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家電製品ミニレビュー
森田電工「MY-H08A」

~持ちやすく注ぎやすいヤカン型の電気ケトル
Reported by 本誌:正藤 慶一

森田電工「MY-H08A」。本体はホーロー製
 本誌ではこれまで10個以上の電気ケトルをレビューで取り扱ってきた。詳しくは「電気ケトル 関連記事リンク集」にてご確認いただきたいが、ここで気づいたのが、すべてが“ケトル”――英語で「ヤカン(kettle)」――という名がついておきながら、本体上部に取っ手が付いた“これぞまさにヤカン”といったデザインの製品はない。ほとんどが本体側面に取っ手が付いており、ヤカンというよりもポットのような出で立ちをしているのだ。これはおそらく、もともと電気ケトルはヨーロッパで育まれてきた製品ジャンルであることが影響しているだろう。

 そこで今回のレビューでは、“ヤカン然”としたデザインの電気ケトル「MY-H08A」を紹介しよう。右の製品写真を見ていただければ、本物にかなり近いデザインになっていることがわかるだろう。メーカーは暖房器具などの家電製品で知られる森田電工。定価はオープンプライスで、ヨドバシカメラで6,980円で購入した。

 本体サイズは225×165×225mm(幅×奥行き×高さ)。容量は800mlと、どちらかというと小型の部類に入る製品だ。以前紹介したティファールの最大容量1Lの「ニューヴィテス エクスプレス」よりも小さく、容量800mlのティファール「アプレシア」とほぼ同サイズ。素材には、傷つきにくく汚れが落ちやすい特徴があるホーローを採用し、またフタの取り外しも可能。なお、本体とフタの取っ手、本体底部はプラスチック素材を採用する。

 お湯を沸かす際は、円形の電源ベースの上にセットし、電源スイッチを入れ、沸騰が完了したら自動でスイッチがOFFになる。空焚き時には電源を切る安全機能が作動。スイッチ上部には、中に入れた水の量が確認できるインジケーターも用意されている。このあたりは、一般的なケトルと同じ機能を備えている。


フタはヤカンのように取り外し可能
本体(左)をヒーター台(右)の上にセットしてお湯を沸かす 電源スイッチは本体後部にある。通電中はライトが点く

容量1Lのティファール「ニューヴィテス エクスプレス」よりも小さい 容量が800mlと変わらないティファール「アプレシア」とはほぼ同サイズ

本体後部から前方へと、まるでチョンマゲのように取っ手が伸びている
 さて、ここまでは敢えて触れなかったが、写真をよくよく見ると、取っ手がおもしろい形状になっていることに気づく。本体後方からまるでチョンマゲのようにニョキッと伸びているのだ。これを手で握って、本体をぶら下げるように持つ。一般的な電気ケトルは前述のように、本体側面に取っ手が付いたポット形となっているなか、オリジナリティあふれるデザインだ。

 パッケージの説明によると、このような取っ手の形状にすることで、ケトルの重心がほぼ手の真下に位置するようになり、ぶら下げるように自然なバランスで注げる「エルゴノミクス的設計」だという。“エルゴノミクス”とは聞き慣れない言葉だが「人間工学」のこと。人間にとって無理なく簡単に使いやすいように設計された取っ手ということだ。


取っ手を握り持ち上げたところ。違和感は感じられなかった 注ぎやすいように、人間工学に基づいた“エルゴノミクス設計”を謳う

 試しに、本製品とニューヴィテス エクスプレスに800mlの水を入れ、その持ち具合と注ぎ具合を比べてみると、本製品の方が手首にかかる負担が軽く、持ちやすく注ぎやすい。その一方で、力点が異なるせいか上腕に負担がかかってしまうが、それでも使いやすさは本製品の方が良いと感じられた。

 次に、アプレシアに水800mlを入れた状態で試した。すると今度は、本製品よりもアプレシアの方がやや持ちやすかった。これは本製品の本体重量が879gであるのに対し、アプレシアは545gと軽いことが影響しているだろう。それでも、手首にかかる負担は本製品の方が少なく感じられた。総合的な使いやすさという点ではあまり変わらなかったように思う。


【動画】本製品を持って、カップに注いでいるようす。手首にかかる負担は少ない(WMV形式,約787KB) 【動画】こちらは「ニューヴィテス エクスプレス」で注いでいるようす(WMV形式,約1.1MB)
本体の重量は879g

 今度は沸騰中のようすをチェックしよう。本体内に水道水を入れ、電源ベースにセットして電源スイッチを入れる。すると、「シャー」という音がし始めた。パッケージの説明によると「スイッチを入れた後、温度が急上昇し、ごく短い時間で沸騰をはじめます。熱効率がとても良いので、消費電力を抑えながらも沸騰までの時間はクラス最短。だから電気代もおトクです」とのことだった。製品パッケージには「沸騰スピード 1,200Wクラス No.1」と謳われている。

 ワットチェッカーで消費電力を計ったところ、数値は1,100~1,180Wの範囲に収まっており、ニューヴィテス エクスプレスの約1,300W、アプレシアの約1,200Wよりも若干少ない。この3製品に400mlの水道水を入れ、電源がオフになるまでの時間を比べてみると、本製品が2分36秒、ニューヴィテス エクスプレスが2分28秒、アプレシアが2分20秒だった。若干違いはあるものの、どれもあまり差はない。沸騰の早さはどっこいどっこいといったところだ。

 沸かした後の容器のお手入れだが、本製品はフタが取れるのでとても簡単だ。口も広いので、庫内のすみずみまで掃除できる。一部のケトルでは、フタが邪魔で内部が洗えないという製品もあるため、清潔性を優先する方にはうれしい仕様だ。


【動画】スイッチを入れると、「シャー」という音がする(WMV形式,約1.4MB)
数値は1,100~1,180W程度
フタを取り外して内部の掃除もできる

 マイナス面としては、どっしりとして比較的平べったい形状のためか、800mlいっぱいに水を入れた場合に、少し本体を傾けただけで水がこぼれてしまうところだ。そのため、多めのお湯を沸かす際は、持ち運びに気をつける必要がある。本家のヤカンと同じように、注ぎ口を曲げて伸ばすといった工夫があっても良かったかもしれない。より大容量を求める方は、容量1.2LのMY-H12Aを選ぶと良いだろう。

 個性的なデザインながら、基本能力は一般的なケトルと同等の能力を備えており、機能に不足はない。むしろ、ヤカン形状を活かした持ち運びやすさは、他のケトルにはない長所といえるだろう。普通のケトルでは満足できない方はもちろん、使いやすさと手入れのしやすさを重視したい人にお勧めしたい。





URL
  森田電工株式会社
  http://www.moritadenko.co.jp/
  製品情報
  http://www.moritadenko.co.jp/products/kettle/index.html
  電気ケトル 関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/kettle.htm

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2008/04/18 00:14

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