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家電製品ロングレビュー
vikura「スープメーカー VS-A1」

~ボタン1つでスープができる「スープメーカー」で簡単調理、しっかり栄養
Reported by すずまり

ビクラスープメーカー VS-A1
 今回ご紹介する「ビクラスープメーカー」は、容器に材料を入れてスイッチを入れるだけで、約30分後にはアツアツのスープやおかゆが完成する調理器具である。

 というと、誰でも「機械に任せなくても、それくらい鍋1つあれば誰にでも簡単にできるのでは」と考えるだろう。正直、筆者もそうだった。「鍋に入れて、コンロにかければ簡単だ」と。しかし、実際に使ってみるとかなり生活に浸透しやすい製品であると感じた。1分足らずでお湯が沸かせる電気ポットがあるが、そんな気軽さでスープができるのである。

メーカーvikura
製品名スープメーカー VS-A1
希望小売価格29,900円
購入場所vikura直販サイト


イメージは「ミキサー付き電気鍋」

 「ビクラスープメーカー」は、本体、カッターと温度センサーの付いたフタ、容器の3つで構成されている。外形寸法は174×280×239mm(幅×奥行き×高さ)で、容器容量は最大800cc。200ccのスープなら一度に4人分作れる量だ。調理モードは「スープ」「食べるスープ」「おかゆ」の3種類で、本体上部にボタンが用意されている。取扱説明書とオリジナルのレシピブックが付属する。

 調理する際は、材料を容器の中に入れ、フタをして本体にセットする。本体上部をカチンと音がするまで手で押し下げ、ランプが同時に3つ点灯して電源が入ったのを確認したら、作りたい料理のボタンを押すだけだ。約30分後、「ピー」という音が聞こえたら完成。本体サイドについた「ロック解除ボタン」を押して本体を上に押し上げ、容器を取りはずす。あとはフタを取り外してみると、アツアツのスープが現れるという流れだ。


ビクラスープメーカーの背面
スイッチは本体の上についている
正面の様子

本体、容器、フタという構成
ヒーター部分
容器。水は最低350cc、最大で800ccとなっている

フタをかぶせ得た状態
フタ付きの容器を本体にセットする
本体を上から押し下げると電源が入る

四角い「ロック解除ボタン」を押すと、本体が持ち上がり、解除される
容器内の水分量などに問題がないときは、本体を押し下げると3つのランプが同時に点灯する。このあと、必要なボタンを押す
問題が発生すると、特定の組合せでランプが点灯する。写真は水分が多すぎる場合

 普通の鍋と異なるのは、フタに取り付けられているカッターの存在だろう。スイッチを入れて調理を開始すると、適度に煮込まれた段階でモードに応じて必要な回数だけこのカッターが回転し、材料を細かく砕いているのだ。一時的に「鍋」から「ミキサー」になり、再び「鍋」に戻って煮込んでいるのである。


フタはカッター、温度センサー、パッキンという構成
カッター部分。洗う際は手を切らないように注意しよう
フタには溝が多いため、洗う際はブラシなどを活用したほうがいい

 おかげで、「スープ」は滑らかでクリーミーな仕上がりに、「食べるスープ」は具を残し、食感のあるスープができる。「おかゆ」はその名の通り、適度に粒を残したとろみのあるおかゆが完成する。

 つまり、材料を細かく砕く必要のあるスープでも、ミキサーと鍋を別々に用意する必要がないということだ。これは洗い物が少なくなるだけではない。材料を入れたら、あとは知らん顔できる、つまり時間を有効活用できることを意味する。


付属の取扱説明書と専用レシピ
専用レシピには20種類のメニューが紹介されている

 ここで「もしかしてパンプキンスープなんかも簡単?」と思った方は大正解。早速調理事例をご紹介することにしよう。


パンプキンスープ(スープモードで約30分 ※下ごしらえ除く)

 付属のレシピでも最初に紹介されているのがパンプキンスープ。通常このパンプキンスープを作るには、ミキサーにかけて細かく粉砕してから鍋に入れて煮込む、または少々煮込んだところで、鍋の中で細かく砕く、または一端取り出してミキサーにかけてから再び鍋に戻すという手順となる。中には最初にタマネギをバターで炒めるというものもあるから、場合によってはフライパンも必要で、手間と洗い物の量を考えると、簡単に作れるという種類のものではない。

 「ビクラスープメーカー」のレシピの場合、1cm角に刻んだかぼちゃとタマネギを、水、固形スープと一緒に容器に入れて「スープ」スイッチを入れるだけ。次にフタを開ける頃には、トロトロのスープになっているので、仕上げに塩、胡椒で味を調えて完成。(レシピではお好みで生クリームを100ccとあるが、牛乳を加えてもいいだろう)


パンプキンスープの材料。むしろ一番面倒臭いのはカボチャの皮むき。そのままでは固すぎて怪我をする。電子レンジにかけて柔らかくすれば分離させやすいが、急いで仕上げたいときなどは、熱くてヤケドしそうなのである
材料を全部容器に入れる
固形スープもそのまま入れる

次にフタを開けたときにはこの通り!
カボチャもタマネギも見事にトロトロに変身している
塩と胡椒だけでも十分おいしいが、生クリームを混ぜるとさらにまろやかさとコクがでる。牛乳を入れるとさっぱりしておいしい

 なんと、ミキサーにかけてから、中身を鍋に移し替えるという手間がない。ミキサーのボトルにこびりついた材料と格闘することもない。ミキサーのボトルとブレードを洗う手間もない。これは実にうれしいことだ。

 気になったのは攪拌時の音。「スープ」モードの場合、カッターの稼働頻度が高く、調理開始から約20分後あたりで間隔を空けながら断続的に何度も回転する。置き場所によってはかなり振動音とモーター音が気になるかもしれない。また、突然回転しはじめるのでかなりびっくりする。静かなミキサーはまず存在しないが、「ビクラスープメーカー」の場合もある程度の音は覚悟しておいたほうがいいだろう。(ただし、特別うるさいというわけではない)


「スープ」モードで自動的に行われる攪拌。これが時間をあけて数回繰り返される。「食べるスープ」および「おかゆ」の攪拌は非常に短く、回数も1回程度 調理終了を告げるアラーム音と、パンプキンスープの仕上がり具合

ビシソワーズ(スープモードで約30分 ※下ごしらえ除く)

 「スープ」モードを使うクリーミースープとして、ジャガイモで作る冷製スープ「ビシソワーズ」にもチャレンジしてみた。付属のレシピをみながら、ジャガイモ約200gを1cm角に刻み、タマネギ100gをみじん切りに。あとは水500cc、固形スープの素、塩、胡椒、生クリーム100ccを用意した。

 塩、胡椒、生クリーム以外をすべて容器に入れ、「スープ」スイッチオン。完成したら塩、胡椒を加え、冷めてから生クリームを混ぜてできあがりだ。


「ビクラスープメーカー」版ビシソワーズの材料はたったこれだけ
材料を容器に移してフタをし、「スープ」のスイッチを入れる
完成直後のビシソワーズ。ジャガイモだけで十分おいしいスープに

 「ビシソワーズ」はフランス料理に出て来たという記憶から、手間暇のかかるものと勝手に想像していたが、材料を放り込んだだけでできてしまった。こんなに簡単にできるものだったのかと拍子抜けである。ジャガイモなどは常備してる野菜の1つだし、カボチャに比べて下ごしらえも楽だ。これならいつでも作ることができるし、4人分まとめて作って冷蔵庫で冷やしておけば、食事のときにすぐ飲めて便利だ。

 レシピを検索してみると、最初に材料をバターで炒める工程もあるらしいが、カロリーを気にするなら省いても苦になるまい。むしろ違和感なくおいしくいただけたし、炒める過程が省略される分、洗い物も減って環境に優しいだろう。


生クリームを入れると白さが出て、味にも見た目にもクリーミーさがプラスされる
器に移してできあがり。サラっとした舌触りがお好みなら、さらに牛乳で伸ばしてもいいだろう。冷やしておいしいスープのため、暑い季節に最適というが、暖房でのぼせた頭によく冷えたスープはとてもおいしい。こたつに入って食べるアイスがおいしいのと同じかもしれない

今回の失敗。取り付ける際、パチンと感触がするまでしっかり押し込まなかったのがいけないらしい
 ちなみに、このとき1つ失敗をしてしまった。カッターの歯はフタから取り外して洗えるのだが、再装着する際、しっかり取り付けていなかったようで、フタから取れてしまったのだ。幸いほとんどの工程を終えてからだったようで、品質に問題はなかった。10回近く使用したが、カッターが落ちたのはこのときだけ。明らかにこちらのミスである。扱いは慎重に行なおう。


さつまいものおかゆ(おかゆモードで約28分 ※下ごしらえ除く)

 今度はレシピの「さつまいものおかゆ」にチャレンジだ。おかゆといえば病気のときに食べるものというイメージが先行しており、滅多に作る機会がない。果たしてたくさん作ってもいかがなものかと考えながら、お米120gを1時間水に浸したのち、水550ccと1cm角に刻んださつまいも100gとともに容器へ。「おかゆ」スイッチで調理を開始してみた。

 12分目くらいで数回攪拌が行なわれたが、「スープ」モードほど数は多くなく、大分控えめだ。約28分後に調理が終了したので、フタを開けて小さじ1/2程度の塩を加えてかき混ぜて終了。器に移してみると、さつまいもの黄色がアクセントになって綺麗である。


滅多に作らないおかゆに挑戦。しかもさつまいも入りだ
例によって、塩を除く材料を全部入れる
約28分後、おかゆができあがり

さつまいもの形がちゃんと残っていた
塩で味を調えると、さつまいもの甘さが引き立った

普通のおかゆを作って、市販の梅ちりめんを混ぜてみたところ。毎朝食べてもいいおいしさ!
 食べてみるとこれがおいしい! さつまいもが入るとどんな感じかと少々心配していたが、これは病人食ではない。立派な健康食である。これに味をしめて、さつまいものない普通のおかゆ(無洗米120gと水600cc)を作ってみたが、朝食べると体がホッとするのが分かった。

 さらに手を抜いて、お米を1時間も浸さずいきなり作ってみたが、これも十分おいしい。塩で味付けをし、好みでチューブの梅肉やちりめんなどを入れるとさらに食べやすくなる。手軽さゆえに、個人的なおかゆブームが訪れそうである。


中華風おじや(食べるスープモードで約25分 ※下ごしらえ除く)

 おかゆと並んで消化の良さそうな料理がおじやである。レシピにも「食べるスープ」モードを使った「おじや」が紹介されていたので、参考にしながら、残りご飯と冷蔵庫にある材料を使ってアレンジしてみた。

 材料は、玄米入りの冷や飯約200g、水550cc、生卵1個、中華スープの素を小さじ1杯、乾燥小エビ適量、薬味用のねぎ適量、お好みで梅肉、または塩、しょうゆなどである。卵以外を全部入れて軽く混ぜ合わせ、さらにざっくり溶いた生卵をそっと流し入れ、「食べるスープ」のスイッチを入れてみた。


玄米入りの冷や飯と適当な材料でおじや作り
容器に全部入れる。卵は軽く溶いてからそっと流し入れてみた

 途中で中華スープと小エビの香りが漂ってきてなんともいい感じに。約25分後、おそるおそるフタを開けてみると、立派なおじやができていた。ご飯は玄米入りであることが分からないくらい柔らかくなっておりちょうど良い。予想以上にとろみのある仕上がりで消化がよさそうだ。鍋で作るのとはまた違う舌触りだが、これは途中で攪拌されるためだろう。

 ここでもやはり目を離しておけるありがたさを感じた。完成するまでの約25分間は、全く手をつけなくていいのである。吹きこぼれを心配する必要もなかった。火を使わず、材料だけ入れたら出来上がりを待つだけのスープメーカーは、子どもを持つ親など、忙しい人にかなりありがたいのではないだろうか。


できあがったおじやがこちら。さすがに溶き卵のふんわり感はムリだった
薬味を入れて食べる。玄米の硬さは全くなくなっていた
使用後のカッターの様子。洗うにはブラシが必要だ(残念ながら付属していない)

持っていると、いろんな意味で助かる一台

 この「ビクラスープメーカー」、材料を放り込んだら「あとはよろしく!」とばかりにその場を離れられるありがたさと来たらない。面倒なパンプキンスープやビシソワーズが手軽に作れたこともよかったが、一番気に入ったのは、何を隠そう、気楽に「おかゆ」が作れることだった。

 おかゆといえば簡単そうに聞こえるが、早いもので30分、一般的には弱火で50~60分煮込むというのはザラだ。正直、体調が悪いときにそこまでキッチンで見張れない。誰かが作ってくれるならいいだろうが、自分しかいない人は困る。作る立場になった方も、普段作り慣れていないと大変だ。そこで「ビクラスープメーカー」の出番である。レシピの仕上がりはおじやに近いが、水とお米の量を調整すればお好みのサラサラ感も出せるだろう。

 胃腸を休ませたいときに簡単に使える点もいい。特に年末年始の暴飲暴食で胃腸を休ませたい方には特にお勧めしたい。このほか、離乳食やダイエットメニューなど、用途は幅広そうだ。

 最後に付け加えると、レシピに登場する材料はすべて野菜である。肉類が登場しないのだ。これはカッターや容器などへの負担をかけないためというのは想像がつく。また攪拌された後の形状を考えると、具として適さないとも考えられる。あくまでも野菜メインで考えよう。





URL
  vikura(株式会社ゼンケン)
  http://vikura.jp/
  製品情報
  http://vikura.jp/products/soupmaker.html

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2009/01/08 00:01

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