老師オグチの家電カンフー
第18回
ムダ毛は大自然と人類(主に女性)の果てしなき戦い
2016年9月21日 07:00
「尻の毛まで抜かれる」という慣用句があります。お金を徹底的にだまし取られる意味ですが、お尻の毛にどんな価値があるというのでしょうか。
むしろ、意識高い系の女子の間では、アンダーヘアの脱毛が流行っており、医療レーザーなどに高い金額を払っています。結果的に、あまり裕福でない人はお尻の毛を抜くことでお金がなくなってしまうのかもしれません。ちなみに脱毛業界では、お尻近辺の毛を「O(オー)ライン」と呼びますが、お尻(oshiri)のOではないようです。
何の話かというと、脱毛器を購入したんですよ。男性にもムダ毛処理が求められる時代ですが、その必要性というよりは、別の記事で脱毛器について書くことになり、実際に使ってみたほうがいいと思ったからです。どの程度の痛みがあるのかも知りたかったし。
よく経産婦が、「出産の痛みは男には耐えられない」と主張しますが、男性は理論上反論できません(尿路結石の方が痛い説もありますけどね)。ですが、脱毛であれば経験は可能です。むしろ男の方が体毛は太く、より痛みが強いのではと想像もしました。購入したのはパナソニックの「ソイエ ES-ED95」。ボディーソープをつけることで痛みを和らげる「泡脱毛」対応のモデルです。
家庭でできるムダ毛処理は、大きく2つ「切る」と「抜く」方法があります。もっとも手軽なのはシェーバー(カミソリ)ですが、切るより抜く方が効果は長く続きます。「ソイエ」は、ヘッドのディスクが回転することで高速に毛を抜くタイプの脱毛器です。
脱毛で思い出したのは雑草刈りです。数年前まで、親が所有していた土地が南房総(千葉県)にあり、草や木の枝が生い茂るため、定期的に行なっていました。放置していると、隣近所から苦情が来ますからね。これ、ムダ毛が嫌われるのに近いです。
最初の頃は、雑草を手でむしったり、ハサミや鎌を使ったりしていましたが、夏の草木の成長するスピードは早く、1日の作業では全く追いつきません。次第にエンジン式の草刈機やチェーンソーを購入し、作業スピードをアップしていきました。おかげで、海で遊ぶ余裕もできました。
体毛も永久脱毛しない限り、いくら抜いても、また生えてくる。植物相手と同じで、自然との戦いなのです。追いつかれないためのスピードアップ。脱毛器を購入する女性の心理も、これに近いかもしれません。海で遊ぶためにも必要ですし。
閑話休題。草を刈るのと脱毛の違いは、痛みの有無です。「ソイエ」を腕や脚で試してみたところ、想像よりは痛みは小さかったですね。痛みと毛の太さはあまり関係なく、脚よりは腕の方が痛い。痛みの種類としては、注射を刺すときの痛みが継続するような感じです。脱毛後は、日焼けした時のようにヒリヒリします。
耐えられる程度の痛みは、刺激の一種なので、ちょっとクセになりそうな気もします。とはいえ、痛みが好きなタイプではないし、自分は男なので、常にツルツルの肌を保つモチベーションもありません。
脱毛は自然との戦いと書きましたが、継続が必要、自分自身を軽く傷つけている意味では自分との戦いです。自然と自分って、人類にとって一番手強い相手ですからね、精神的にも女性は強いわけです。
女性の皆さん、今後とも男性をよろしくお願いいたします。