家電製品ミニレビュー
私的ふとん掃除機の本命は東芝! コードレスで吸引力、使い勝手もマル!
by 阿部 夏子(2015/12/10 07:00)
満足できるふとん掃除機がない
正直、ふとん掃除機で満足できるモデルはこれまでなかった。紫外線や熱、あるいは振動によって布団からダニを引きはがすという、これまでにないコンセプトが受け、爆発的に人気を集めた製品ではあるが、「掃除機」としての性能を見ると、キャニスター掃除機やスティック掃除機に大きな遅れをとっているように感じていたからだ。
例えば、ゴミの捨てやすさ。一般的な掃除機では、ワンタッチでゴミを捨てられるというのが当たり前なのに、ふとん掃除機では未だにフィルターにこびりついたゴミを手ではがさないといけないモデルもあった。
また使いやすさにも不満があった。本体重量が重く、腰を屈めた状態で使わなければいけなかったり、電源コードがせっかく掃除した布団の上を這っていたりと、どうも使い続ける気になれなかったのだ。
そんな中、これは! と思って使っているのが、今回紹介する東芝のふとん掃除機「VC-CLF1」だ。コードレスで使えるふとん掃除機で、東芝がこれまで培ってきた「掃除機」としての使いやすさをしっかり踏襲している点がポイント。
メーカー名 | 東芝ライフスタイル |
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製品名 | トルネオVコードレス VC−CLF1 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 36,802円 |
掃除機メーカーとしてのノウハウが詰まっている
まず気に入っているのが、持ちやすく、使いやすいその形状。ベッドの上を掃除するときにちょうどいいサイズで、ダブルサイズのベッドに使っても疲れない。先端のヘッド部分は振動する仕組みで、布団の奥に入り込んだダニを表面に出すという電動ブラシが搭載されている。
吸引力も強い。そもそもこの製品、東芝のスティッククリーナーとほぼ同じ本格的なサイクロン機構を備える。布団にしっかり密着しながらも、先端部が布団に吸い付くことなく、スムーズに動かせる。このあたりのノウハウは、以前からキャニスター掃除機用にふとんブラシの開発を続けてきた東芝の技術が光る。
もう1つ、使いやすさを後押しするのが、「ゴミセンサー」だ。目に見えない細かいゴミまで検知し、ゴミセンサーランプが点灯する。ランプの点灯中は、まだゴミが残っている、ランプが消えたら、ゴミがなくなったという判断が可能。この機能、同社のキャニスター掃除機や、スティッククリーナーにも搭載されているが、ふとん掃除機では特に便利。
というのも、布団というのはそもそも、ゴミがたくさん落ちている場所ではなく、「目に見えないゴミ」を吸うことこそ、ふとん掃除機の役割だからだ。
“白い粉”も楽々捨てられる! しかも水洗いOK
「目に見えないゴミ」を吸うと書いたが、実際、布団の掃除をすると、ダストカップには白い粉が溜まる。これは、吸い込んだダニが粉砕したものだと思われる……。ゴミがどれくらい取れたか、どんなゴミが取れたか、目で確認できるのは、サイクロン式ならではの利点だ。
コードレスで使えるので、1つの部屋のベッド掃除が終わったら、次の部屋、さらには、リビングのソファーの掃除も、というように色々な場所で使えるのも嬉しい。
本体の掃除は、ふとんブラシに絡み付いた髪の毛などのゴミを取り除くほか、吸引力が弱くなってきたなと感じたら、ダストカップを丸ごと水洗いできる。使い始めて、3カ月ほど使って今のところ、水洗いの必要性は感じていないが、全て水洗いできるというのは心強い。
ふとん掃除の習慣ができた!
週末にシーツを洗濯して、布団を干すときに、合わせてふとん掃除機も使うようになった。その都度、それなりにゴミが吸えるので、やはりそれだけ、ダニあるいは、ホコリなどが付着してしまうということなのだろう。ただ、布団のケアは掃除機でゴミを吸うだけでは不十分なので、その点だけは勘違いしないで欲しい。
湿気が気になるときは、天日干しあるいは、布団乾燥機などを活用して、布団の水分を蒸発させる必要があるし、定期的なシーツの交換は必須だろう。ふとん掃除機は、布団のケアを楽にするための製品ではなく、むしろ、より綿密にふとんのケアをしたいという人向けの製品。その点を理解した上で導入するのがおすすめだ。