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家電製品ミニレビュー
フィリップス「HP6503」

~冷やしながら抜く、痛みが少ない脱毛器
Reported by 本誌:阿部 夏子

PHILIPS「HP6503」
 また、ムダ毛が気になる季節がやってきた。半袖や、スカートなど肌の露出が気になる季節になると家電量販店や、ドラッグストアにはたくさんのムダ毛ケア用品が並ぶ。今回は、数々のムダ毛ケア用品の中でも、少し変わったアプローチをしている脱毛器を紹介したい。

 今回使用した製品、PHILIPS「HP6503」は脱毛時の痛みを減らすことに注力した製品だ。施術部分を「冷やしながら」脱毛を行なうことで、脱毛時の痛みを軽減するという。希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は13,070円だった。

 結論から先に述べてしまうと、この製品スゴイ。本体に直接、保冷剤のようなパックを取り付けて脱毛を行なうことによって、「これまでの痛みはなんだったの」と思わせるほど脱毛時に伴う痛みの軽減に成功している。

 まずはほかの脱毛器にはない、その特徴的な付属品から詳しくみていこう。パッケージには脱毛器本体のほかに、“冷やす”ための付属品が2つ付いてくる。本体に取り付けて使用する「スキンクーラー」はアシ、ウデ用のノーマルと、痛みを感じやすいワキ、ビキニライン用のセンシティブがある。スキンクーラーは本体部分が保冷剤のようになっており冷凍庫で凍らせてから使用する。先端には肌に直接密着するヘッドが設けられていて、冷たさはそこから肌に伝わる仕組みだ。2種類のスキンクーラーで違うのはヘッドの形。曲線が多い場所、平面が多い場所に対応してヘッドがしっかり密着する構造になっている。


製品パッケージ
パッケージ側面
本体に取り付けて使用するスキンクーラー2点。左からノーマルタイプ、センシティブタイプ

スキンクーラー背面。本体に取り付けると脱毛器本体より一回り大きい スキンクーラー前面。くぼみのところに脱毛器を取り付けて使用する

スキンクーラーを取り付けた本体
ヘッド部分

 そのほか、本体に付属するのは充電時に本体を支えるスタンド、ACアダプタ、掃除用ブラシ、と、ここまでは一般的な付属品だが、珍しいのが「ピーリング用ボディパフ」がついてくること。手足の関節部分や肌に溜まった角質を取り除くことで、角質に埋もれていた毛を起こして、脱毛するというものだ。ボディパフは浴室で肌の表面に押し当てて、回すようにして使う。

 もう一つ気に入ったのが、収納用のポーチがついてくること。収納用のポーチが付いてくるのは珍しいことではないのだが、ポーチの作りがここまでしっかりしているものは珍しい。デザインも悪くないのでこれならば使う気になる。


本体付属品。左上から時計回りにボディパフ、センシティブススキンクーラーを取り付けた本体、ノーマルスキンクーラー、収納用ポーチ、シェーバーヘッド、ACアダプタ、受電用スタンド 収納用ポーチは本体がすっぽりと収まる大きさ ポーチの中には付属品一式全て収納できる

 製品を使い始めるための準備は2つ。まずは本体の充電、そしてもう1つは、スキンクーラーを冷凍庫で冷やすことだ。充電にかかる時間は16時間。スキンクーラーを冷やす時間は、4時間以上。というわけで準備は使用予定日の前日からしておいた方が良いだろう。


本体裏のプラグにACアダプタを差し込んで充電する スキンクーラーは冷凍庫で4時間以上凍らす。凍ると本体の色がブルーに変わる

スキンクーラーのヘッドを肌に押し当てるようにする
 まずは足の脱毛から始めた。脱毛器の使い始めは、性能を試す意味でもまずは外気に触れることが多く、肌が強い足の脱毛から行なうといいという。

 冷凍庫から取り出したスキンクーラーを本体にセットして、その上に、スキンクーラーカバーを取り付ける。「保冷剤のよう」と前述したが、スキンクーラー自体はかなり冷たくなっている。カバーは、本体をしばらく持ち続けても手の感覚がなくなったり、手が痛くなるということを防いでくれる。

 まずは膝下から始めた。本体正面にある操作部では「0/1/2」の3段階で操作を行なう。0が電源が切れてる状態、1がノーマルスピード、2がハイスピードだ。説明書によると、使い始めはノーマルスピードで使用するのがいいという。

 スキンクーラーの先端部分を肌に押し当てることを意識しながら作業を行なっていく。肌にあてる角度は直角で、足首からヒザに向かって施術していく。


肌に対して直角になるようにヘッドを当てる スキンクーラーのヘッド部から冷たさが肌に伝わる

 冒頭では痛みの少なさについてのみ述べたが、脱毛自体の性能もなかなか。一度脱毛を行なっただけで、脱毛した箇所がすぐにわかるほどだ。脱毛しきれなかった毛もちょろちょろと残ってはいるものの、1回の施術で得られる満足感としてはかなり高い。

 なにより痛みが少ないので広範囲の施術を一度にしてもストレスが少ないのだ。脱毛は、皮膚から毛を抜く作業なのだから痛みを伴うのは当たり前だ。製品によっては、そのまま施術を進めるのが嫌になるほどで、本体を真っ直ぐに持っていることさえできないものもあるほどだ。脱毛は痛みを我慢して行なうのが普通になっていた。

  HP6503で脱毛した場合は、圧倒的に痛みが少ないので、気持ちにも余裕ができる。「毛が抜けているな、キレイになっているな」と落ち着いて、脱毛の様子を確認しながら作業を進められた。その際、冷たさもあまり感じなかった。肌に直接、冷部を押し当てることで軽い麻痺状態になるのかもしれない。もちろん多少の痛みはあるが、私がこれまで試した脱毛器の中では間違いなく一番痛みが少ない。


ヘッドがやや小さめなのでヒザなど凹凸がある場所でもしっかりと対応できた
 本体のヘッドは、一般的な製品に比べると、一回り小さめな印象。そのため広範囲の施術を一度にやる場合、時間がかかる。だが、ヘッドが小さいのでその分、小回りも効く。ヒザやヒジなど関節付近の曲線が多い場所でもキッチリと密着して施術できた。実はヒザやヒジは、角質がたまりやすい上に、皮膚がたるみやすい場所でもあるので、脱毛や、ムダ毛ケアをする時いつも悪戦苦闘する場所なのだ。その場所の脱毛がスムーズに行なえるというのはかなりポイントが高い。

 この製品で、脱毛できるのは、足/腕/ワキ/ビキニラインの4カ所。腕はノーマルスキンクーラーで外側から内側に、ワキとビキニラインはセンシティブスキンクーラーに付け替えて脱毛を行なう。

 センシティブスキンクーラーは、ヘッド部分を覆うような作りになっていて、脱毛する箇所の周りをしっかりと冷やすことができる。ワキや、ビキニラインは足に比べて皮膚が柔らかく、痛みを感じやすい場所だが、他の脱毛器に比べると、痛みは半分ほどだった。


センシティブスキンクーラーのヘッド部分 横から見ると本体のヘッド部分を覆うような作りになっている

 もちろん痛みの感じ方には個人差があるが、妹にも試してみたところやはり痛みは少なかったようだ。

 以上、脱毛のレポートをお伝えしたが、この製品の魅力でもう1つ、ぜひ伝えたいのがシェーバーヘッドが優れているということだ。脱毛器に付属するシェーバーヘッドは、ムダ毛が長いときにあらかじめシェーバーで、カットしておいて脱毛を行なうという目的でついているものが多い。が、HP6503のシェーバーヘッドはそれ1つで、単独のむだ毛処理にも対応するほど性能が良かった。女性の場合、電動シェーバーにはあまり馴染みがないが、処理後の肌の状態、そり残しの少なさ、どれをとってもこれまで未体験といっていいほどのレベルの高さで「電動シェーバーって楽!」と感動を覚えたほどだ。

 急な外出や、時間がない時などシェーバーのみの手入れでも充分満足できる仕上がりだ。考えてみるとフィリップスといえばもともと男性用シェーバーで知られたメーカー。シェーバー技術は同社の“お家芸”なのだ。


シェーバーヘッド
本体に取り付けたところ

 本体の手入れは、ヘッド部分を取り外して内部を付属のブラシで掃除するほか、ヘッドとスキンクーラーは水洗いができる。1回の使用でかなりの毛が付着するので使用後の掃除は必ず行なうことになる。


脱毛用のヘッドは本体から取り外して水洗いできる ヘッドを取り外した本体。本体は水洗い出来ないので毛などが付着した場合、付属のブラシで取り除く
付属の掃除ブラシ

 私の中にあった“脱毛は痛みを伴うもの”という考えを覆してくれるような製品。脱毛器で、脱毛を行なっても毛が生えてこないわけではない。ということは女性はなんらかの方法で定期的にむだ毛の処理をしなければならないということだ。その時のストレスや、痛みを少しでも減らせたらそれは女性にとってはかなり意味のあるものだ。

 今年の夏のむだ毛ケアどうしよう……と迷っている人に是非一度試してもらいたいオススメの製品だ。





URL
  株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン
  http://www.philips.co.jp/index.page
  製品情報
  http://www.consumer.philips.com/consumer/ja/jp/consumer/cc/_productid_HP6503_00_JP_CONSUMER/HP6503
  ビューティ&ライフ関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/beauty.htm

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2008/06/16 00:00

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