趣味の節電道入門

第28回:体温を反射して暖かくなるアルミシート入りマットを購入

 部屋の中がひんやり寒い季節になってきた。椅子に座って仕事をしていると、とくに足元が寒く感じる。何年か前、セラミックファンヒーターを足元に置いて使っていたら、電気代が跳ね上がったことがあり、それ以降はブランケットなどを足腰に巻いてすごしている。

 先の震災で注目された防災グッズのひとつ、サバイバルシートを冬場の防寒に使ったこともある。サバイバルシートとは、アルミ蒸着ポリエステルを素材としたシートで、使用前はポケットティッシュぐらいのサイズだが広げると一辺が1m×2m以上になり、体を包むことで体温が失われないですむアイテムだ。

 非常に薄いのだが、自分の体温がシートに反射して戻ってくるためかなり暖かくなる。ただ難点は、シャカシャカ、パリパリと音がすること。仕事中に使うにはうるさくてたまらない。

 そこで、ブランケットにこのアルミシートを組み込めば保温性と静粛性を両立できるのではないかと思いつき、自作しようとしたのだが、調べたらすでにそのような製品は多数あるじゃないか! 下手な考え、休むに似たりだよ、まったく。

災害時の防寒・保温に効果的なサバイバルシート。値段は1つ200~400円ぐらい。コンパクトで質量50g程度なので、登山などアウトドアでも携帯しやすい
体を覆うと、だんだん暖かくなってくる。ただし、少しでも動くとパリパリと音がする。あと、見た目が殺伐としているよね(笑)
メイダイ「暖暖あったか節電マット」。購入価格は2,380円(Amazon.co.jp)。サイズは約1m×2m。表地、裏地ともポリエステル100%

 購入したのは、アルミシート入りの「暖暖あったか節電マット」。敷き布団の上にのせて使えるよう、四隅にズレ防止のゴムバンドが備わっている。一応、メーカーに代わって説明しておくと、製品名の「暖暖」は暖かいという意味と、自分の体温で「だんだん」暖まっていくことを“かけて”いるのである。布だけに……。

 アルミシートが入っていても、パリパリした音はしない。これは、無数の針をからませることで中綿と一体化させているからだという。音がしないので寝具として合格。真冬でも「あんか」が不要になり省エネ化が図られるだろう。

 まずは子どもたちが敷物やブランケットとして使っていたが、「これ暖かーい!」と大好評。追加購入することになりそうだ。

きめが細かいフリースで手触りも良い。色がオレンジなので見た目にも暖かい
裏側の角には、敷き布団やマットレスに固定するためのゴムバンドが備わる
寝具として使う前に、ソファーに敷いておいた。子どもはこれに包まり、ゲームをしたり、タブレットでYouTubeを見たりしている

小口 覺