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やじうまミニレビュー
三洋「eneloop kairo KIR-SL1S」

~全面暖まるようになった携帯電気カイロ
Reported by 本誌:伊藤 大地

 ニッケル水素充電池から始まった、eneloopブランドの一連の製品は、今やすっかり三洋を背負って立つブランドに育った。“繰り返し使う”をコンセプトとした製品群、「eneloop universe」はグッドデザイン大賞を始め、国内外のデザインアワードを総ナメにし、評価を高めている。

 その中でも人気の製品が、繰り返して使える携帯電気カイロ「eneloop kairo」だ。2年前の初代の登場以来、本コーナーでもレビューをお届けしている。充電して使えるという、コンセプトの斬新さは高く評価していたが、気になったのは実用性だ。本体の片面だけにしかヒーターを搭載しておらず、片側しか暖まらない点が、普通のカイロに比べて劣っていたのだ。

 今回紹介する最新のeneloop kairoは、本体全体が暖まる作りになったのが最大の特徴だ。初代、2代目と続いた楕円形の親しみやすいデザインをあえて捨て、円筒形のボディとし、そこにヒーターを2つ搭載し両面が暖まるようになったのだ。

 さっそく本体から見てみよう。

メーカー三洋電機
製品名eneloop kairo KIR-SL1S
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,980円


本体
本体の大きさは携帯電話より一回り小さいくらい 中に電源となる単三形のeneloopが2本入っている

本体裏面。電池を入れる向きが描かれている 電池込みの実測重量は103g ACアダプタが付属する。本体よりかさばる

パッケージ
パッケージだけを見ていると、カイロにはとても見えない

 本体の大きさはよくある折りたたみ型携帯電話を、一回り小さくしたくらい。楕円形で平べったい形だった従来モデルに比べ、丸みを帯びた筒型なので、格段に握りやすい。上部のフタを除き全面がヒーターになっていて、中には電源となる単三型のeneloopが2本入る。

 準備は簡単。まずは単三型eneloop2本をセットする。上端の白い部分がフタになっていて、ここをちょっとひねってやると、カチッと音がして、フタが取れる。eneloopは購入時にすぐ使えるように充電されているので、買ってきてすぐ使えるのもありがたい。

 使い方は簡単。白いフタの部分にある、銀色のボタンを押すだけ。1回押すと、LEDがオレンジ色に点滅し、「弱モード」で動作。その状態でもう1度押すと、「強」に、もう1回押すと電源オフ、という具合だ。さらに、急速に暖めるモードとして、「ターボモード」がある。これは、ボタンを長押しすれば設定できる。

 表面温度は、モードにもよるがだいたい40℃弱。スペック値と実測値、使用時間、充電時間は以下の表にまとめておいた。

動作モードと使用時間
-
連続使用時間約5時間約4時間
充電時間4時間半
温度(実測)37.3℃39.5℃


弱運転時
強運転時
電池残量のチェック時

弱運転時の表面温度は37.3℃ 強運転時は39.9℃

 本来、カイロはこうあるべきなのだが、やはり、全面が暖かくなるのは素直にうれしい。従来機は本体の表面積の半分以上が暖まらなかったので、手のひらも指先も、両方とも素早く暖められる。このあたりは、普通のカイロより優れた点だ。

 重量は実測で102gと携帯電話とほぼ同じなので、上着のポケットに入れていても、あまり気にならない。

 全面ヒーターに次ぐ、もう1つの大きな変更点は、電源が内蔵電池から単三形eneloop2本に変わったこと。初代と2代目は、取り外しの効かない、内蔵バッテリを使用していた。バッテリが切れたとたんにただの石ころ同然になっていたわけだが、今回は、予備のeneloopさえ持っていれば、継続的に使えることになる。この違いは大きい。

 また、パッケージにはACアダプタが付属しているが、eneloopの充電器を持っていれば、これも必要なくなる。機器が増えていくたびにACアダプタも増え、コンセントの口を占領していくのが悩みの種だが、汎用の充電器で事足りるならば、それに越したことはない。使用時間は乾電池にしたことによって、1時間ほど短くなっているが、それを上回るメリットだ。もちろん、ACアダプタをつなげば、このカイロ自身が、eneloopの充電器として利用できる。なかなか考えられた作りだと思う。


かわいらしい専用カバーが同梱している こうした細かいアクセサリもきちんとデザインされているのはさすが

 全体的に、実用面での不満はなくなったといっていい。改善して欲しいところをきっちり押さえてきた印象だ。ただ、デザインという面で見ると、初代が持っていたユニークさ、斬新さ、親しみやすさがなくなってしまった。どうしても、eneloopシリーズだとデザインに求める水準が高くなってしまう部分は確かにあるが、「理にはかなっているんだろうけど、なんだか普通になってしまったな」という印象が拭えない。プレゼントに送るのにどちらを選ぶかと言われたら、実用性うんぬんの前に、まず見た目で従来機を選んでしまいそうだ。

 厳しい注文であることを承知で言わせて頂ければ、実用性か、デザインかではなくて、それを両立させてこそeneloopシリーズだと思う。次のモデルチェンジではぜひ、新鮮な驚きが欲しいところだ。





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  製品情報
  http://www.sanyo.co.jp/eneloop/lineup/kairo.html

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2008/10/30 00:03

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