藤山哲人の実践! 家電ラボ

家電メーカーのショールームってどんなところ? 「ダイキン工業 フーハ東京」

家電メーカーのショールームってどんなところ? 「ダイキン工業 フーハ東京」

 数あるメーカーのショールーム。でも何が展示されていて、どんな人が行くところなのか? 気軽に入れる場所なのか? 商談前提の場所なのか? なかなか分かりづらい。

 そこで自称「ショールーマー」の藤山が、全国各地津々浦々(と言いたいが、お金がないので最初はご近所)のショールームを回り、何がもらえるか? (これ、超重要)、結構遊べるか?、受付のお姉さんはきれいか? などをご紹介する! かなり欲望にまみれた企画だ!

ビルのエントランスからまず見えるのがこの柱

 第1回は、うるるとさららや、うるさら7、ぴちょんくんでおなじみ、ダイキン工業のショールーム「フーハ東京(fuha:TOKYO)」にお邪魔した。

結構広いスペース。ドアが開きっぱなしで入りやすい
明るく近未来的なイメージのフーハ東京

ぷらっと見れる度:新宿勤務なら毎日ぷらっといけるほどフレンドリー

 西新宿の東京都庁前にある新宿NSビルの1階。都庁に書類を取りに行ったり、入札に行ったり(笑)、新宿界隈で買いものをしたついでに寄れる便利さと間口の広さ。

当日は、実際に営業車として使っているぴちょんくん号が展示されていた
営業さん曰く「イヤー、コレに乗ってると写真たくさんとっていただいて、気持ちいいですよ!」

 展示品はダイキン工業のエアコンがメインになっているが、同社のエアコンは業界でもトップをいくので、量販店では分からないエアコンの最新トレンドが見て・体験できる。

 土日は機種選定の相談やファミリーでのイベント(参加費無料)などもあるので、小さな科学館としても楽しめる。

なかなか量販店には展示されていない、ヨーロピアンデザインで人気沸騰中の最新エアコン「UXシリーズ」も見られる

展示物:販売店では感じられない気流や湿度の違いを見える化!

 新宿の高層ビル群の1階というリッチな立地にあり、しかも一般家庭用とビルなどの業務用の展示室を持つ。展示スペースは、それぞれ体育館の床面積(ステージ除く)ほどという感じ。

こちらは業務用のショールーム。科学番組チャンネルやタモリ倶楽部などが大好き! というあなたは、絶叫して面白がる展示の数々。分からないことはお姉さんに聞いてね♪

 ショールームの名前は「フーハ東京」と言うぐらいなので、ダイキンの本拠地の大阪(梅田)にも同様のショールームがある。人が踊ってるようなロゴマークが目印なのだが、実はこれには秘密が2つある。

 ひとつは色。温風や冷風、湿度などの風を現した配色になっている。もうひとつは「冷風を現す“フー”と温風を現す“ハー”がモチーフ」になっている。どう? 見つけられた?

 ロゴ自体が「フゥ~ハ~」になっているのだ。

東京・大阪で共通のロゴマーク。これに隠された秘密が分かるかな?

 エントランスを入るとまず目を引くのが、床に映された「ぴちょん」くん。大型ショッピングモールなどでもお馴染みだが、ぴちょんくんを踏むと、いろんなアクションが起こるようになっている。

 また部屋の中央にあるエアロバイクは、エアコンの仕組みが分かるというもの。ペダルでコンプレッサを回すことで、運動(電気)エネルギーを冷たい温度にも、暖かい温度にも同時に変換できるのが体験できる。一応ちびっ子向けに、ペダルは軽くなっているようだが、大人が本気で温度比べをしても大丈夫だ。

これ絶対! こどもが喜んで踏みまくるヤツやん! 子ども心が分かってるぜfuha:TOKYO!
おっさんも本気で遊べるエアロバイク。科学技術館とかいくと、オレ本気でやっちゃうんだよなぁ
人間コンプレッサをペダルで回すと、片方のハンドルが暑く、片方のハンドルが冷たくなる。これはエアコンのしくみだ
この金属部分を触ると片方は暖かく、片方は冷たくなっている。つまり室内機と屋外機の熱交換器ということ

体やお肌にどう関係するかを体験できる

 とくに女性に体験して欲しいのは、ダイキン独自の「うるさら」機能。ダイキンのエアコンは、一般的なエアコンと違い、屋外の水分を取り込んで室内を加湿する「うるる加湿(無給水加湿)」機能を搭載している。うるおいを与えながら暖房運転をするので、お肌がカサカサにならないというのが体験できる。

 一般的なエアコンと「うるさら」機がならんで置いてあり、実際の風を浴びてどのぐらいの違いがあるかを体験できるところは、フーハぐらいにしかないだろう。逆に言うと、これを体験してしまうと一般のエアコンを買うのをためらってしまうので要注意だ(笑)。

お肌の潤い具合をチェックできる測定器も備えている。が、測定器使わなくても分かっちゃうほどなので……。まぁ、欲しくなるわけです
スマホをリモコンにして操作も可能

 さらに外気が-13℃にも関わらず、エアコンからは42℃の温風が出るという寒冷地のデモンストレーションも。石油の価格がシワジワ高騰するなか、寒冷地でもエアコンで十分に暖が取れるということが分かる。寒い所に住んでいる人にぜひ見て、体験して欲しい展示だ。

室外機が-13℃の中にあっても、そこから熱エネルギーを吸い取って、室内に42℃の温風を送るエアコンはスゲェ! 灯油ストーブよりランニングコストが安く、灯油ストーブに負けない熱量まで進化したのだ

 また気流の実験室には、風車やリボンなどで、見えない気流を見せる工夫などがあり、「冷気が体に当たらない」「足元あったか」といったカタログのあおり文句が、ウソじゃないをと身を持って経験できる。

いえいえ。太極拳じゃなくて、暖房時の空気の流れ。足元が暖かいってのが実感できる
歴代エアコンの冷風がどれだけ天井を這うか? という実験もできる

 子どもでも大人でも楽しめるのは、空気清浄機のデモ。効いているのか? いないのか? いまいちモヤっとしている空気清浄機だが、ボタンを押すと汚れた空気を模したスモークを発生。

 空気清浄機のスイッチを入れると一瞬でスモークがなくなり、「おお!」となること請け合いだ。

ボタンを押すと汚れた空気を模したスモークがモクモク!
だいたい13秒でスモークが消えちゃう!スゴいっしょ!

 これから戸建を立てたりリフォームするという人には、ほぼ実寸の間取りで作られたモデルルームも面白い。天井埋め込み型エアコンや集中冷暖房システム、またガスではなく電気のヒートポンプ(エアコンの室外機)を使った超経済的な床暖房システムなどを実際に体験できる。

 科学番組専門チャンネルやタモリ倶楽部が大好きな人なら、その技術の裏を見られるカットモデルなども多く展示されており、知的好奇心を満たせる場所になっている。

実寸大リビングを使って購入するエアコンの検討などできる。ビルトインタイプも検討できるのはダイキンならでは
エアコンと同じ室外機を使い、床暖房もできる。2017年からガスの自由化も始まるが、おそらく電気の方が経済になるだろうという予測がある
床暖房のパネルユニット。中には温水が循環している。これ入ってるマンションとか取材でいくと、暖かいんだよねー。まぁ眠くなって取材大変なんだけどね
ビルトインで集中エアコンにすると屋根裏配管がこんな感じになるらしい。これは図面引く前から検討しないとね
床暖房の温水をオイルヒーターのように輻射熱で出すヒーター。これも、オイルヒーターに比べると安くて暖かいんだよ
広さや出力にもよるけど、エアコンの室外機とほぼ同じ大きさのもので対応可能。上のボックスは、温水の循環器

 筆者が意外に楽しめたのは、ぴちょんくんが空気の不思議をいろいろ教えてくれる3Dシアター。画面がかなり広く、50人ほど収容できるシアターなので、ぴちょんくんの飛び出しっぷりがハンパない!

 同行した女性編集者は、腕を前に出して捕まえようとしていたほどだ。3Dコンテンツは、数パターンあるようなので、繰り返し行っても楽しめる。

100インチ以上ある大型スクリーンなので、視界がほぼ覆われ3Dっぷりがハンバない
本当にぴちょんくんを抱っこできそうなぐらい飛び出してくる。これを見る子どもたちも、大騒ぎになるという。パネェ飛び出し具合は必見!

工場や病院の空調も! 業務用コーナーに興奮

 業務用の展示室も、家庭用と同様で出入り自由。こちらは商談がメインの大型空調設備の展示が中心。しかしホテルや工場、病院の空調がどのようになっているか? など、普段は絶対見られない裏側も見られる。

 また業務用だけに、施工工事のしやすさなどのプレゼンもあって、理系の大人はかなり興奮する場所だ。

業務用機の風の吹き出し方。新旧でぜんぜん違うし、省エネ性能もかなり変わってきているので、お店をしている方などは相談するといいかも?
業務用の屋外機。右にあるのが(スクロール)コンプレッサ。家庭用は1Lのペットボトルぐらいのロータリーコンプレッサがメインだけど、業務用はスキューバのボンベぐらいある
業務用機の温度と湿度のコントローラー。さすがダイキン! って感じ。湿度の違いがどれだけ、居心地に影響するかなどを実験できる部屋
病院用の空調は、感染防止のフィルターつき
食品工場などで使われるエアコンは、衛生基準のHCCAP対応で、ほこりが飛び散らないように棒状の布が付いてる特殊エアコン
ホテルのエアコンってこんな風になってるのか!

 女性と子どもが喜びそうなのは、エントランスを入ってすぐにあるダイキンの社史の横にこっそり置いてある、ぴちょんくんの仲間たちだ(笑)。

 どうみても、ここに展示すべきものではないが、えーーっ! こんなぴちょんくんもいるの!!! と女性や子どもたちが大騒ぎするフィギュアが飾られている。

ぴちょんくんの仲間たちってこんなにたくさんいるの知ってた? 強そうなのから、お金持ちっぽいのとか、ソーラーパネルサングラスを掛けた日焼けしてるのとか(笑)

 家庭向けと業務用向けの展示物をじっくりみて、フリップの説明を読んでいくとあっという間に1時間ほど経っていた。

 ささっ! と見る程度なら15分でもOK。とはいえタモリ倶楽部で取り上げられてもおかしくないマニアックさと、「へー!」の数々がある。

業務用の室外機。マイナス25℃の中で稼動中! ショーケースなんて凍っちゃって中見えないし(笑)

イベント:土日に子どもを連れて行くと楽しさ倍増

 毎週土日には、参加費無料でビンゴゲームや工作教室などが開催される。しかも子どもの場合は、キッズ会員になると会員証がもらえ、来場のたびにぴちょんくん缶バッチがもらえるほか、来場で5ポイント、お友達の紹介で10ポイントなど、ポイントをもらえる。

ビンゴやキッズ・大人のfuha会員証。ちょっと可愛いかも!

 貯まったポイントは、50ポイント以上でびちょんくんグッズを貰えたり、メンバー限定イベントに参加したりといった特典も。また大人用の「fuha club」もあり、来場で5ポイント、イベントに参加で10ポイントとこちらもポイントが貯められる(缶バッチはキッズ限定)。

 月替わりのイベントに参加すれば、効率よくポイントを貯められるので、小さなお子さんがいるご家庭にオススメしたい。

こっ! これは! 子ども限定の缶バッチ!(だが、まずオレが欲しい! という場合は、子どもダシに連れて行くといい)

物販:土日はオリジナルぴちょんくんグッズを販売!

 土日限定で行なわれるのが、ぴちょんくんグッズの販売。うちの娘たちも大好きで、小学生のころから仕事でもらったぴちょんくんグッズを喜んでいた。そして今、中学生と大学生の娘たちに加え、奥さんもぴちょんくん大好きで、グッズを持って帰ると争奪戦となる。

ぬぉー!購買欲をそそるグッズがたくさん! お姉さんも可愛いし、お父さんまとめて全部買っちゃうぞぉ~

 そうそう手に入るグッズではない、レアアイテムの数々。グッズ目当てでショールームに行くのもありだろう。

びちょんくんが嫌いな女の子はまずいないので、お父さんは現金を多めに持っていくことを強くオススメします

まとめ:土日に新宿へ買い物に出掛けたついでに

 今回お邪魔したダイキン工業のショールーム「フーハ東京」の目玉は、なんといっても「ぴちょんくん」グッズの数々!

 そして土日に開催される子どもむけイベント。内容は月替わりで、来場するともらえるポイントや缶バッチで子どもは大喜びするはず。父兄同伴は幼稚園から、小学校の高学年なら一人で遊びに行かせてもいいだろう。科学離れが進む中、「なぜ? なんで?」を体で感じて学べる場所がそこにある。

ダイキンのエアコンは冬につけてもカサカサしないのは、室外機にこんな仕組みが入っていて、室内を自動的に加湿するからなんだ!

 「そんなに新宿に買い物は行かないよ」という人は、毎年開催される駅弁大会などの催しモノにあわせてもいいだろう。最後にアテンダンドのお姉さん直筆のコメント!

「フーハ東京」総合評価
ショールームデータ
名称fuha TOKYO(フーハ東京)
運営会社ダイキン工業株式会社
場所〒163-0801 東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル1F(地図)
最寄り駅新宿駅(JR、京王、小田急、東京メトロ)南口・西口より徒歩7分
西武新宿駅(西武新宿線)徒歩15分、都庁前駅(大江戸線)徒歩3分
ウェブページhttp://www.daikin.co.jp/fuha/tokyo/
電話0120-585-899(10:00~18:00)
駐車場NSビル駐車場を利用(割引なし)
休館日水曜日(年末年始、夏季休業)
開館時間10:00~18:00(入館17:30まで)
バリアフリーアテンダントが同行
予約機種選定・間取り相談などは要予約
(夏休みの自由研究などは枠に限りがあるので予約推奨)
入場料無料
イベント予告ウェブページ、会員はメール配信あり
アメニティグッズキッズ会員は来場ごとに缶バッチ
キッズ会員と会員は来場ポイントで、景品と交換
物販ぴちょんくんグッズ多数

広報さんからの伝言板

 ダイキンソリューションプラザ「フーハ東京」では、新築やリフォームを検討中のお客様に対して、エアコンや床暖房、給湯や換気といった空調設備に関する製品の機種選定や設置場所など、お客様ごとの疑問や悩みに応じたアドバイスを行っています。また「人々にとって最も身近な存在でありながら、日頃意識することの少ない“空気”について知ってもらいたい」という思いから、週末は大人から子供まで楽しく学ぶことができるイベントを企画し、運営しています。

 昨年12月に5周年を迎え、これまでに、空調ビジネスに関わる方々や一般のユーザー様など、約18万人のお客様にお越しいただきご好評いただいています。皆様のご来場をお待ちしています。

藤山 哲人