家電製品ミニレビュー
フィリップス「ボディグルーマー・プロ」
●頭は薄くなるのに伸びるムダ毛
フィリップス「ボディーグルーマー・プロ TT2040」 |
しかし、こんな楽しい季節に困るのが「ムダ毛」。夏だからといってついつい半袖・ハーフパンツになりがちだが、腕毛もスネ毛もボーボーのむさ苦しい姿を晒すのは、当人にとっても見せられる側にとっても、心地よいものではない。オマケにワキ毛もコンニチワしちゃっては目も当てられない。かく言う私もムダ毛の濃さに悩む“モジャ男”の一人。頭はどんどん薄くなっているのに、なんでムダ毛だけはこんなに伸びるんだろう?
しかし、文句を言ってもムダ毛はなくならないので、ここはいっそ、ムダ毛対策としてボディーグルーマー、つまりムダ毛処理器を購入してみよう。なんでも、「体毛が整っている男性はセクシー」なんて調査もあるとのこと。モジャ男でも精一杯努力すれば、女性陣も認めてくれるようだ。私も独身男性のはしくれとしては、ムダ毛処理くらいの女性に好かれる努力はしても良いのではないだろうか! この夏!
というわけで購入したのが、この5月に発売された、フィリップスの「ボディグルーマー・プロ」だ。
メーカー | フィリップス |
製品名 | ボディーグルーマー・プロ TT2040 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入店舗 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 8,679円 |
いかにも男性向けといった感じのパッケージ |
ボディグルーマーとしては同社の最高級クラスに当たる製品で、メーカーでは「1台で首から下の体のあらゆる部分のグルーミングが可能」としている。63×44×188mm(幅×奥行き×高さ)の長細い本体に、長さ揃え用の「トリミング」部と、体毛を残さず剃り上げる「シェービング」部が、それぞれの端に付いている。つまり、ムダ毛をガッツリ全部剃る場合にはシェービング部を、長さを残して自然な感じを演出したいならトリミング部を使う、という2通りの使用方法が選べるわけだ。
トリミング部は、毛の長さが調節できるコーム(櫛)が5段階に変更可。3/5/7/9/11mmに設定できる。シェービング部は、肌に密着しやすいよう、カット面の角度が変わる「3Dシェービングヘッド」を備えている。
使用する前に、電源となるニッケル水素電池を充電する。充電時間は約8時間(使い初めは約10時間)で、充電台に載せていないと充電できないため(本体に充電コードは差せない)、使用する前日にガッツリ充電しておくのが賢い使い方だ。連続で約50分使用できるという。専用のスタンドにセットして充電する。
片方に、毛をすべてカットする「シェービング部」、もう片方に、コームで毛を切りそろえる「トリミング部」がある。中央にあるボタンはそれぞれの電源。同時起動はできない | シェービング部。中央の網刃と、その上下にあるバリカンでムダ毛をカットする | トリミング部。コームの長さは、3/5/7/9/11mmの5段階 |
シェービング部は、図のように上下左右に動き、肌に密着しやすい「3Dシェービングヘッド」を備えている | 充電は付属の充電器に載せて行なう。電源コードは本体に直接差せない |
●腕毛やスネ毛を強力カット。コームを使って自然な仕上がりも
スネ毛のカット例。左足だけ施術し、右足は未処理となっている。コームが「2」と「3」のあたりが個人的に好印象 |
まずはトリミング部のコームを「5」にしてスネ毛をカットするが、正直なところ、あまり変わりがない。しかし、「3」あるいは「2」でカットしたところ、自然な仕上がりで好印象だ。施術前後の写真を見比べても、明らかに爽やかさが増している。調子に乗って、シェービング部に切り換えて全剃りしてみたが、どうもツルンとしすぎて頼りない印象を受ける。スネ毛は、トリミング部を使って3あるいは2でカットし、自然な風合いを残すのが良いだろう。
続いては腕。腕はスネ毛に比べて短いため、トリミングの3~5以上では、カットできなかった。コームを1か2に合わせるか、思い切ってシェービングで全部剃ってしまおう。
手の毛も、シェービングですぐにカットできる。目に付きやすいところなので、忘れずにカットしておきたい。ちなみにシェービングを使うと、カット時にちょっとチクチクする感じがある点に注意。
腕毛のカット例。コームが「3」以上だと、カット効果がでなかった | 見られることの多い手の毛もカットできる |
さらにワキ毛も剃ってみたが、トリミング・シェービングともあっという間に施術できた。しかも、いずれも痛みはほとんどなく、こんなに早くできるものかと驚いてしまった。ただ、シェービングは一回カットしただけだと、残った毛がチクチクする場合もあるので、カット後にもう一度シェービングを掛けて残り毛を処理しておきたい。
このほか、うっすらと生えている胸毛などにも施術してみたが、いずれも問題なくカットできた。首から下の毛が1台グルーミングできる、というメーカーの謳い文句はまさにその通りだった。
●本当にコレ一台で全身のムダ毛をケア。夏の男の必需品
付属品を付け替えたりせずに、持ち方を変えるだけでカット方法が変えられるのはとてもラク |
本製品の良いところは、やはり一台でトリミング・シェービングという2つの機能を備えているところ。例えば、トリミングを使ってカットしている最中に「ココはシェービングした方がいいな」と思ったら、持ち方を逆に替えるだけで済む。付属品を持ち出す必要がないので、非常に操作が簡単なのだ。コレ1台で完結しているという単純明快さは、ほかの製品にはない。
また、腕毛やワキ毛をあっという間に蹴散らしてくれるほどの、シェービングのカット能力の高さや、基本的には水洗いだけという手入れのラクさも気に入った。シェービングのパワーに関しては、使ってみたところ、網刃の両脇にある刃がかなりカットしているように感じた。
ただ、スリムな本体のため、トリミング部の幅は狭め。おかげで1ストローク当たりのカット量が少なく、スネを何度も往復するハメになった。一方、シェービング部は広く、カットもパワフルだが、逆に小回りが利かないため、手首まわりなど、細かい部分のカットにはやや手間取った。全体的にレベルが高い製品のため、こうしたちょっとしたマイナス面は逆に目についてしまった。
手入れは刃を取り外して洗うなど、水洗いだけで大丈夫なところも良い | 本体はスリムのため、スネ毛のように面積の広い部分の施術はやや面倒 |
繰り返しになるが、このボディグルーマーは「これ1台で首から下のムダ毛がケアできる」という謳い文句通りの製品だった。しかも、ムダ毛を全部カットしたり、ちょっとだけ残したりなどの加減も問題なしだ。この夏、海や山などに出かける人はもちろん、子供に「毛がイヤー」など嫌われているお父さんや、単純にムダ毛でいっぱいのむさ苦しい自分に困っている若者など、ムダ毛に悩むすべてのメンズに使ってほしい一品である。
2010年7月22日 00:00