家電製品ミニレビュー

インテリアに溶け込むミル付きミキサー「ミルミキサー」

小泉成器の「ミルミキサー KMZ-S119」

 今回ご紹介するのは、小泉成器の「ミルミキサー KMZ-S119」(以下、ミルミキサー)である。ミル付きのミキサーというと、ボトル、中にはブレード、本体があって、ミル用の小さな容器があるよね、とおよそ同じイメージが浮かぶのではないかと思う。

 ミルミキサー KMZ-S119もそうした一般的なミル付きミキサーの1つで、液体入りの食材をなめらかにするミキサーと、乾物などを粉砕できるミルを随時載せ替え、本体のスイッチを押して操作するというものだ。

メーカー小泉成器
製品名ミルミキサー KMZ-S119
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,298円

 ミルミキサー KMZ-S119は、ミキサーボトルをすっぽり覆うカバーをつけたところがポイント。ミルはボトルの中にすっぽり入り、電源コードは本体内に収納できるので、ミキサーボトルにカバーを被せると調理家電には見えないデザインに変身するのだ。

 サイズは140×140×330mm(幅×奥行き×高さ)、重さはミキサーが約2.5kg、ミルが約1.7kg。ミキサーには6枚刃チタンコーティングカッターが付属しており、ミキサーボトルから取り外して洗えるところも魅力。

 本体には「HIGH」「LOW」「FLASH/OFF」3つのボタンがついており、「HIGH」と「LOW」ボタンは押し込むと回転が持続し、「FLASH/OFF」ボタンで停止する。「HIGH」の回転数は16,500rpm、「LOW」は12,000rpmとなっている(いずれも無負荷時)。

カバーが特徴
背面を見ると、ボトルのハンドルが見える
操作ボタン部分
カバーを外すとこの通り
電源ケーブルも本体内に収納できる
取扱説明書のほかにレシピブックが付属

 ミキサーボトルはどっしりとしたガラス製で、容量は720ml。2~3人分の調理に使えるコンパクトサイズだ。粘りの強いものや氷だけの粉砕はできないが、ジュース系だけでなく幅広い調理にも使えたらというニーズにも応えられる。

 ミルボトルは165ml。筋や繊維質の強いもの、かつおぶしなどの非常に固い物は入れられないが、ふりかけやソース類などが簡単に作れるほか、コーヒー豆も挽ける。

ミキサーボトルはしっかりとしたガラス製
底部のミキサーカッターは取りはずせるので洗いやすい
ミルをセットした状態。こちらのミルボトルもしっかりとした作り
キャップ部分にカッターがついている

少々時間はかかるものの、なめらかに仕上がるミキサー

 ミキサーの容量は720mlで、1人分のスムージーやスープを作るにはやや大げさになりそうだが、2~3人分をまとめて作るなら余裕である。

 操作はボタンを押すだけなので、簡単だ。ボタンの押し感はややチープな感じもするが、しっかり押せるので誤動作はさせにくい。

 こちらはグリーンスムージー。材料を全て入れたら「FLASH/OFF」ボタン、「HIGH」ボタンの順で様子を見ながら20秒間回転させた。やや小松菜の葉が残っているが、全体としてはなめらかな仕上がりで、十分おいしくいただけた。

1人分の材料(小松菜、バナナ1本、キウイ1個、水約150ml)を入れてみた
数回「FLASH/OFF」ボタンを押してから「HIGH」ボタンを押し込んで回転させる
1人分のスムージーができた。気持ち葉の残りも見られるが、なめらかな仕上がり
よく冷やすと、トロトロふわふわでおいしい

 続いて、火を使わない手抜きレシピで、3人分程度のじゃがいもの冷製スープ「ビシソワーズ」をまとめて作ってみた。作り方は簡単だ。じゃがいもと玉ねぎを電子レンジで下ごしらえしたら、熱いうちにバターをあえて溶かしてしまう。あとはボトルに、水、牛乳、顆粒コンソメとともに入れて、「HIGH」ボタンで60秒間作動。塩胡椒で味を調えたら完成だ。

 鍋やガスコンロを使わずに、短時間でとろとろのスープを作ることができた。粗熱が取れた状態なので冷蔵庫でもすぐ冷える。作り置きもでき、食欲のわかないときに助かる一品になる。

電子レンジで軟らかく下ごしらえ。熱いうちにバターを混ぜれば溶かす手間がはぶける
材料を全部入れて50秒間ミキサーにかける

 ちょっと意外な使い方かもしれないが、ミキサーだけで手作りアイスクリームも作れる。材料は生クリーム200ml、卵黄1個、砂糖30g、バニラエッセンス。全部入れて60秒間ミキサーにかけ、あとは容器に流し込んで冷やし固めるだけ。泡立て器を使わなくても、手作りの味が楽しめるのでおすすめだ。成分が分離しがちなので、冷凍途中でときどき混ぜるとおいしくなる。

全部入れて混ぜるだけ! あとは容器に入れて冷凍庫へ。途中で混ぜればなお良し
手作りアイスも簡単に作れる

 今回、バナナと小松菜のグリーンスムージーを手始めに、じゃがいもの冷製スープ、アイスクリームの3品を作ってみたが、ボトルはお値段にしてはしっかりしており、安心感があった。

ソース、ふりかけ、コーヒー豆と小回りの利くミル

ミルカッターを取り付けて逆さまにして乗せたらボタンを押す

 ミル機能は、ボトルはガラス製でしっかりとした粉砕力を持っており、安心して使うことができた。バジルペーストはなめらかに、ふりかけの材料はほんの一瞬で細かくなり、コーヒー豆はおいしい珈琲へと変身した。食べたい分だけ、使いたい分だけ少量用意できるので、便利な存在だ。

 バジルペーストは、バジル、松の実、にんにく、オリーブオイル、塩、パルメザンチーズを入れて「LOW」と「HIGH」ボタンを10秒ほど作動させた。予想以上になめらかになって驚いた。説明書にはピーナツなど水分の出るものはうまく粉砕できないとあったが、この場合の松の実は大丈夫のようだ。

ミルボトルに材料を入れる
クリーミーなバジルペーストが完成
料理にかけていただいた

 ミル機能で定番のふりかけは、いりこ、小エビ、白ごま、海苔、岩塩で。ボタンを押してわずか3秒で完全粉砕。ごまも岩塩も見事に粉々になって、無添加かつミネラル豊富なおいしいふりかけができた。

ふりかけの材料は固めが多い
一瞬で粉砕された

 使う分量だけ用意したい代表がコーヒー豆だろう。3杯分(30g)のコーヒー豆を「HIGH」ボタンで20秒粉砕。あっけなく飲み切れる分のドリップコーヒーを用意できた。かなり手軽なので、案外毎朝ニーズがありそうだ。

コーヒー豆を30g分用意
「HIGH」ボタンで20秒粉砕するとこの通り
満足できる味に

リーズナブルだが実力はしっかり!

ミルミキサーは1台でいろんな料理に使える

  このように、ミルミキサーは普段使いに十分満足できる性能を持っている。お値段がとても手頃な点も特徴の1つだ。果たして性能は大丈夫? と思うかもしれないが、もちろん大丈夫。むしろ、お得な気分になれるはずである。

 しかもおしゃれなカバーがついている。決して小さいわけではないが、電源コードも全部入ってしまうのでとてもまとまって見える。デザインにもこだわりたい方にぴったりだろう。現在ベリーピンク1色しかないが、ぜひ白や薄いゴールド、もしくはシルバー、黒といった色も追加していただきたい。

すずまり