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"水素を発生する"パック型入浴剤でやけどのおそれ~国民生活センターが注意喚起

 国民生活センターは、水素を発生するというパック型入浴剤によって、やけどを負うおそれがあると注意喚起した。

 事故事例は、7歳女児がケースにセットした同入浴剤を浴槽内の湯に落としてしまい、慌ててすくいあげたところ、第II度の熱傷(浅達性、手掌、手背、手指の1%)を負ったもの。入浴剤の配合成分から、水と反応して発熱し、水素を発生するものと考えられるという。

 同センターによると2011年度から2016年5月末の5年間あまりに、水素を発生するという入浴剤の危害事例(けがをしたもの)が7件、危険事例(けがをするおそれがあったもの)が1件あったという。

 そこで同センターは市販の水素を発生するという入浴剤のうち、発熱を伴うためケースにセットして使用するパック型の6銘柄につき、入浴中の使用を想定した実験を行なった。その結果、全銘柄で湯につけるとすぐに入浴剤の表面が90℃程度の高温になり、その状態が3分間持続するものもあったという。

湯から取り出した直後、かなりの高温になっていることがわかる

 またケース表面や周囲の温度は高温にならなかったものの、湯に入れてすぐに取り出すと入浴剤表面から高温の蒸気が発生しているため、入浴剤本体に直接触れなくても、やけどを負う可能性があるほか、全銘柄でケースの格子のすき間から子どもの指が入り、本体に触れる可能性があると指摘している。

 同センターは、水素を発生するというパック型入浴剤を使用の際は、湯に入れたら直ちに高温になるため直接触れず、しばらくは取り出さないよう呼びかけている。