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家電製品ミニレビュー
オムロン「サーモプラン MC-440」

~基礎体温をグラフで確認できる婦人用体温計
Reported by 本誌:阿部 夏子

オムロン「サーモプラン MC-440」
 20代も半ばを過ぎ、友人同士の話題に「妊娠」や「出産」という言葉がのぼり始めた。妊娠や出産を経験した女性は頼もしく、私の知らないことをたくさん知っている。「基礎体温」の話もその1つだ。妊娠を望むという友人が、毎日基礎体温をつけているというのだ。

 そもそも基礎体温とは体が最も安静な状態の時の体温で、毎日つけることで自分の体の変化を把握できるという。女性の体温は病気や過度のストレス状態である時以外は、月経を中心とした周期で体温が変化する。体温が高い時を高温期、体温が低い時を低温期と呼び、女性の身体の変化に深く関わってくるのだという。また、基礎体温を測ることで妊娠しやすい時期や、妊娠しにくい時がわかるという。

 とはいえ、基礎体温は妊娠を望む女性だけに関係あるというものではない。ダイエットしやすい時期や、更年期障害など、女性なら誰もが悩む事柄にも深く関係してくるという。まだまだ私には関係ないや、と腹をくくっていたのだが、話を聞いてみるとなかなか興味深い。将来的なことも考えてこの機会に基礎体温を計ってみることにした。

 基礎体温を計る上で一番厄介なのは「毎日計らなければいけない」ということ。体温の変化は個人によって異なるので、少なくとも1カ月以上は定期的に検温してそれを記録する必要がある。1カ月の体温の変化の様子を見て初めて自分の身体の「周期」というものがわかるのだという。ただでさえ飽きっぽい性格の私がこれを毎日続けられるのか……と思っていたところ、基礎体温専用の体温計を見つけたので、今回はそれをご紹介したい。

 オムロン「サーモプラン MC-440」は“毎日検温すること”を前提とした、基礎体温専用の体温計だ。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は8,900円だった。オムロンは血圧計や体組成計など電子計測機器では実績のあるメーカー。婦人用体温計も何機種か出ているがMC-440はその中でも最上位にあたる製品だ。


製品パッケージ
製品本体
製品側面

本体を開いた様子
開いた状態の側面
持ち運びが容易なサイズ

60秒で予測検温ができるのが特徴だ
 体温計の基本的な機能として、まず体温計測機能があるが、MC-440は計った体温を最大210日分、グラフ化して表示する。グラフを表示するために、本体は体温計には見えないルックスとサイズだ。本体サイズは140×94×35mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は250g。ファンデーションを入れるコンパクトを一回り大きくしたような印象。

 この製品のもう1つの特徴は、検温時間の短さ。「予測検温」機能が搭載されていることで、1回の検温時間が約60秒ほどで済むという。予測検温とは、約60秒の検温で、温度の上昇具合などを分析して、5分間検温した場合の体温を予想するものだという。本体には予測検温とは別に、実際に5分間検温を行なう「実測検温」も搭載されている。

 ただし、説明書によると、温度など周りの環境や、体格によっては予測検温では正確な検温ができない場合もあるという。最初に二通りの検温方法を試してみてから、検温方法を固定するようにしたほうがいいかもしれない。

 本体を開くと、まず目にはいるのが大きな液晶画面。本体に記録されたデータはこの画面にグラフ化されて表示される。操作はその下にある操作パネルで行なう。ボタンの数は、9個と多めだが、毎日の検温で使うのは基本的に電源ボタンのみで、操作は比較的簡単に行なえる。

 体温を測る感温部は、薄くて、ひとさし指くらいの大きさだ。検温は舌の下で行なう。感温部と本体はコイル状のコードでつながっており、本体から50cmほど離れても検温できる。本体の電源は乾電池で、2本のアルカリ乾電池が付属する。


乾電池は本体裏にセットする 本体を開いてまず目に付くのが大きな液晶画面
操作ボタンは全部で9つある

感温部は本体とコイル状のコードでつながっている 舌の下で検温を行なうので感温部は平べったい形をしている コードが伸びるので本体から離れた場所でも検温できる

 使い始めはいくつか設定が必要。日にちや時間、アラームの設定など細々したものがいくつかあり、少し手間がかかる。

 本体の設定が終わったのですぐにでも測定を始めようとしたのだが、説明書をよく読んでみると基礎体温の検温にはいくつかのルールがあるのだという。まず一番大事なのは朝起きてすぐ横になった状態で検温するということ。もう1つはなるべく同じ時間に検温するということだ。基礎体温というのは体が一番安静な状態の時の体温なので、必然的に検温時間は目覚めたばかりの朝ということになる。そうなると細かい設定などは前日までにすませておくのがベストだろう。

 翌朝からさっそく検温を始めた。寝ぼけた頭のまま本体の電源をいれて、あとは感温部を舌の下にいれるだけだ。検温が開始されると、液晶画面には「ヨソクケンオンチュウ」という文字が点滅される。

 検温は体を横にしてとにかく安静な状態で行なう。60秒ほどたつとまず最初のブザーが鳴り、この時点で予測検温は終わりになる。感温部をそのままくわえていると、液晶画面に今度は「ジッソクケンオンチュウ」という文字が点滅し始める。


予測測定中の画面
実測測定中の画面

 最初の検温だったので、まずは実測検温を行なうことにする。検温中、まず感じたのは、5分って長いな~ということ。只でさえ慌ただしい朝の5分は貴重で、もともとせっかちな私には5分間横になっての検温がすごく長く感じた。

 検温を終えると、データは自動的に本体に記録される、画面はグラフ表示画面に切り替わる。グラフには、月経開始日や、発熱時、薬服用時などをマークする機能も搭載されている。マークが表すのは、女性の身体の変化に関係ある事柄で、全部で7種類だ。

 マークするような事柄がない場合は、そのまま電源を切って1回の検温は終わりとなる。


グラフには体温以外にも月経などを表すマークを記録できる 月経マークをグラフにつけたところ データは自動的に本体に記録され、グラフになって表示される

毎日続けることなので、60秒で終わる予測検温はとても便利に感じた
 翌日は予測検温で検温した。5分とくらべると60秒は当然ながら短く、あっという間に検温は終了する。私の場合、実測検温との温度差が0.1℃以下だったので予測検温でもおおむね正確な体温が計測されたようだ。

 予測検温で問題なさそうだとわかってからはすっかり予測検温派になってしまった。時間に余裕がある時や、休日に実測検温を行なったが、差はほとんどなかった。

 正直にいうと測り忘れもあったものの、なんとか1ヶ月間基礎体温をつけてみた。まず感じたのが「この製品じゃなきゃ無理だな」ということ。60秒という短い検温時間だからこそ、めんどくさがらずに続けられた。また、自動的にデータが蓄積されていくのでこの製品以外に何も用意しなくていいというのも大きなポイントだろう。

 綿々と続いていくグラフを途切れさせたくないというのも、測らなきゃという気持ちにつながったように思う。

 基礎体温を測ったからといって、劇的に自分の身体の変化がわかるというわけではないが、毎朝1分間、自分の身体とだけ向き合う時間を作るのは大いに意義のあることだと感じた。「あ、今日体温低いな」とか、「体調悪いな」とかこれまでに比べると、明らかに自分の身体の変化に敏感になった。

 体温計として考えるとかなり高額な製品だが、その分の意味は絶対にあると思う。繰り返して言うが、基礎体温は“毎日つけないと意味がない”今の言葉で自信がなくなった人、MC-440を強くおすすめする。





URL
  オムロンヘルスケア株式会社
  http://www.healthcare.omron.co.jp/
  製品情報
  http://www.healthcare.omron.co.jp/product/mc440_1.html

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2008/04/21 00:08

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