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白峯陶器「ピッツェリア」

~ガスコンロで使えるピザ用石窯
Reported by 安部 陽子

白峯陶器「ピッツェリア」
 ピザ生地を作るのが意外に簡単だということを知って以来、家でもピザを焼くようになった。ところが何回焼いてもイタリア料理店で食べるピザのあの食感は出せないのだ。お店のピザは生地の表面はパリっとしながらも、具にみずみずしさがある。

 やはり専門店においてあるような石窯でなければあの食感は出せないのかと少々あきらめていたところ、家庭でも使えるピザ専用の石窯を見つけた。白峯陶器の「ピッツェリア」だ。メーカー希望小売価格はオープンプライス。楽天市場では10,000円前後で購入できる。


ガスコンロの加熱だけで、中が300℃以上になる

 「ピッツェリア」は、石窯がそのまま小さくなったような印象。素材は陶器。ピッツェリアを、ガスコンロの上に置いて加熱すると、釜の中の温度が300℃以上になり、ピザを高温で焼きあげることができるという。

 本体サイズは360×135mm(直径×高さ)。円盤のような形をしており、重さは約5kg。この窯で焼けるピザの直径は25cm、インチでいうと10インチで、レストランででてくる1~2名用のやや小さめのピザの大きさだ。

 本体は、上窯、プレート、受け皿の3つのパーツからなる。受け皿は窯の一番下の部分にあたりガスコンロの上に置いた時、ガスの火がここに直接当たる。プレートは受け皿の上に設置し、ピザをのせる台となる。上窯はドーム型をしていて、一番上にかぶせて使う。窯の天井と側面になる部分だ。この他に、ピザを窯の中にいれる時に使う、簡易用の紙ヘラが付属する。


外箱
部品は、窯になる上窯、プレート、受け皿。それに簡易用の紙ヘラが付属する 台所のガスコンロのみで使用できる。大きさは直径36cm×高さ13.5で、重さは約5kg

 組み立ては受け皿、プレート、上窯の順番に下からのせるだけでよい。受け皿には、取っ手のような受け台があり、この裏には設置時の目安に「左」「右」「奥」と書かれている。これを確認しながら、一番太い受け台が奥側になるようにガスコンロの上に置く。受け皿の上にプレートをのせたら、上窯を全体にかぶせるようにして置き、ピザを入れる窓を手前にすれば完成だ。


受け皿の裏側にある、右の印。この印がある受け台が向かって右になるようにコンロに置く
奥の印。この印がある受け台をコンロの奥にする 上窯にある印。この印の下に受け皿の受け台がくるように置く

 使い方は、まずガスコンロに火をつけ、あらかじめ窯を予熱する。強火で加熱した場合、予熱時間は15~20分ほど。予熱の間は、釜を空焚している状態なので、目を離さないよう注意が必要だ。予熱が完了したら、紙ヘラの上にピザ生地をのせ、窯の窓から中に入れる。

 焼いている途中に一度、ムラなく焼けるように、箸などでプレートの上のピザを回転させる。ピザが焼けたら、紙ヘラと箸を使い、窓からピザを取り出せばできあがり。焼き時間の目安としては、薄手のクリスピー生地の場合は3~4分、厚手の生地の場合は4~6分だ。

 家庭にある台所のガスコンロ専用で使うピザ焼き器なので、ビルトイン(五徳が埋め込まれているタイプ)のシステムキッチンや、トップコートがガラス製のコンロでは使用できない。卓上式カセットコンロも不可だ。五徳がついた、4,000kcal/h以上のハイカロリーバーナーの台所用ガスコンロのみで使用できる。

 また使用中は、本体自体もかなり高温になる。このため、揚げ物用などの温度センサー付のコンロでは、高温を感知して自動消火してしまうので、温度センサーがついてないコンロでしか使うことができない。また高温で、五徳が変色する可能性も考慮しておいた方がよいだろう。


高温で焼いたピザは、食感がサクサク

 さっそく使ってみた。ピッツェリアは、手作りのピザ生地だけでなく、冷凍のピザも、焼けるというが、今回は、手作りのピザ生地を焼いてみた。

 ピザ生地は、薄手のクリスピータイプの生地と、食感がもちもちになる厚手の生地の2種類を用意した。クリスピータイプの生地は強力粉と薄力粉の割合が同じで、厚手の生地は薄力粉の割合が多いものだ。

 説明書にあった「おいしいピザのコツ」によると、のばした生地の滑りをよくするためにまんべんなく打ち粉をしたら、すばやく生地の上にソースと具をトッピングするとある。

 実際やってみると、これがかなり手間取った。先に具をのせてから生地の下に紙ヘラを差し込むとバランスが崩れやすく難しかったので、生地をヘラの上にのせてから、具をトッピングすることにした。トッピングを素早くするという意味も最初はわからなかったのだが、どうも時間が経ってしまうと、打ち粉が具やソースの水分を吸って、生地がヘラから滑らなくなってしまうからのようだ。

 また、また打ち粉の量もどの程度すればいいかというのがわからなかったので、実際に生地をヘラの上において滑り落ちるかどうかを試しながら調節するようにした。


焼く前のピザ生地を作る。十分に打ち粉をした生地を、ヘラの上に置く
素早くソースを塗り、トッピングをする
トッピングの完成

打ち粉は十分にして、ヘラの上で滑り落ちるような状態にしておくのがコツ
【動画】生地がヘラの上を滑り落ちる様子。この要領で、窯の窓から生地をプレートにのせる(WMV形式,495KB)

 ここまでできあがったら、ヘラの上のピザを、釜の窓から中に入れる。このとき、ピザの先端部分をヘラから出しておき、釜に入れたらピザの先端部分をまずプレートの奥に着地させ、あとは、ヘラを揺すったり、菜箸でピザを持ち上げたりしながら、ヘラをそっと引き抜くようにするとピザ生地をプレートの上にきれいに置くことができた。

 ピザを焼く時間は、クリスピータイプの生地なら3~5分、厚手の生地まら4~6分なので、電子レンジやトースターと比べてもとても早い。途中で1度、窓から箸を入れて中のピザを回転させるのだが、この作業の間にも、焼きあがってしまう感じだ。焼き上がったピザは、表面のチーズがジュージュー音を立てている。熱々なので、皿の上においても、しばらくは表面の油がはじけ続ける。レストラン食べる焼きたてのピザと変わらない。


焼きはじめる。予熱が完了した窯の中に、紙ヘラの上のピザ生地を入れる。この時、窯の奥にピザの先端を着地させたら、ヘラを揺すりながらそっと引き抜く 途中で一度、生地を回転させて移動し、焼きムラがないようにする。生地の裏が、こんな風にこんがりきつね色に焼けてきたらできあがりだ できあがったピザを窓から取り出す

焼き上がったピザ生地は、パリパリになっている 【動画】窓から箸を入れて、ピザを回転させる時の様子。中は高温なので、クリスピータイプなら3~5分ほどで焼きあがる(WMV形式,447KB) 焼き上がったピザの裏側。カリカリに焼けている

 焼き上がったクリスピータイプのピザを食べてみると、パリっとしていてこれまで作ったものよりも、サクサク感がかなりアップしている。焼く温度がちがうだけで、食感は全然変わっていた。厚手の生地を使って作った時も、もちもち感があるのに、生地の裏側はサクッと固く、トッピングのチーズはとろりと溶けている。火加減はまったく変えず違う種類の生地を連続して焼いたのだが、クリスピータイプと、厚手の生地のピザの食感の違いが、はっきり出ている。


ピザを焼き終わった後の本体。ピザ生地から落ちたソースや具が焦げて研磨剤などでこすらないとなかなか汚れがおちない
 ピザの焼き上がりにはとても満足したのだが、使いこなすにはコツが必要だ。簡単にまとめると次の通りだ。
・ピザ生地には十分な打ち粉をすること
・トッピングはとにかく素早く
・ピザの出し入れは、特に注意深くすること
実はきちんと焼き上がるまでに何回か失敗を繰り返したのだが、この3点に気をつければ失敗は避けられる。

 また、クリスピータイプの生地の方が固いので失敗が少ない。厚手の生地はやわらかいので、ヘラでプレートにのせる時や、プレートの上でピザを回転させる時に生地を破いてしまうことがあった。破れてもそのまま焼くことはできるが、プレートに焦げたソースや具がこびりついて片付けるときに手間がかかる。

 使い終わって洗うときは、釜の熱が完全に冷えるまで待ってから触るようにする。火を消して数分後、上釜は触れる状態になっていても、プレートや受け皿は、手にミトンをしても、まだ熱さが感じるほどの熱が残っているので、充分に注意したい。お手入れ方法は、焦げや汚れを研磨剤やナイロンたわしで落とし、よく乾燥させてから収納する。


何枚焼いても手間は同じ、いろんな具でパーティメニューにも

 実際使ってみると、生地をのばす、トッピングを素早くするという調理のほかに、釜の状態を常にチェックしていなければならないので、1人で全部やるのはかなり無理があると感じた。誰かに協力をお願いして窯を担当してもらったり、役割を分担すれば失敗も少なくなるだろう。

 焼くコツさえ掴んでしまえば、焼き上がるスピード自体は早いので、1枚焼くことも2~3枚焼くことも手間はさほど変わらない。これは、人数が大勢いるホームパーティ向きの製品だと感じた。

 この釜があれば、より本格的なピザを自宅で楽しめる。慣れるまでに多少のコツは必要だが、その焼きあがりは電子レンジや、オーブントースターではちょっと真似できない。ピザにこだわる人なら手間をかけても使う意味は充分あるだろう。





URL
  白峯陶器株式会社
  http://www.hakuho-web.com/
  製品情報
  http://www.hakuho-web.com/pizzeria01.htm

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2008/01/11 00:00

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