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家電製品ミニレビュー
パナソニック「おたっくす KX-PW608DL」

~送信も「紙いらず」のデジタルコードレス普通紙FAX
Reported by 清水 理史

無いと困るFAX

パナソニックの「おたっくす KX-PW608DL」。SDメモリカードに対応した家庭用FAX
 連絡はメール、案内やニュースリリースはPDF、原稿の校正はWord、などという時代になり、「最近、すっかりFAXを使わなくなってきたなあ」と思っていたのだが、久しぶりにFAXを使うことになった。

 毎年、正月に実家に帰る際、我が家の娘が祖父母に通信簿を見せるのだが、今年はうっかり持って行くのを忘れてしまった。その結果、「どうしても見たいから、FAXで送れ」となったわけだ。

 スキャンしてメールで……とも思ったのだが、残念ながら送り先の相手はメールは携帯電話のメッセージを見るのが精一杯。結局、素直にFAXで送ったのだが、何も考えず、一方的に送れるFAXというのは、やっぱり無いと困ると実感したところだ。

 そんなことで改めてFAXを見直してみると、最近の製品の高機能なことに驚かされる。FAXと言うと地味なイメージがあるかもしれないが、PCや携帯電話ほどではないにしろ、さまざまな機能を追加することで着実に進化しているのだ。

 今回、紹介するパナソニックの「おたっくす KX-PW608DL/DW」もそんな最新機能を搭載した家庭用FAXだ。1月23日に発売されたばかりの新製品で、子機1台が付属したKX-PW608DLならヨドバシ.comで26,800円で購入できる。

メーカーパナソニック
製品名おたっくす KX-PW608DL
実売価格26,800円前後


本体正面
側面
背面

「紙いらず」をとことん追求

 本製品は、パナソニックが従来から発売してきた「おたっくす」シリーズの最新機種だ。同社の「おたっくす」シリーズは、受信したFAXを画面で確認したり、SDメモリーカードに保存できる機能を搭載し、「紙をムダにしない」というのが1つの特徴となっていたが、今回のKX-PW608はこの機能がさらに進化している。


本体側面にSDカードスロットを搭載。FAXや留守番電話の保存先として利用できる
紙をセットした状態。ただし、基本的には紙を利用しないため、印刷するときしかこの姿にはならない

受信したFAXは、画面上での確認に加えて、そのまま転送することが可能に。相手のFAX番号を入力すれば、そのまま印刷せずに転送できる
 具体的には、以下の機能の搭載によって、受信するときだけでなく、送信するときにも紙が必要なくなった。

 ・受信FAXの画面操作での転送
 ・タイピングFAX
 ・SDメモリーカード経由でのPCデータFAX送信

 まずは、転送だが、これは受信したFAXを印刷することなく転送できる機能だ。KX-PW608でも、FAXを内蔵メモリーやSDメモリーカードに受信し、画面上で確認することができるが、単に確認できるだけでなく、そのまま転送もできる。

 一覧から受信したFAXを選択後、液晶パネル下のボタンで「転送」を選び、相手のFAX番号を指定すると、そのまま転送できる。受け取ったFAXを他の人にも見せたい場合などでも、いちいち印刷する必要がない。

 よくよく考えると、転送するためだけに受信したFAXを印刷するということほどムダなことはない。転送が終わってすぐに紙を捨ててしまうくらいなら、やはりそのまま転送した方が効率的だし、はるかにエコだ。


 続いてのタイピングFAXは、メール感覚で使えるFAXだ。液晶画面下のボタンで「タイピングFAX」を選ぶと、「件名?」と表示されるので、ダイヤルボタンを使って携帯電話の要領で「こんにちは」などと文字を入力。決定ボタンを押すと、続いて差出人の入力画面が表示されるので、相手に知らせる差出人の名前やニックネームを入力。

 続いて、本文を入力する。同様にダイヤルボタンで文字を入力しても良いが、「FAX確認しました」などの定型文も登録されているので、これを選択。最後に、相手のFAX番号を入力(履歴や電話帳からも選択可能)して送信すれば、この内容がFAXで送られるというわけだ。

 携帯電話のような予測変換がないので、ひたすらボタンを押すことになるが、慣れていれば長文の連絡にも使えそうだ。手書きの絵や文字を送ることはできないが、こちらも送った後は捨てるだけになる紙がムダにならないのがメリットだ。

 冒頭で触れたように、FAXというのは、ある意味、何も考えずに送れる一方通行のコミュニケーションの手軽さがあるのだが、このタイピングFAXを使えば、FAXを受け取った後に、「FAX確認しました」という返事をしておくといった簡単な双方向のコミュニケーションとしても活用できる。これはなかなか面白い機能だ。


初期画面からタイピングFAXを選択 件名や本文を入力

本文は定型文からも選択可能
送信すると、このようなFAXが相手に送られる

 最後のPCのデータをFAXする機能だが、これもなかなか特徴的だ。PCからのFAXと言うと、ネットワーク接続対応の複合機などをイメージするかもしれないが、KX-PW608の場合はネットワーク機能は利用せず、専用ソフトとSDメモリーカードを使ってFAXを送信する。

 まず、同社サイトから「FAX送信用変換ソフト」をダウンロードする。ソフトと言っても仮想プリンタでWordなどで作成した文書やブラウザのホームページを印刷すると、TIFF形式のFAXイメージとしてファイルに保存することができるようになっている。


「FAX送信用変換ソフト」は同社のページから無償でダウンロードすることができる 「FAX送信用変換ソフト」はプリンタとして登録される。FAXで送信したい文書から印刷を実行し、ファイルとしてSDメモリーカードに保存 生成されたファイルはTIFF形式で保存される

32GB版SDHCを使えば膨大な要件を録音可能

保存したSDメモリーカードをKX-PW608にセットすればFAXとして送信できる
 このように受信だけでなく、FAXの送信時にも、とことん「紙いらず」にこだわったKX-PW608DLだが、このほかSDメモリーカードへの通話記録機能も特徴的だ。

 留守番電話の要件をSDメモリーカードに録音することができるのはもちろんのこと、あらかじめ設定しておくことで、かかってきた外線電話の内容を自動的にSDメモリーカードに保存することができる(操作不要)。

 通話を録音する機能は他の電話機にも搭載されていることが多いが、操作不要で自動的に録音してくれる点、さらにSDメモリーカードの大容量を活かして、長時間、大量の件数の音声を録音しておくことができるのがメリットだ。

 具体的には、1件の録音時間は最大60分となっており、32GBのSDHCを利用した場合で約1,000時間(最大件数は容量に関係なく1,000件まで)もの記録が可能だ。個人的な利用状況から考えても、固定電話の利用回数は月間で多くても10件程度。件数で考えれば、100ヶ月、約8年ほどの通話をすべて記録しておくことができるというわけだ(FAXの場合は5万枚!)。

 家庭で利用する場合、迷惑電話などの録音に役立ちそうだが、仕事で使う場合などでも契約内容や相手の発言などをきちんと残しておくことができるのは重宝しそうだ。

 もちろん、電話としての使いやすさ、設定のわかりやすさなどにも問題はなく、なかなか魅力的なFAXに仕上がっている。こちらはPC、相手はFAXというように、2者間のコミュニケーションにおけるITスキルのギャップをうまく埋めることができる製品なので、電話機やFAX機の買換えを検討している場合は、ぜひ候補として検討したい1台だ。





URL
  パナソニック株式会社
  http://panasonic.jp/
  製品情報
  http://ctlg.panasonic.jp/product/info.do?pg=04&hb=KX-PW608DL

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2009/01/27 00:01

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