ぷーこの家電日記

第199回

夏野菜は失敗。反省を生かして冬野菜準備! ベランダ菜園は私の癒し

 この頃急に寒くなってきた。今年の夏は東京も雨続きでカラッと晴れることはほとんどなく、蒸し蒸しとして気持ちが悪いくらいだったけれど、9月に入っても残暑はどこに? ってくらいに暑い日が少ない。

 おかげで、暑がりな私はちょっと過ごしやすくなったものの、ちょっと遅れて種を蒔いた夏野菜たちは、頑張って成長することもできず、中途半端な状態で庭に放置されている。オクラがやっとで1個2個収穫できたくらい。キュウリがもしかしたら収穫できるかもしれないけれど、トマトもナスも花をつける気配すらもないし、枝豆もひょろひょろと伸びて実を1つだけ付けて終わってしまった(笑)。今野菜が高いと言われているけれど、「分かるわー」と身をもって実感している。そろそろプランターたちを片付けようかな。

 反省を生かして、来年の春は出遅れずに夏野菜の種を蒔きたいところ。来年と言わず、秋蒔きの冬野菜で生かさねば! 丁度今が種を蒔きどきの野菜が多いのだ。

 私と同じ年の同僚、彼女は熱烈な野球好き(カープ女子)で、さらに花や野菜を育てるのが大好き。もう私と運命のようなマッチングだ。そんな趣味が縁でちょこちょこ仕事上がりに一緒に飲みに行ったりするけれど、仕事の話はほぼ出ない。野球の話と栽培系の話ばかりだ(笑)。私達はこれを「ファンミーティング」と呼んでいて、カープ×ホークスのセ・パ交流戦というか友好会としている。

 女子会といえば、ちょっとおしゃれなお店で美味しいものを食べながら、女子トークっぽい「ネイルかわいい!」とか「その秋物いいねー!」なぁんて話で盛り上がりそうなものだけど、私たちは9割方「野球」と「栽培」の話だ(笑)。誰が怪我したとか、あの時の誰のプレイがしびれたとか、何を育ててるだとか、この頃虫と病気が蔓延してる。とかとか。

 カープとホークスどちらもマジック点灯してからは、野球の話のウェイトがさらに大きくなったけれど、秋野菜の話も今ホットに盛り上がっている。「そろそろ冬野菜の準備しなきゃいけないけれど、何を撒く?」なんて話してる時に丁度、野菜の種がめちゃくちゃ載っているカタログ雑誌を持ってきてくれた。見てるだけで猛烈上がる!

 「春菊好き! 春菊植えたい!」とか「プランターで普通の大根は厳しいよね」などと言いながら、あれもこれも欲しくなって来た! 種って1袋買うと何十粒とか入ってて、ベランダで細々と楽しんでいる私たちにはちょっと多すぎる。「一緒に買って半分こしよう!」と共同で種を買うことに。「2人で買っても多すぎるわ!!!」なんて言いつつ、「まぁ数ヶ月楽しめるわけだし、趣味としては安いもんじゃない? 1回飲みに行くよりも安いんだし(笑)」と、自分を言い聞かせるような言い訳を作って、雑誌見ながら付箋を貼ったりしてキャッキャ盛り上がる。

 そして数日後、まとめて注文をしてくれていた彼女から「種届いたよー。今日持ってきた」とLINEが来た。「私、今日仕事終わった後、病院の予約入れてるんだよね。明日以降がいいな」なんて返信したら、「明日は仕事で遅くなるからダメなんだ。そしてXデー(野球の優勝日の事)が近いから、今日がいい。家の近くまで行くよ」なんて、試合の無い月曜日(移動日)にわざわざセッティングしてくるところがさすが(笑)。

 ご飯を食べながら、種を分け分け。持参したジップ付き袋に小さな種をどばっと入れていく。「へー、こんな形してるんだ?」と、1つずつ違う種の形にすら感動する。そしてすんごい小さいこの種が大きく成長していくのが面白くてそして不思議で仕方がない。いつも「質量保存の法則ってあるけど、完全に反してない?」と思うのだけれど、ちゃんとその法則に則っているらしいのでますます不思議。

 さて、今回買った種たちの中の目玉商品は芽キャベツ! シチューに入れても美味しいし、炒めても美味しい。そして出汁とそぼろと一緒に和風にあんかけなんてした日には日本酒が止まらなくなるー! その芽キャベツが家で作れると聞いて、絶対育てたかった! キャベツと芽キャベツの関係って、とうもろこしとヤングコーンみたいな関係でキャベツの小さいのと思われがちだけど、実は全然違う。芽キャベツはまるでブドウのように茎にぶわーって実って、1株で50個程収穫できるらしい。Googleの画像検索で「芽キャベツ」って調べたら、まさかの姿が現れて、初めて見た人は大抵笑う。これを作るのが今季一番の楽しみなのだ。

 あとは、春菊や小松菜などの葉物はプランターにも撒くけれど、やっぱり葉物は室内の水耕栽培器が一番安心な私。普通のベランダ栽培って私は案外下手なのかも(笑)。水耕栽培器だと安定してバッチリ収穫できるのが嬉しい!

 今我が家で稼働していない水耕栽培器の「GreenFarm」が1台ある。種を分け合った彼女に「水耕栽培してみる?」と聞くと「やってみたーい!」と言っていたので、あの水槽のように大きなものをどう引き渡すか計画中。元々二人ともSEの理系女子。絶対彼女もこれ系のマシーンは好きなはず!

 野球と栽培の後は、私の好きな家電やガジェット系の魅力にもハマってもらって、何か一緒にしたいなぁと思っているのです。なぁんて言いながら、「畑とか借りたいよねー」なんて全然違う方面に妄想を突き進めながら、ファンミーティングを重ねていくのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。