大河原克行の「白物家電 業界展望」

韓国本社に隣接するサムスン電子のショールームをみる

~最新製品を体験し、購入できる“デジタル遊園地”
by 大河原 克行

 韓国ソウル市内にあるサムスン電子本社に隣接する形で、同社の最新製品を体験できる「Sumsung d'light(サムスン ディライト)」がある。このほど、このショールームを訪問する機会を得た。以下Sumsung d'lightの様子を写真でレポートしよう。

韓国サムスンの本社本社に隣接するSumsung d'lightの入口

 Sumsung d'lightは、2008年12月にオープンしたサムスン直営のショールームだ。同社によると、Delight(喜び)の語感をもたせるとともに、デジタルライフの意味も持たせているという。

 Sumsung d'lightは、展示および最新技術を体験できる1階のモバイルプラザと2階のグローバルギャラリー、そして実際に最新製品を購入できる地下1階のディライトショップ(d'light Shop)で構成される。

 同社では、Sumsung d'lightを「デジタル遊園地」と位置づけ、最新技術に自由に触れることができる場としている。

 3フロア合計の面積は約830坪で、1日平均2,000~3,000人が来場しているという。

 ショールームであるモバイルプラザとグローバルギャラリーがオープンしているのは午前10時から午後7時まで。日曜、祝日は休館。また、d'light Shopは、平日および土曜日が午前10時~午後1時まで、日曜日は午前11時~午後9時までの営業となっている。

スマートTVから最新省エネ製品まで体験できる――1階体験フロア

 1階は、主に最新製品や技術を体験できるフロアで、撮影した写真を大きな画面に表示できる「キャプチャーウォール」や最新デジタルカメラを体験できる「カメラゾーン」を持つ「pix」、3種類の言語でのメッセージ表示などの体験が可能な「text」、ゲームなどを交えてデジタル機器の体験が可能な「mix」、グリーンテーブルの名称で同社のエコへの取り組みを紹介する「eco」で構成される。

1階のモバイルプラザの様子デジカメで撮影した写真がすぐに背面のディスプレイに表示されるDDR 3メモリーモジュールやSSDといった半導体製品も展示
HD 3Dテレビ。横方向からみても3D表示ができるのが特徴デジタルカメラで試写できるコーナーもある環境に関する展示も行なっている。ノートPCの天板に太陽光を当てて充電できる仕組み
グリーンテーブルでは様々な省エネ技術を紹介太陽光パネルを搭載した携帯電話。1時間の充電で10分間の使用が可能。実際にアフリカへ出荷しているという
トウモロコシを原料としたバイオプラスチックを採用した携帯電話スマートLEDテレビ。センサー機能などにより43%の省エネを実現
冷蔵庫の断熱材により省エネを実現。実際に触って温度差を比較できる冷蔵庫の扉に46型シースルー型パネルを使用した例。最新情報や広告などを表示する
こちらはスマートTVの体験コーナーデジタルカメラで撮影した映像を加工し、画面に表示するd'studio
ユニークな形状のディスプレイ一体型PCの「TA950」ノートPCのラインアップを展示。自由に触ることができるUltrabookの「SERIES 9」。12.9mmの薄さを誇る
11.6型ディスプレイを搭載したスレートPCディスプレイ部を取り外すことができるノートPCの展示も3画面を連携されたデスクトップPCのデモストレーション
1階のモバイルプラザの目玉となる「d'light Stage」。拡張現実(AR)を活用することで、映像とともにダンスなどが可能マイクロソフトのXbox 360とKinectを利用したスポーツゲームの体験コーナー

サムスンの歴史から展望までを展示――2階グローバルギャラリー

 2階のグローバルギャラリーは、1991年から開発をはじめた液晶パネルの技術への取り組みや歴史を振り返る展示のほか、半導体技術、LED技術を紹介する「innovation」コーナー、スマート家電や最新ホームシアター、教育分野での取り組みのほか、将来の技術を紹介する「imagination」コーナー、各種イベントなどが行なえる「instraction」のコーナーで構成されている。

2階は革新的技術や将来の技術などを紹介するグローバルギャラリー1991年から開始したサムスンの液晶パネル技術を紹介するコーナー各世代ごとに液晶パネルのサイズを展示
液晶バネルの製造の仕組みを展示や映像を使って説明
触れるとLEDの光が変化する仕組みを体験するコーナー。48,600個のLEDを使用している白物家電同士をつないだスマート家電の展示も行なっている無線で充電を行なうワイヤレスパワーシステムのモックアップも展示
ルームエアコンもネットワークで接続されている冷蔵庫にはディスプレイを搭載。消費期限や天気、オンラインショッピングができる
HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)のコーナータブレット端末で現在の消費電力などを表示できるスマートフォンでも同様に管理することが可能
ホームシアターの一例。7.1chのスピーカーシステムも体験できる教育現場での利用を想定したコーナー教室で利用できるタッチパネル機能を搭載した液晶ディスプレイ
サムスンのソフトウェア技術に関する歴史を振り返るゾーンウォーターウォールと呼ばれるコーナー。映像を通じてサムスンの姿勢などを紹介KIOSKと呼ばれる円柱に組み込まれたディスプレイには将来の技術を表示

サムスンの製品を実際に購入できる――地下1階ショップスペース

 地下1階は、サムスンの製品が購入できるd'light Shopとなっている。

 薄型テレビやデジタルカメラ、PC、スマートフォンといったデジタルAV機器のほか、エアコンや洗濯機、冷蔵庫といった白物家電製品、各種アクセサリー製品などが展示されている。ここでも体験型の販売手法となっているのが特徴だ。

地下1階にあるd'light Shopの入口d'light Shopの店内の様子d'light Shopの販売カウンターの様子
サムスンの薄型テレビが展示されているスマートTVは体験しながら購入相談ができる薄型テレビとホームシアターとの連携提案も行なっている
アクセサリー類が豊富に展示されているのも特徴の1つだ手前はオーディオコーナー。奥には数多くのアクセサリーを展示





2012年10月12日 00:00