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"小さい"を機能とした、家具の隙間に入る日立のロボットクリーナー「minimaru」

 日立アプライアンスは、小型ボディで狭い場所、低い場所も掃除するロボットクリーナー「minimaru(ミニマル) RV-DX1」を11月19日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は10万円前後(税抜)。

ロボットクリーナー「minimaru(ミニマル) RV-DX1」

いすの脚の間、ソファの下にもすいすい入れるコンパクトボディ

 日立初となるロボットクリーナー。発売に先立ち行なわれた新製品発表会では、開発の背景について次のように語られた。

 「ロボットクリーナーの市場は順調に推移しており、5年前の2.3倍となっています。クリーナーのタイプ別に見ても、需要は伸びており、お客様の購買意欲は高まっていると考えられます」

 その一方で、ロボットクリーナーに対する消費者の意識を調査したところ、「きちんと掃除できているか心配」という声のほか、掃除前に床を片づけるなど準備が必要な点、部屋の隅や壁際など狭い場所の掃除の完成度などに不満があることが分かったという。

 そこで同社は、一般的にロボットクリーナーが入りにくいとされているダイニングチェアの脚の間の距離、ソファの脚の高さなど、家具の寸法を調査。その結果、本体幅30cm以下ならダイニングチェアの90%、本体高さ10cm以下ならソファの80%カバーできることが分かった。

ダイニングチェアの脚の幅、ソファの脚の高さから適切な本体サイズを割り出した

 そこで同社が打ち出したのが、“小さい”を機能とした本体幅25cm、高さ9.2cmのコンパクトモデル。さらに小さいボディを活かしたきびきびとした走行性能、集じん力、お手入れしやすさを兼ね備えたという。

本体幅25cmなら、部屋の隅にもかなりアプローチできる
ソファやベッドの下にも入り込める高さ

走行制御「minimaru AI」で素早く動き、しっかり集じん

 ただしロボットクリーナーの場合、本体幅が狭くなると、一回の通過で掃除できる幅も小さくなるのがネックになる。そこで同社は、このコンパクトさを逆に活かし、速い壁際走行、素早い回転速度といったきびきびした動作を実現。さらに、毎秒250回の高速なセンシングにより、状況に合わせた100以上の行動パターンから選択する独自の走行制御機能「minimaru AI」を搭載することで、部屋全体をすばやく丁寧に掃除できるようにしたという。

素早い動きと「minimaru AI」で部屋全体を素早く丁寧に掃除するという
部屋の隅では首を振って念入りに
テーブルやいすの脚まわりを一周し、別の脚を探索する

 またゴミの集じんは、独自開発の小型ハイパワーファンモーターRによる強い吸引力に加え、「サイドブラシでゴミを集める→排気の流れでゴミを吸込口に引き寄せる→回転ブラシでゴミをかき上げる→カーペット上の綿ボコリをかき取る」という4つのステップで、さまざまな床のゴミをしっかり集じんするとしている。

業界初! ゴミの圧縮、ブラシの「自動おそうじ」でお手入れの手間を軽減

 お手入れにも独自の機能を搭載した。本体がコンパクトなため、ダストケースも0.25Lと小さめだが、充電台に戻るたびに強い気流でゴミを圧縮する「ごみプレス」を採用。約2週間分のごみが溜められるという。さらに回転ブラシを逆回転させ、かきとりブラシでクリーニングして、ブラシを自動で掃除する機能も備えている。

充電台に戻る前。ゴミがかなりたまっている
充電台に戻ると「ごみプレス」が始まり、あっという間に圧縮された
充電するたび、ブラシのゴミもかき取る「自動おそうじ」機能

 そのほかダストケースは透明にすることで、ゴミの溜まり具合が見えて掃除の達成感を感じやすくしたほか、片手で取り出せて水洗いができるなど、お手入れしやすさにも配慮されている。

 本体サイズは、250×250×92mm(幅×長さ×高さ)、重量は2.3kg。集じん容積は0.25L。稼動面積は最大約32畳。充電時間は約3時間で、掃除時間は最長約60分(自動モード時)。リモコンが付属する。