家電製品ミニレビュー

水も汚れも吸って拭き取るバキュームクリーナー

わがんせ「ウインドウ バキューム クリーナー WGWC693YE」

 T型スクイジーは、便利な窓掃除用の道具としてお馴染みだ。窓ガラスの表面に付着した水や汚れを、車のワイパーのように瞬時に拭き取ってくれる。だが、どうしても液だれは避けられない。それをスッキリ解決してくれるのが、今回紹介するわがんせの「ウインドウ バキューム クリーナー」だ。

メーカー名わがんせ
製品名ウインドウ バキューム クリーナー
品番WGWC693YE
希望小売価格5,980円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,120円
2枚の樹脂製のワイパーが水や汚れを拭き、吸い取り、タンク内に閉じ込める

 ウインドウバキュームクリーナーは、T型スクイジーにモーターによる掃除機のような吸水機能を複合させたものだ。

 ワイパーヘッドの先には、ポリプロピレン樹脂製のワイパーが2枚組み込まれている。T型スクイジーと同じように本体を窓の上から下へ滑らせれば、上のワイパーが水や汚れを拭き、下のワイパーがすかさず受け止めて、水も汚れも吸い取ってくれる。汚水は本体のタンクに溜まるので、液だれで周囲を汚さずに窓掃除が進められる。

組み立て、使い方は簡単。窓用洗剤は薄めて使う

 箱には黄色い本体とワイパーに、専用のスプレーボトルが付属している。

 組み立ては簡単。水タンクカバーをスライドさせて外し、水タンクと電池カバーを外す。別に用意した単3形乾電池4本を取り付ける。外したものを元に戻し、ワイパーをカチンと差し込めばOK。

開梱した様子。左から本体、ワイパー、専用スプレーボトル
水タンクは簡単に外れる。道具は一切要らない
電源は単3乾電池4本
ワイパー部を本体に差し込めば準備完了
組み立てた様子。自立するので、収納もしやすい

 次に洗浄液を作る。家庭用の「窓用」洗浄液を10倍に薄め、付属のスプレーボトルに入れる。

 希釈液を作る理由は、泡を作らないため。泡を吸い取ると、水タンクに入らずに本体内部を通って排気口から溢れ出て、故障の原因になるからだ。希釈液を作ったら、試しにスプレーして、泡が出にくい事を確認しよう。

 本体の電源ボタンを押すと、モーターが回転し始める。止める時にはもう一度電源ボタンを押す。

窓用洗剤を10倍に薄めて使う。今回は150mlの水に、大さじ一杯の洗浄剤を使用した。スプレーをして泡ができなければOK(下)
本体の左右下部にある「排気口」から排気される

汚れも水もスッキリ吸い取る! 液だれもしないので服も汚れない

 早速窓掃除を始めよう。ウインドウバキュームクリーナーの他に、スポンジとバケツと水を用意した。

 窓掃除の流れは、一般的な窓掃除と全く同じ。仕上げのT型スクイジーを、ウインドウバキュームクリーナーに置き換えるだけだ。

 汚れた窓に洗浄液をスプレーし、水で固く絞っておいたスポンジで、泡が出ないようにこすり汚れを浮かす。次に、ウインドウバキュームクリーナーの電源ボタンを押し、T型スクイジーと同じようにワイパー部を窓に押し付けながら、上から下へ拭き取るだけだ。

窓を掃除する様子。薄めた洗浄液を吹き付けて、手持ちのスポンジで汚れを浮かす
洗浄液が乾かないうちに、上から下に向かってウインドウバキュームクリーナーを滑らせるだけ。汚水がまったく飛び散らない
窓の下側は、本体を斜め45度ぐらいに傾けて、水平方向に滑らせる
本体を自然に持つだけで、ワイパーが窓に対して理想的な角度で当たる。多少凸凹のある窓でもキレイになった

 気をつけなければならないのは、汚水を確実に吸い込ませるために、T型スクイジーよりも少しゆっくり滑らせることだ。液だれせずに、面白いように汚水がタンクに吸い込まれていく。

 汚れもすっかり落ち、仕上がりはスッキリ、ツルツルで大満足。1枚約850×1,800mm(横×縦)の屋外側の窓4枚の掃除が、10分もしないで終わった。希釈した洗浄液でも十分に汚れは落ちた。すすぎが要らないので手間も少ない。

 水と汚れを拭き取る樹脂性のワイパーはしなやかだ。我が家のガラス窓は平らではないが、ワイパーが窓にピタリと接し、水と汚れをしっかり吸い取った。

ウインドウバキュームクリーナーからは液だれがなかった。落ちた水滴はスポンジを雑に扱ったためだ。衣服は全く濡れなかった
窓4枚の屋外側を掃除した後の溜まった汚水。水タンクに溜まる汚水を気にせずにできた

 水タンクの容量は十分だろう。水タンクは「MAX」の位置で100ml弱だが、4枚の窓の汚水を一度も捨てずに済んだ。水タンクのキャップには逆止弁もあり、多少本体を倒しても汚水が逆流しにくい仕組みだ。

水タンクのキャップは差し込むだけ。キャップには逆止弁があるので汚水が逆流しにくい
水タンクを外した時に、本体に多少水が付く場合があった。電池ケースは防水ではないので気をつけよう

 ラクなのは、T型スクイジーのようにワイパーに付いた水や汚れをイチイチ拭き取る手間が要らないことだ。窓にスプレーしてスポンジでこすり、ウインドウバキュームクリーナーで拭い取る、という手順でテンポ良く、手早く掃除できる。

 さらに嬉しいのは、汚水が飛び散らないので、掃除中に衣服が濡れない点だ。T型スクイジーは汚水がどうしても飛び散り、衣服や足元がどうしても汚れがちなのに対し、ウインドウバキュームクリーナーは汚れない。足元が濡れるのも最小限に留められるので、サンダル履きで快適に窓掃除を進められた。

窓の結露、浴室、室内の窓ふきにも

 液だれしないので、室内の拭き掃除にも使いやすい。

 洗面所の鏡の手入れは、洗浄剤を鏡にスプレーしてスポンジでこすったあと、ウインドウバキュームクリーナーで拭き取れば、周囲を汚さずにサッと手入れができる。

 浴室の水滴取りにも良い。液だれしないので、衣服を着てから浴室の壁全体の水滴が取れる。寒い季節は特に重宝する。水滴を取っておけば、水垢、カビも発生しにくくなり、浴室を清潔に保ちやすい。

 暖房による窓の結露取りにも活躍! T型スクイジーだと、結露と一緒にガラス面の汚れも滴り落ちるので、新聞紙や雑巾などの養生をしないと室内側を汚しかねない。だが、ウインドウバキュームクリーナーならばその心配も無く、拭きとった跡もつきにくい。

洗面所の鏡の手入れにもピッタリだ。液だれ無し、拭き取り跡も無しでキレイになった
浴室の水滴を取っておけば汚れもつきにくい。液だれしないので、衣服を着てからでもOK。冬場は特に助かる
汚水の液だれで室内を汚さずに、雑巾よりも手軽に結露が取れる。多少凸凹のある窓でもかなり効果があった

 価格はT型スクイジーよりも高価だ。だが、液だれせずに、室内でも気兼ねなく使える分、使用範囲も広がる。電池持ちも良く、エネループで2時間も連続運転ができた。一般的な家の窓掃除には十分な運転時間だろう。

 窓掃除を手早くキレイに仕上げるグッズとしてはもちろん、室内の拭き掃除が必要な場所でも大活躍してくれるのは間違いない。これから窓掃除に取り組む方はもちろん、暖房の結露にお悩みの方にもオススメできる、使い勝手の良いウインドウバキュームクリーナーだ。

藤原 大蔵