家電製品ミニレビュー
シチズン「デジタル歩数計 peb TW600-PK」
シチズン デジタル歩数計 peb TW600-PK |
壮絶な暑さもかなり収まり、暑さの中にも、一雨ごとに秋の気配が感じられるようになってきた。いよいよ秋であり、秋と言えばスポーツの秋であり、そして食欲の秋……一層警戒を強める必要のある時期といえる。
そこで、イヤでも思い浮かぶのが、最近かなりサボっているウォーキング。そして、ウォーキングといえば、欠かせないのが歩数計。というわけで、今回はシチズンから登場した「デジタル歩数計 peb TW600-PK」(以下、peb)を試してみた。
メーカー | シチズン |
製品名 | デジタル歩数計 peb TW600 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 3,068円 |
■スリムでとても軽い「peb」は、持っている感じがしないほど
本体を手にしてみてまず驚いたのが、本体の薄さ、手軽さだ。サイズは73×10×31mm(幅×奥行き×高さ)、薄さは約10mmで、重さはわずか約25g。本体は一見、歩数計には見えにくいデザインで、凹凸がないフラットな表面や銀色のフレームがスマートな印象を強める。pebは歩数の検出に3D加速度センサーを採用しており、カバンや上着のポケットに入れても測定できるようになっている。実際、ポケットに入れてしまうとまったく目立たない。しかし、うっかり落としてしまうことも考えられるので、付属のストラップとクリップは、必ず装着しておくことをお勧めする。
凹凸のないフラットなデザイン | フォルムも柔らかい | 携帯していることを忘れる軽さ |
パッケージには、本体以外に、CR2032電池が1個(本体内蔵)に、ストラップ、クリップ、付属ドライバー、取扱説明書が付属する。
左上から、本体(ストラップ着脱部付き)、取扱説明書、ドライバー、クリップ、ストラップ | 裏側の様子。電池は内蔵されている(交換可能) |
本体の操作は3つのボタンで行なう。実際の測定を始める前に、まず歩幅(30cm~120cm)と体重(20kg~150kg)を設定する。pebで測定できるのは、歩数、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度、エクササイズ(身体活動量)の7つ。「切替」スイッチを押すごとにこれらの順で表示が切り替わる。(画面遷移は、TW600の製品情報に詳しく紹介されているので、参考にしていただきたい)
歩幅を設定する | 体重を設定する | 歩幅と体重、日時の設定が終わると使えるようになる |
なお、測定データは14日分保存できる。一般的な歩数計では、保存できるデータは7日分というのが多い。1週間は長いようで、意外とあっと言う間に過ぎてしまう。気がついたらメモするのを忘れていて、ガッカリ……なんてことが、経験上よく起きているので、14日分も保存されるというのは非常にありがたい。おまけに、カウントが0になるのが午前2時。ほぼ就寝というタイミングなので、寝るギリギリまで測定される。
下矢印スイッチを押すと、14日前のデータから参照できる。「切替」スイッチで歩数以外のデータも表示できる | 9月21日から遡ること1週間分の累計は4,966歩と2.4エクササイズ……ウォーキングをサボっていたこと、部屋に籠もりすぎたこと、装着を忘れた日があったことが原因! |
また、歩数とエクササイズの「7日間累計」が確認できるのも嬉しい点。この7日間累計が必要なのは、厚生労働省から「健康づくりのための身体活動量として、週に23エクササイズ以上の活発な身体活動(運動・生活活動)を行ない、そのうち4エクササイズ以上は活発な運動を行なうこと」と言われているから。7日間累計が23エクササイズ以下なら、もうちょっと動かないと……となるわけだ。
そのほか、計測機能では「区間計測」機能が搭載されている。本体をポケットに入れて1日過ごし、1日分の合計を確認するのもいいが、区間計測機能では「ウォーキングの時間だけ別に測定したい」「会社までの道のり分だけ知りたい」「買い物している間の歩行量を計ってみたい」など、ある特定の区間だけを計測できる。
pebは3つ分の区間計測に対応している。ここから計測スタート、というタイミングで、「設定」スイッチから区間1、区間2、区間3のいずれかを選び、「設定」を約2秒間長押しすると歩数などが0にクリアされる。あとはポケットなどにいれて計測すればよい。終了タイミングで再び「設定」スイッチを押すと、計測した区間の数値が確認できる。
また、「防滴構造」という点も嬉しい。ポケットの中に入れたまま激しく汗をかくと、汗で表面が濡れたようになって心配になるし、歩いていて、雨に降られることもある。ゆえに、多少濡れても壊れないという安心感は大事である。
いつもジーンズのポケットに入れて使用した |
初期設定を終えて、pebをジーンズの前ポケットに、実際に装着したところ改めてそのコンパクトさに驚いた。歩行はもちろんのこと、椅子に座る、立ち上がる、しゃがみ込む、横になってゴロゴロする、などの動作の妨げにならないどころか、携帯している感覚がほとんどないほどだ。
おかげで、ジーンズのポケットに入れたことを忘れ、そのまま洗濯してしまいそうになったくらいである。いくら防滴構造とはいえ、さすがに洗濯してはまずかろう……と思っていたら、世間には同じように誤って実際に洗濯してしまったが、無事生還したという話も!? 単に運が良かっただけかもしれないので、もちろん洗濯はNGだ。
■pebの計測は意外とシビア? 実際に使ってみました
実際にpebを装着して、さまざまなシーンを計測してみた。まずは、ふらりとウォーキングに出かけたときの数値から見てみよう。pebを、ウェアの前ポケットに入れて、約30分程度歩いた。結果は以下の通り。
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<のんびりウォーキング 約30分>
歩数:2,976歩
消費カロリー:92.7kcal
脂肪燃焼量:13.2g
歩行距離:2.09km
歩行時間:26分
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30分は歩いたつもりだったのだが、peb曰く26分だそうな。確かにウィンドウショッピングがてらだったので、信号に掴まったり、前方を集団に阻まれたりしたので、その分は差し引かれているのかも。気になったので、ステッパーや踏み台でもチェックしてみた。ガッツリ連続して動作すると、やはりしっかりカウントされるらしいと分かった。「peb」はなかなかシビアなのである。
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<ステッパーを30分使用した場合>
歩数:3,873歩
消費カロリー:123.2kcal
脂肪燃焼量:17.6g
歩行距離:2.79k
歩行時間:30分
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<踏み台を20分使用した場合>
歩数:2,199歩
消費カロリー:67.8kcal
脂肪燃焼量:9.7g
歩行距離:1.55km
歩行時間:20分
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■時間を決めて歩いてみよう!
ステッパーや踏み台での数値は、納得したもののやはり本来の目的であるウォーキングでの数値を確認できないと意味がない。そこで、目的もなくただ漫然と歩くのではなく、歩行目標時間を決めて再度ウォーキングにチャレンジしてみた。
目標時間は30分。pebが30分と表示するまで、自宅の周辺や駅前の商店街などを散策してみた。ときどきポケットから「peb」を取り出して時間を確認すると、まだまだ……もうちょっと歩こう、とそのへんをブラブラ。いつもは入らない路地に入ってみたりと冒険である。
30分の散歩開始 | 途中で確認したら、まだ11分しか歩いていなかった | もうすぐかな、と思ったら22分だった |
ふと見るとちょうど目標を達成していたので、家路につくことに。止まっている時間は計測されないから、きっちり30分歩いたことになる。その頃には、うっすら汗もかいており、気分スッキリ。時間を決めているので、無駄のない感じもよかった。測定結果の方も最初に比べると、だいぶ数値が上がっていた。やはり意識して、ウォーキングすることが大事なのだ。あとは、毎日指定時間歩いたら知らせてくれる仕組みがあると、とても嬉しい。やはり達成感が味わえると、続けようという気になれる!
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歩数:3,545歩
消費カロリー:115.5kcal
脂肪燃焼量:16.5g
歩行距離:2.52km
歩行時間:30分
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30分の散歩終了。ちなみにこの日、開始直後からいきなり通り雨に降られたため、確認の度に水滴がついた | 30分の歩数は3545歩で、エクササイズは1.7 | 消費カロリーは115.5kcal |
脂肪燃焼量は16.5g | 歩いた距離は2.52km |
■歩きたい方をしっかりサポートしてくれる歩数計
機能はシンプルだが、その分迷いなく使えるところが好印象。本体の小ささや、防滴機構など日常生活の中で使いやすい工夫がされているところも良い。使用中はいつもジーンズの前ポケットに入れていたが、邪魔だと感じたことは一度もなかった。
区間計測や、データ保存機能も充実しているので、時間や距離を決めてウォーキングを続けたいという人にお勧めの製品だ。
2010年9月29日 00:00