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BLACK&DECKER「ピボットフロアバスター Z-FV1025 R」
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以前、吸い込み口の角度を自由に変えられる、BLACK&DECKERのハンディクリーナー「ピボットダストバスター」を取り上げたことがあるが、それと同じように本体の角度を変えられる機能を備えたスティッククリーナー「ピボットフロアバスター Z-FV1025 R」が新たに登場したので、取り上げてみようと思う。
メーカー | ブラック&デッカー |
製品名 | ピボットフロアバスター Z-FV1025 R |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 14,455円 |
● 角度を変えて、低い場所も楽々掃除ができる
ピボットフロアバスターの最大の特徴となるのは、本体を中央部から角度を変えて利用できるという点だ。一般的なスティッククリーナーでは、立って床を掃除するのは非常に楽だが、ベッドの下の隙間など、低い場所を掃除する場合には、本体を全体的に倒すとともに、しゃがんだ格好で利用しなければならず、面倒であり体勢的にもきつい。またモーターやダストボックスが邪魔になって、奥の方まで届かないことも多い。ピボットフロアバスターでは、本体中央から「くの字型」に角度を変更でき、低い場所も楽々掃除できるように工夫されている。
角度調節は、210度、240度と2段階に変更できる。実際に240度に変更すると、ベッドの下の隙間も楽に掃除ができる。しかも、ダストボックスが用意されている中央部から先は比較的細くなっているため、奥の方まで掃除ができるという点も嬉しい。欲を言えば、角度調節は2段階だけでなく、ピボットダストバスターのように細かく調節できるようになっていたら良かった。
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まっすぐに伸ばした状態。通常はこの形状で利用する
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210度に角度を変更した状態
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こちらは240度に変更した状態。これなら低い場所も楽々掃除できる
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このように、ベッドの下も奥の方まで掃除できる
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まっすぐに伸ばした状態では、約122cmほどの高さがある
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2つ折りにたたむと、70cmほどとコンパクトになる
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スティッククリーナーは、サッと取り出して手軽に使える反面、高さがあるために置き場所にやや困る場合がある。ピボットフロアバスターでは角度調節機構を利用して通常時122cmある本体の高さを、収納時には70cmまで縮めることができる。70cmほどの高さであれば、カウンターの下などにも問題なく収納でき、収納場所に困ることもないだろう。ただし、利用時と収納のたびに、開いたり閉じたりしないといけないため、少々面倒になのが難点だ。ちなみに、収納用のスタンドは充電台も兼ねている。
本体重量は約3.4kg。手に持つとずっしりとくるが、使用時に不便を感じるほどではない。
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付属の収納スタンドは充電台を兼ねている
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収納時には、本体を収納スタンドにこのように置く
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本体の角度は、グリップ部のレバーを引いて変更する
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● パワーブラシ搭載で、じゅうたんもしっかり掃除できる
ピボットフロアバスターは充電式のコードレスタイプで、1回の充電で約10~20分ほどの連続使用が可能。充電式のコードレスクリーナーとしてはほぼ標準的な使用時間だ。
充電式クリーナーは、電源接続タイプと比較すると吸引力が劣る場合が多いが、実際に使ってみた感覚では、比較的パワーのある印象だった。公式に吸込仕事率は公表されていないものの、ハンディタイプのピボットダストバスターと同程度か、それ以上のパワーは確保されているように思う。
ピボットフロアバスターのヘッドにはパワーブラシが搭載されている。そのため、吸引力がやや弱くとも、じゅうたんなどゴミやホコリがまとわりつきやすい場所の掃除もなかなかしっかり行なえるできる。ただし、ブラシはやや堅めなので、フローリングを掃除するときには少々気を付ける必要があるだろう。
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グリップ手前にスイッチがあり、ON/OFFとパワーブラシのON/OFFが可能。ただし吸引力の調節はできない
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ヘッドは十分な大きさがある
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ヘッドにはパワーブラシが取り付けられており、じゅうたんもしっかり掃除できる。ただしブラシは堅いので、フローリングを掃除する場合には注意が必要だ
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使用中の騒音はかなり大きい。ピボットダストバスターもやや音が大きかったが、ピボットフロアバスターはそれ以上に大きいように感じる。夜の使用は少々ためらうほどの音だ。また、パワー調節もできないため、使用時には常に最大の騒音となってしまう。せめて2段階にパワー調節できるとよかった。
● サイクロン機構はピボットダストバスターとほぼ同じ
ピボットフロアバスターは、集塵方式にサイクロン方式を採用しているが、その構造は、ハンディタイプのピボットダストバスターとほぼ同じだ。
本体中央部にダストボックスが配置され、内部に円すい型のフィルターが2個取り付けられている。吸い込んだゴミは、ダストボックス内で回転しながら、この2つのフィルターでこし取られることになる。ダストカップの容量は700lmと、比較的余裕がある。
2つのフィルターは、細かな穴が多数開いているプラスチックフィルターと高密度集塵フィルターの2種類。プラスチックフィルターで大きなゴミをこし取り、高密度集塵フィルターで細かなゴミをこし取ることになる。見た目の構造はピボットダストバスターのものとほとんど変わらないが、高密度集塵フィルターも水洗いできるようになっている。清潔に利用できるのはもちろん、フィルターの寿命も長くなるという意味でも歓迎できる。
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ダストカップは本体中央に用意。容量は700ml。構造はハンディタイプのピボットダストバスターとほぼ同じだ
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高密度集塵フィルターは水洗いが可能となっており、衛生的かつ長期間の利用が可能
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ただし、ゴミ捨ての手間は相変わらず。ダストカップのフタを開けてゴミを捨てるという点は変わらないが、フィルターにゴミが絡みつくため、フィルターを取り外す必要がある。気になるのはその際に、素手でゴミに触ることになる点だ。また、ピボットダストバスターに用意されていた、高密度集塵フィルターを震わせるハンドルがなくなっている。ダストカップの蓋を開けてプラスチックフィルターを回転させれば高密度集塵フィルターを震わせることは可能だが、やはり不衛生に感じる。
衛生面に関してはサイクロン方式の宿命ではあるものの、最近ではゴミに直接触れずにゴミ捨てが出来るタイプも増えている。もうちょっと工夫が欲しかった。
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ゴミ捨ては、側面のフタを開けて行なう
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プラスチックフィルターを回転させると、中の高密度集塵フィルターを震わせられるが、余り衛生的ではない
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2種類のフィルター。右がプラスチックフィルター、左が高密度集塵フィルターだ
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● サブ掃除機としておすすめ
吸引力はそれほど強くなく、音がうるさく、ゴミ捨てが面倒という欠点もある。吸引力の弱さから、メインの掃除機として利用するのは厳しいかもしれない。ただし、本体の角度を変えられて低い場所も掃除がやりやすく、2つ折りにしてコンパクトに収納できるという点は、他の製品にはない大きなメリットだ。
用途を考えて、サブの掃除機として購入するのであれば充分に活躍してくれるだろう。
■URL
BLACK&DECKER(ポップリベット・ファスナー株式会社)
http://www.blackanddecker-japan.com/
製品情報
http://www.blackanddecker-japan.com/products/cleaning/z_fv1205.html
掃除機関連記事リンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/cleaner.htm
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2008/12/22 00:09
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