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家電製品ミニレビュー
タニカ電器「ヨーグルティア スタートセット YM-1200-ST」

~いろんな種類のヨーグルトが簡単に手作りできる
Reported by 安部 陽子

タニカ電器「ヨーグルティア スタートセット YM-1200-ST」
 今回レビューするのは、タニカ電気の「ヨーグルティア スタートセット YM-1200-ST」。タニカ電気は、日本ではじめてヨーグルトメーカーを製造販売したという会社。この製品、実は以前にレビューされていた東芝の「ヨーグルトメーカー TYM-1000」のOEM元となる製品で、仕様は、ほぼ同じ。違いはデザインと付属のレシピ集だけだ。今回は、以前のレビューに載ってない使い方を中心に紹介していこう。価格は8,925円で、Amazon.co.jpで7,910円で購入した。


幅広い温度調節ができる、高性能なヨーグルトメーカー

 自家製ヨーグルトは、牛乳にヨーグルトの種菌を入れて、発酵させて作る。この発酵の過程をやってくれるのが、ヨーグルトメーカーだ。発酵時間は、プレーンヨーグルトの場合、約6~7時間なのでほぼ一晩。発酵の温度はプレーンヨーグルトが約40℃、カスピ海ヨーグルトが約27℃、ケフィアヨーグルトが約25℃と、種類によって発酵温度や時間が違う。

 YM-1200-STの特徴は、発酵温度を20~50℃までの広い範囲で調節でき、ほとんどの種類のヨーグルトが作れることだ。ここまで温度調節ができる製品は、ほかに無いようだ。また、タイマー機能で発酵時間の設定もできる。


本体の大きさは、62×192mm(高さ×直径)、重さは750g。これに、スプーンと、容器2セットが付属する
20~50℃までの発酵温度と、1~24時間のタイマーが設定可能
容器の容量は、1,200ml。牛乳パック1本が1回で使いきれる大きさだ

 大きさは162×192mm(高さ×直径)、重さは750g。この本体に、容器をセットして使う。ヨーグルトそのものを種菌として使う時は、牛乳:種菌を10:1の割合で容器に入れる。容器の容量は1,200ml。1回でちょうど牛乳パック1個が使いきれる量だ。容器は2セット付属するので、1つを保存容器にしながら、もう1つで次のヨーグルトを仕込むという使い方もできる。

 作り方は、まずは容器と道具を消毒、そのあとに牛乳と種菌を投入する。容器を本体にセットしたら、発酵の温度と時間を設定して、あとは一晩待つだけだ。種菌は、ヨーグルトそのものや、粉末種菌として売られているものの、どちらを使ってもよい。


低脂肪乳を使ってプレーンヨーグルトを作る

 今回は、あえて、固まりにくいと言われている低脂肪牛乳を使って、プレーンヨーグルトを作ってみよう。

 容器とスプーンの消毒は電子レンジで簡単にできる。容器に水を5mmほど入れ、スプーンを差して、フタをし、あたためをすればそれで消毒は完了。これ以外にも熱湯をかける、煮沸するなどの方法もあるが、電子レンジを使うのが一番簡単なのでおすすめ。


前準備に容器の消毒をする。電子レンジで消毒する場合は、容器の中に少量の水をいれる
スプーンを立て、フタをしたら、あたためをするだけなので簡単

 容器に、牛乳と種菌のヨーグルトを10:1の割合で入れる。容器の側面に100mlごとの目盛りが配置されているので、よっぽど細かい割合の違いでない限りは計量する必要はないだろう。おいしいヨーグルトを作るポイントは、先にヨーグルトを入れてから、牛乳を少しずつ入れることと、あらかじめ、牛乳を常温に戻しておくことだ。


プレーンヨーグルトをつくる。先に種菌にするヨーグルトをいれる
牛乳:種菌が10:1の割合になるように、常温の牛乳を注ぐ
牛乳は、あえて低脂肪牛乳を使った

 スプーンで材料をよく混ぜ、フタをして、本体にセット。電源を入れて、「▲」「▼」ボタンで、発酵温度を40℃、時間を7時間に設定する。できあがり時に、アラームなどはは鳴らないが、液晶には残り時間が表示されている。表示が「00」になって、電源のランプが消えたらできあがりだ。


二重にフタをする
本体にセットする
温度を40℃、タイマーを7時間に設定したら、あとは待つだけだ

 できたてのヨーグルトは、おぼろ豆腐のような見た目でとても柔らかい。食べると、口の中でほろほろと崩れていく感じだ。酸味がほとんどなく、砂糖や蜂蜜を加えなくても、このままでおいしく食べられた。

 冷蔵庫で1時間休ませると、ヨーグルトは固まって、酸味も増して、普通のヨーグルトと変わらない味になる。


できたてのヨーグルト。柔らかくて、酸味が少ない
冷蔵庫で1時間休ませたヨーグルト。固くなり、酸味も増している。種菌と同じヨーグルトになった
レシピ集にのっていたメニュー。プレーンヨーグルトにポーチドエッグをのせたもの。卵の黄身とヨーグルトがよく合う

 今回は牛乳を低脂肪牛乳を使ったが問題なく普通に作ることができた。調べたところ、低脂肪牛乳といわれている商品には、「低脂肪乳」「乳飲料」の2種類があり、成分表に「低脂肪牛乳」と書かれているものなら普通の牛乳と同じようにヨーグルトが作れるのだという。カロリーが気になる人には低脂肪乳を使ったヨーグルトはかなりおすすめ。食べごたえは充分だし、冷やせば市販のヨーグルトとほとんど変わらない。


カスピ海ヨーグルトをつくってみる

できあがったカスピ海ヨーグルト
 今度は付属のレシピ集にあったヨーグルトを使った料理「野菜とポークの煮込みヨーグルト風」を作ってみよう。これは、カスピ海ヨーグルトをたっぷり使うので、まずはカスピ海ヨーグルトから作る。カスピ海ヨーグルトは、普通のスーパーなどではなかなか購入できないが、今回はフジッコのサイトで購入した。前回のレビューではカスピ海ヨーグルトの粉末種菌を使っていたが、今回はヨーグルトそのものを種とした。

 カスピ海ヨーグルトは、発酵の温度が約27℃。室温でも発酵できそうだが、季節や天候に左右されずいつでも同じように発酵できるのはやはり、ヨーグルトメーカーの強み。できあがったカスピ海ヨーグルトをスプーンですくってみると、とろとろの液状なのに弾力があって、カスピ海ヨーグルトの特性がそのままだった。ヨーグルトそのものからでもうまく発酵できたようだ。


 さきほど作ったカスピ海ヨーグルトを使って、「野菜とポークの煮込み」を作る。まずは野菜と肉の具材を水とブールマニエ(小麦粉とバターを練ったもの)で煮込む。その後にカレー粉と自家製カスピ海ヨーグルトを加えて一煮立ちさせればできあがりだ。味は、酸味の効いたカレー味のシチューといった感じで、パンなどの付け合わせと食べるのにはぴったりな料理だ。


レシピ集の「野菜とポークの煮込みヨーグルト風」をつくる。まずは具材を水とブールマニエで煮込む
カレー粉を入れる。トマトは最後に投入した
仕上げに、ヨーグルトをたっぷり加えて、できあがり

 このシチューを、自家製のプレーンヨーグルトで作るとどうなるかやってみた。すると、ヨーグルトが、シチューの中にきれいに溶けない。ヨーグルトの種類の違いは、こんな所にもあるようだ。


カスピ海ヨーグルトで作ったシチュー。ヨーグルトの酸味と香辛料がきいた、スパイシーな味だ
プレーンヨーグルトで作ったシチュー。プレーンヨーグルトでは、きれいに溶けなかった

パンの発酵、納豆作り、甘酒造りもできる

ヨーグルトメーカーでパンの発酵もしてみる。生地の量は、強力粉140g
 YM-1200-STは、ヨーグルト作り以外にも、パンの発酵や納豆作りにも使うことができる。強力粉140g、ロールパン6個分の分量でパンの発酵をしてみると、通常よりも少し早い40分ほどで、生地は2倍に膨らんで、うまく発酵できた。パン生地の発酵は30~40℃なので、パンの発酵にもちょうどよい。少量のパン生地を発酵したい時には、とても便利だ。


生地の発酵温度はだいたい30~40℃なので、「YM-1200-ST」で設定できる温度がぴったりだ
2倍に膨らんで、発酵ができあがった生地
YM-1200-STで、発酵させた生地で焼き上げたロールパン

 最後に、ジャパニーズヨーグルトと言われている、甘酒を作る。もち米150g(=1合)を水で煮てお粥を作り、60℃に冷ましてから、米麹200gと混ぜて容器に入れる。温度を50℃、発酵時間を10時間に設定した。


甘酒をつくる。まずはもち米のお粥を作り、60℃前後まで冷ます
米麹と混ぜる
発酵前の様子。これを、50℃で10時間、発酵させる

 5時間後、中を見ると、米粒の形が崩れ、栗のような甘い匂いが漂っている。発酵が順調に進んでいるようだ。10時間後、色味が全体的に茶色っぽくなり、ゆるいお粥のような液状になっている。形の崩れた米粒を一粒食べてみると、充分な甘さでまるで和菓子のようだ。このあとにお湯を加えて鍋で沸騰させる。すると、茶色の米粒が白く濁った液体に変わって、甘酒ができあがった。


発酵後の様子。全体が茶色になり、米粒の形が崩れている
できあがった甘酒。左はお湯で伸ばす前のもの、このまま食べても甘くておいしい

 飲んでみると、濃い甘さがあり、食べ応えがある甘酒だ。昔、田舎の祖母がストーブで甘酒を造っていたのだが、それと比べると、ほとんど手間がかかってない。手作りすると、甘くなっていく米粒を何回も味見したりして、発酵の進み具合が体感できた。できあがった甘酒は生姜を絞って混ぜるのだが、甘酒にカスピ海ヨーグルトを混ぜて飲むという、飲み方もあるようだ。

 お手入れ方法は、本体以外の道具類は台所洗剤を使って丸洗いし、本体は固く絞った布巾で汚れを拭く。容器とフタ、スプーン以外もの、ほとんど汚れなかった。


自家製ヨーグルト作りへのこだわりがある製品

 色々と試してみたが、一度も失敗することなく、しかも簡単にできた。「YM-1200-ST 」は、幅広い温度調節でほとんどのヨーグルトに対応しており、使う牛乳もあまり選ばない。また、消毒しやすい工夫、使いやすい容器や道具類など、自家製ヨーグルト作りに、とてもこだわっている製品だと感じた。

 使い始めてみると、買いに行くよりも、家で作っておく方が手軽に感じるほどなので、毎日ヨーグルトを食べているという人には文句なしにオススメしたい製品だ。





URL
  タニカ電器株式会社
  http://www.tanica.jp/
  製品情報
  http://www.tanica.jp/YM-1200new.html

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2008/08/29 00:01

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