家電製品ミニレビュー
メリタ「パーフェクトタッチⅡ CG-5B」
メリタ「パーフェクトタッチⅡ CG-5B」。本体のサイズは113×153×219mm(幅×奥行×高)、重量約1.1Kg |
筆者が以前から気になっていたメリタのコーヒーミルを試用できることになった。このパーフェクトタッチⅡは内部に小さな臼を内蔵する家庭用電動コーヒーミルだ。ミキサーのように高速回転するブレードで豆を断ち切るプロペラ式のミルとは異なり、この臼で豆を挽き割って粉にするのが大きな特徴となっている。
臼式は挽いた粉の大きさが均一で、細かさもダイヤルなどで調整可能。粉どうしの摩擦による余計な熱が出ず、香りの成分が揮発しにくいともいわれる。専門店などにある業務用の大型臼式ミルを見るたびに、いつか使ってみたいと思っていたのだ。
メーカー | メリタ |
製品名 | パーフェクトタッチⅡ CG-5B |
希望小売価格 | 10,500円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 9,100円 |
■こだわりの臼で挽く電動コーヒーミル
パーフェクトタッチⅡは臼式としてはとてもコンパクトだ。一般的なプロペラ式のミルにくらべれば多少大柄だが、目立った凹凸のないボックス形なので収納には困らないだろう。
本体の正面には杯数目盛ダイヤルがある。これは分量調整ではなく、動作時間を決めるタイマーだ。2杯分から12杯分まで、時間にして約10秒から約70秒まで指定できる。粗さの調節も0から4の数字が書かれたダイヤルを回して行う。こちらは数値が大きくなるほど挽き上がりが細かくなる。
左側面に粗さ調整ダイヤル。正面には杯数目盛ダイヤルとスイッチボタンがある | コーヒー豆を入れる上部トレイ。中央の円形カバーの下に臼がある | 臼の上部パーツは簡単に取り外せるので、こまめに清掃できる |
一度に入れられる豆は最大100g。粉末状になったコーヒーは下の受け皿にパラパラと落ちてくる。臼で挽くという仕組みから、ある程度時間がかかると想像していたが、これはあっさり裏切られた。2人分なら10秒ほどしかかからないのだ。動作中は、まるで電動工具のような音がでるが、短時間なので気にはならない。
臼の上部はリング状。中央の穴に落ちた豆を挽き砕いていく構造だ | 豆は最大100g入れられる。上部のカバーを閉めないと動作しない安全機構付き | 挽き上がった豆は受け皿の中に落ちてくる。二人分なら10秒ほどしかかからない |
挽き上がりは、やはりプロペラ式とは違う。もっとも粗い設定にすると多少のバラつきがみられたが、細かくするにしたがい粒が揃ってくるのである。これ1台あれば、軽めのコーヒーから濃厚なコーヒーまで、いつも安定した味と香りが楽しめそうである。
挽き上がった豆が入る受け皿は計量カップを兼ねている | 同じコーヒー豆でも挽きかたによって変わる風味が楽しめるのがうれしい |
■着脱式の臼はリング状
パーフェクトタッチⅡの臼は溝が刻まれたリングとディスクを組み合わせた構造。上部のリングは簡単に取り外せる。形は違うが、仕組みはソバ粉などを挽く石臼と同じだ。リングの中に豆を落とし込み、上下の溝にはさんで押しつぶすように砕くのである。なお、ここに古いコーヒー粉などが残っていると、粉の粒が揃わなくなることがあるようである。何回か使用したら柔らかい布やハケなどで清掃することをお勧めしたい。
今回はいつも使っているコーヒーメーカーだけでなく、ペーパードリップでも試してみた。熱湯を注いだときの泡立ちがプロペラ式で挽いた豆よりも良いのが印象的だ。筆者の場合、味の違いを評価できるほどの舌を持ち合わせていないのが残念だったが、それでも香りの良さは実感できた。文字通りの挽きたてコーヒーを家庭で存分に楽しめる、こだわりのコーヒーミルといえるのではないだろうか。
2010年4月8日 00:00