、甘すぎず、シャーベットのようにさっぱりしていてとてもおいしい。マンゴーの缶詰を上に載せるなど、一工夫すればさらにおいしく、高級感もアップできた。アイデア次第で色々な使い方ができそうだ。

オレンジジュースを製氷皿で凍らせて、これでかき氷を作ってみよう氷の粒は大きくなってしまうが、シャーベット状でおいしい。上に果物を乗せると、さらに高級感アップ!

 ちょっと面倒なのが、調理後のお手入れ。電動なので本体は丸洗いできない。内部のモーター等に水がかかると故障の原因になるので、切削室だけ取りはずして洗う必要がある。氷が残っていると、溶けた水が切削室からモーター部分を伝って垂れてきてしまうため、調理が終わったら中を確認して、早めに洗っておいたほうがよさそうだ。

 また、回転する機構のため、カバーユニットや回転羽根など、手動かき氷器に比べると部品は多めだ。切削部分は細かく分解できるので、清潔に保つことができるが、組み立てるときには全てのパーツをきちんとセットしておかないと、スイッチが入らないようになっているので、丁寧に組み立てる必要がある。

氷の切削室は、細かく分解して洗うことができるこちらは刃の部分。切れ味が悪くなったら、替え刃だけ購入することが可能
アイスロボIIIなら、2才半の息子でもできちゃう!

 このアイスロボIIIを購入したことで、我が家の“かき氷事情”が変わった。これまでは、ママがハンドルをガリガリ回すのを、子供達がじっと見ながら待っている……というのが我が家の光景だった。しかし、アイスロボIIIを使うようになってから、ママは氷を投入するだけになってしまった。というのも、子供の力では手動かき氷器のハンドルを回すのは難しいが、アイスロボIIIなら子供でも簡単にできるからだ。ちょっと寂しい気もするけれど、忙しいときには特に便利だ。

 子供が寝た後、お風呂上がりに大人だけでもかき氷を楽しんでいる。ちょっとお高めの価格だが、これだけ使用頻度が高ければ、あっという間にモトはとれそうだ。





2010年8月17日 00:00