家電製品ミニレビュー

アテックス「ルルド フットマッサジャー」

~毎日使える手軽なフットマッサージャー
by 阿部 夏子

大きくて、ゴツゴツしたマッサージ機器は嫌だ

アテックス「ルルド フットマッサジャー」

 毎日パソコンの前で何時間も仕事をしているので、肩コリや首の痛み、デスクワークによる足のむくみは毎日のこと。できることなら毎日でもマッサージに通いたいくらいだが、金銭的、時間的にそこまで余裕がないので、自宅で毎日せっせと自分でマッサージしている。性能の高いマッサージ機器があるのは知っているが、設置スペースや価格のことを考えるとなかなか導入できないというのが実情だ。

 マッサージ機器というと、とにかく場所を取るものが多く、もみ玉やエアーバッグが内蔵されているためにゴツゴツしたものが多い。リビングに出しっぱなしにするのは、避けたいけど、一度しまってしまったら、今度は出すのが億劫になってしまって、押し入れにそのまんま――なんていう人も多いのではないだろうか。

 そんな人におすすめしたいのが、今回紹介するアテックスの「ルルド フットマッサジャー AX-HL149」(以下、HL149)だ。HL149の一番の特徴は、とにかくコンパクトですっきりとしている点。収納しやすいだけでなく、出しっぱなしにしても恥ずかしくないシンプルなデザインが魅力だ。


メーカーアテックス
製品名ルルド フットマッサジャー AX-HL149
希望小売価格15,800円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格8,800円


 製品名が示す通り、HL149は足の裏をマッサージするためのフットマッサージャー。左右に足を載せるためのマッサージ台が設けられ、スイッチを入れると中のもみ玉が動いて、足裏をマッサージしてくれるというもの。

 本体サイズは363×405×120mm(幅×奥行き×高さ)で、一般的なフットマッサージャーに比べると一回りほど小さく、凹凸もほとんどない、スマートなデザイン。本体カラーはブラックとアイボリーの2色。今回購入したのは、ブラックの方だが、ほかの色が一切ない真っ黒なボディというのもマッサージ機器としては珍しい。機能自体はごくシンプルで、スイッチも中央に1つ設置されているだけ。もみ玉は上・中・下の3カ所にそれぞれ3つずつ、片足分で計9個内蔵されている。

製品パッケージ製品本体本体側面。もみ玉が内蔵されている部分は凹凸がある
本体裏面スイッチは中央に1つ設けられているだけ本体には、もみ玉は上・中・下の3カ所にそれぞれ3つずつ、全部で18個のもみ玉が内蔵されている

 ちょっと変わっているのは、もみ玉にヒーターが内蔵されており、足を温めながらマッサージできる機能だ。スイッチを1回押すと、もみ玉だけが回転する通常モード、スイッチももう1回押すとヒーターモードに切り替わる仕組みになっている。なお、通常モードとヒーターモードではもみ玉の回転数が異なっており、通常モードは1分当たり33回転、ヒーターモードは43回転と、ヒーターモードの方が回転数が早くなっている。

 通常モードとヒーターモードでは、スイッチの色が変わる仕様になっており、通常モードは青、ヒーターモードは赤が設定されている。見た目にも分かりやすく、操作に迷うことはないだろう。

通常モードでスイッチを入れたところヒーターモードにすると赤になるヒーターモードではもみ玉も赤くなる

 また、本体後部の脚は手動で高さが変えられるようになっている。脚の高さは3段階で調節可能で、通常の120mmのところ最大で、145mmまで設定できる。HL149は基本的にイスに座った状態で使う機器のため、後ろ側の脚を高くして角度を付けてやると、施術しやすくなる。

本体の後ろ脚高さを手動で変更できる一番高くした状態。高さは145mm

シンプルで使いやすい

 この製品の一番の長所はとにかく「使いやすい」ということ。1つしかないスイッチを押せば、すぐにマッサージが始まるので、操作に迷うことなく、すぐに使い始めることができる。ランクの高いフットマッサージャーの場合、いくつかコースが用意されていたりするので、買ってから使いこなすまでに時間がかかったりするが、HL149の場合パッケージから出して10分後には、使い方をマスターできる。


電源を入れて、通常モードから、ヒーターモードに運転を切り替えている様子。スイッチが大きく、足で操作できる
自分の足の位置を動かせば、もみ玉を好みの場所に調節できる

 マッサージ機能の方もなかなか。高級タイプのマッサージ機器のように、エアーバッグなどを併用しているわけではなく、動きも単調だが、それゆえ、自分で調節しやすいという利点がある。中のもみ玉の位置に合わせて、自分の脚の位置を動かせば、狙ったツボにもみ玉が入ってくるのだ。

 特によく利用しているのが、ヒーターマッサージ。もともと末端冷え性なので、足先は季節を問わず、冷えている状態。普段は、マッサージしても、なかなか足先までは暖まらない。それが、HL149でマッサージをすると、ヒーターとマッサージで併用によって、じっくりとほぐされていく。

 寒い日の帰宅後はもちろん、夜寝る前や、朝起きてすぐなど、足先の寒さが気になる時はすぐにHL149でマッサージをするようになった。足裏マッサージをするようになってからは、全身の血行がよくなっているのか、足先だけでなく、指先の冷えも以前より改善されているような気がする。また、極端な冷えが解消されたことで良く眠れるようになった。

 ちなみにヒーターといっても、8W程度のごく弱いものなので、ヒーターに切り替えてすぐに「暖かい」と感じられるわけではない。だいたいマッサージを始めて5分くらい経ってから、じんわりと暖かくなってくるイメージだ。最高温度でも60℃以下なので、素足で使っていてもヤケドするということもない。なお、本体の運転時間は15分で、15分経つと自動で電源が切れる仕組みだ。

身構えずに使えるから、使用頻度が高い

 仕事柄、これまで色々なマッサージ機器を使ってきたが、使用頻度だけを言うと、HL149が断トツの1位。コンパクトで、ソファーの下にさっと置いて置けるので、使いたい時にすぐ使える手軽さがある。機能自体はごくシンプルで、高級機に比べると正直劣るが、そのシンプルさゆえに「身構えずに使える」という利点もあるのだ。

 たとえば、高級マッサージ機の場合15分程度の自動コースで運転を行なうため、一度スタートボタンを押したら、しばらくその場から離れられない。時間を確保したり、しばらく立たなくて済むような状況を作ったり、マッサージするための“用意”が必要なのだ。

 HL149では、そのようなコースが用意されていないため、マッサージ中でも気軽に運転を停止して、またすぐに使い始めることができる。忙しい朝にテレビを見ながらちょこっとだけマッサージ、夕食後の空いた時間にちょっと座ってマッサージなんていう使い方が可能だ。

リビングのソファの下に置きっぱなしにしている使わない時はソファの下に置くさっと出してすぐ使えるのでほぼ毎日愛用している

 本格的なマッサージ機器を購入したものの、使わずにしまい込んだままという話はよく聞く。機能はもちろん重視するべきポイントではあるが、本当に使い続けられるのは、シンプルで手軽なHL149のような製品かもしれない。




2011年1月21日 00:00