家電製品ミニレビュー
ツインバード「ACハンディーサイクロンクリーナー」
ツインバード工業「ACハンディーサイクロンクリーナー」 |
今回紹介するクリーナーは、低価格帯ながら優れたコストパフォーマンスを見せるツインバード工業の新製品「ACハンディーサイクロンクリーナー」。幾度もバージョンアップしてきたモデルだが、新型の使い勝手を見てみようと思う。
メーカー | ツインバード工業 |
製品名 | ACハンディーサイクロンクリーナーHC-E243 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.jp |
購入価格 | 4,532円 |
■前モデルとほぼ同じ形状
「ACハンディーサイクロンクリーナー HC-E243」は、前モデルであるHC-E241Sとフォルムはほぼ同じで、カラーリングがシルバー基調からホワイト基調へと変更された。サイズはやや大きくなり225×220×390mm(幅×奥行×高さ)、重量も約300g増加の約1.5kgとなっている。またケーブル長は5mもあるため、フラフラと移動しつつの掃除がとてもしやすい。なお、消費電力は250W。
触ってみて思ったことは、ホールドのしやすさ。重量が増加したため、取り回しが面倒になっているかと思ったのだが、ハンドル部分がほどよい太さでとても持ちやすい。とくに先端を下方向に向けているときは、薬指と小指だけに少し力を入れ、残る指は軽く握るだけで動かせる。また操作系統もシンプルで、気軽に親指だけで操作できる点も良い。
やや大型化したとはいえ、場所を取らない形状はそのままだ | 電源スイッチは大きく親指で楽に操作できる | 取り回しが快適になるケーブル長5mもうれしいポイント |
■先端部をチェック!
先端部の付属品には、床用吸込口、すき間ノズルがあり、共通の延長パイプも1本(約330mm)も付属している。床用吸込口は横幅約220mmで省スペースを掃除するに十分の幅だ。裏面は凝ったギミックはなく、ゴム板が備えられているだけと至ってシンプル。すき間ノズルは先端が尖ったスタンダードな形状で、切っ先を軸として上下にスリットがあるため、わざわざ回転させなくても掃除したいところへダイレクトにアプローチできる。
手奥が床用吸込口、手前がすき間ノズル、右が延長パイプ | 床用吸込口の裏面。実にシンプルな形状である | すき間ノズルの切っ先上部の写真。スリットがあり、こちらからも吸引できる |
ちょっと気になったのは、延長パイプを本体に接続したとき。力強く扱っていると根っこから抜けてしまうことがあるのだ。ロープライスにするためロック機構を省いたのだと思われるが、さすがに掃除したばかりのところにホコリが落ちると悲しい気分になってしまうので、次モデルでは改善を期待したい。
スペック上では前モデルよりも吸引力がマイナス10Wの50Wとなっているが、使っている限りではパワー不足は感じなかった。ただそれはすき間ノズル使用時の話で、床用吸込口ではパワー不足を感じてしまった。シンプルな裏面形状というのもあるが、タタミやフローリングには十分なのだがカーペットには弱いと感じた。一応、強く押しつけてグイっと前に押してけば、それなりに汚れを取ることはできるのだが……小型機なのでこの点は妥協するしかないかも。
その反面、すき間ノズルは優秀だ。上部にもスリットがあるため、柱のあちこちをスイスイと掃除できるし、細かいところへのアプローチも楽々だ。現状としては、フローリングのキッチン回りは床用吸込口、カーペットは完全エコ掃除器ホウキ、細かいところや高いところはすき間ノズル+延長パイプという形で使用している。
床用吸込口でカーペットを掃除するときは、けっこう力を入れないとなかなかしぶといゴミが取れない | すき間ノズルは細かいところに便利。気がつくとホコリまみれになっている撮影用のハロゲンライトの掃除も楽々だった |
延長パイプを装着したときの長さは約75cm。天井近くまで届くため、小回りだけでなくカバー範囲も十分 | 柱の下側の掃除も上部にスリットがあるため、ムリな姿勢を取らなくて済む |
■ダストケース回りの使い勝手も上々
紙パック不用のサイクロン方式の掃除機の要は、ゴミの捨てやすさと各フィルターの掃除のしやすさ。ダストケースの容量は300ml。ダクトケースと本体の接続部分には弁があり、吸引したゴミが逆流しないよう配慮されている。またスケルトンブラックなのでサイドにあるゴミ捨てラインの確認もしやすい。
本体サイドにゴミ捨てラインがある。ダストケースはスケルトンカラーなのでどこまで溜まったかの確認は容易だ | ダストケースと本体接続部の弁はゴム製 |
ダストケースの取り外しは本体サイドにあるダストケースボタンを押して引っ張るだけで、ダストケースとアウターフレーム、布フィルターがセットで取り外せる。布フィルターの取り外しは中央に取っ手があり、手を汚さずに済む。アウターフレームも同様に軽く引くだけで分解できるため、ゴミ捨てまでの流れで詰まることはまずない。
各フィルターの清掃の面を見てみると、ダストケースとアウターフレーム、布フィルターの清掃は手軽なのだが、スポンジフィルターはやや取り外しが面倒で手も汚れやすいため、この部分だけ手袋があったほうがいい。
また本体側のモーター保護窓にもスポンジフィルターがあるが、こちらはあまり汚れないため、ときどき掃除をする程度でOKだ。
スイッチ近くにある丸いボタンが、ダストケースボタン | ダストケースとアウターフレーム、布フィルターを取り外した状態 | それぞれを取り外した状態。取り外しは力はまったく必要なく行える。軽く引っ張るだけが基本の設計だ |
布フィルターのフレームには「ひく」を記載された取っ手がある | アウターフレーム内にあるスポンジフィルターはかなり奥にあって、取り出すのに苦労した | 本体側のスポンジフィルターは取り外し簡単。あまり汚れないのでときどき清掃するくらいでOK |
フィルタリングが優秀なので、当然のことながら排気口から汚れが……なんてことはない | ゴミ捨てラインをオーバーしたらどこでパワーダウンが体感できるかを確認してみた。写真の段階で吸い込んだゴミの回転運動が止まったため、これよりも手前くらいまでが実用範囲か |
■細かい場所専用ならば大活躍
床用吸込口は使用場所がフローリングかタタミと限られてしまうが、すき間ノズルは万能なので、机の上でも天井でも押し入れの奥でもスイスイと掃除できる。アパート住まいならこれひとつで十分だし、一軒家でもサブ掃除機として存分に活躍してくれるので、小回りが利く掃除機が欲しい! と思っているのなら、「ACハンディーサイクロンクリーナー HC-E243」は最有力候補になるだろう。
2009年6月16日 00:00