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家電製品ミニレビュー
東芝「VC-PW7D」

~ツボを押さえた普及価格の掃除機
Reported by 小寺 信良

掃除機なんてみんな同じか?

東芝「クリーナー VC-PW7D」
 昔からよく知っている家電というものこそ、実はよく知らないものである。まあなんでも一緒だろ、と思って買うと、使い始めてから、ああこのタイプはこれがダメなのか、などということを学習したりする。かといって買い換えるほどでもないので、その不満を抱えたまま5年10年と過ごす事になるわけだ。

 おそらく掃除機も、そういうジャンルに入る家電だろう。「ダイソン」の成功でサイクロン方式が一躍スターダムにのし上がった時期もあったが、吸引力や動作音で再び紙パック方式が見直されてきているという。

 実は10月末に引っ越しして、マンションから2階建ての一戸建てに移った。そうなるとなんとなく生活が1階と2階に分かれて来るもので、掃除するタイミングも違う。そこで掃除機をもう一台、手頃な価格で欲しいということになった。

 そこで選んだのが、東芝「VC-PW7D」である。ネットでは2万円を切る低価格ながら、回転ヘッド付き、そして今流行りの消臭機構搭載モデルである。高級機となればキリがないが、リーズナブルモデルこそメーカーの手腕が問われるはずだ。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpで16,810円で購入した。ではさっそく試してみよう。


こなれた作りの本体

いわゆる高級機ではないが、シンプルで清潔感がある
 まずボディだが、白地に青のアクセントでまとめたカラーリングは高級感こそないが、奇抜な感じもなく落ち着いている。ホース部は太めで、いかにもよく吸ってくれそうだ。

 ゴミ収納部分は、ロック機構もなにもなく、溝に指をかけて持ち上げるだけで簡単に開く。使用時はモーターで蓋が吸引されるため、それでも問題ないのだろう。ここまでは簡単だが、紙パックを交換するには、ホースを本体から外す必要がある。ホースの先が紙パックの奥まで入るので、これは仕方ないところだろう。

 紙パックはDVDビデオカメラのドライブのように、ガイド部がイジェクトするようになっている。紙パックの吸い込み口部は厚紙になっており、そこをガイド部の溝に差し込んで、手前に押さえるだけでOK。交換時に手が汚れることもなさそうだ。

 後部には持ち上げるためのハンドルが付いている。電源コードの巻き取りは、逆にこのハンドルを押し込む。ハンドル部と巻き取りスイッチを兼用することで、外観をすっきりさせている。後部のスイッチのようなものは、紙パックの交換時期を知らせる「ゴミサイン」だ。


紙パックはガイド部に差し込む形で装着する ハンドルが巻き取りスイッチを兼用している

 コンセントを差し込むと、後部のLEDが青く光る。最初はただの通電ランプかと思ったが、これは「光触媒抗菌フィルター」という機能によるもので、LEDの光が排気内に含まれる雑菌の繁殖を抑える効果があるという。

 【お詫びと訂正】初出時、LEDランプは通電を示しているとの記述がありましたが、これは誤りでした。お詫びして訂正させていただきます

 脚部のローラーは、全部クッション性のない樹脂製だ。したがってフローリングの床では、転がるだけでなく横方向にだって滑る。重量が軽いので傷が付くことはないと思うが、新築の床ではちょっと使用がためらわれる。このあたりが、価格なりの限界なのだろうか。もう少し弾性のある素材に変えて欲しいところだ。

 またこのヘッドの横幅は、階段の幅とぴったり一致する。つまり階段の掃除は、ヘッドを横にして左右に数回滑らすだけで済むのだ。このあたりはよく考えられている。

 操作スイッチは、ハンドル部に付けられている。切、自動、強/弱、ブラシ入/切だけというシンプルさだ。ヘッド部は、ブラシまで内蔵している割にはかなりコンパクトにできている。厚みがないのもそうだが、横幅もそれほど広くない。横幅が広い方が楽に掃除できそうな気がするが、結局吸い口は中央部1点なので、幅が広いと吸引力が弱まるということだろう。


ローラーは樹脂製で横滑りしやすい
手元スイッチもシンプル
ヘッド部はかなりコンパクト

吸引力は問題なし

延長管は長さ調節が簡単
 ではさっそく掃除してみよう。フローリングの床や畳で感じるのは、ヘッド滑りの良さである。吸引力がある割には吸い付く感じが少なく、軽快に掃除できる。またヘッド前面に樹脂製のダンパーがあるため、家具などへの当たりも心配がない。

 ただこの樹脂製ダンパー、1回掃除しただけでエッジの部分が白くささくれ立ってしまった。長い間使うとどうなってしまうのか、心配だ。もしかしたらヘッド部の寿命は、案外短いかもしれない。

 延長管が十分な長さまで伸びるので、腰を曲げる必要がないのは楽だ。掃除中はついつい一生懸命になりすぎて腰を曲げてしまうものだが、床すべりがいいこともあって、片手で楽に取り回せる。


ブラシはコインネジ一つで外せる
 強弱の切り替えがあるが、「自動」にしておいても「強」とほぼ同レベルに吸い込む。吸引力は十分で、紙くずやお菓子の袋の切れっ端などは、10cmぐらい先から引き寄せる。

 ヘッド部のブラシは、かなり高速で回転するが、それほどうるさくはない。もともと、この掃除機は、特に静音タイプというわけでもなくそれなりの音がするので、それに紛れているだけかもしれない。布団の上などを掃除するには、別途布団用ブラシも販売されているが、パワーヘッドのブラシを入にすれば、それなりに掃除はできないこともない。ただ床を掃除したものでそのまま布団を掃除していいものかというのは、別問題である。

 使っていて感じたのは、手元スイッチの位置の悪さである。ハンドルを持つと、ハンドル部の山を越えたむこうがわにスイッチがある感じなので、掃除中はスイッチがどこにあるのか見えない。

 特にブラシの入切は頻繁に切り替えるはずだが、指が届くはずもない一番遠くにあるので、いちいち覗き込んでは両手で操作することになるのがやっかいだ。また入になったときにLEDなどが光るわけでもないので、入なのか切なのかは、ハンドル部の振動と音で判断するしかない。


便利ではあるが……

ホース部にくっつけられる隙間ノズル
 掃除機といえば、隙間ノズルもよく使うパーツである。廉価モデルでは単に付属品として隙間ノズルが付いているだけで、それの収納に関しては考えられていなかった。だがこのモデルでは、ハンドル部の下にくっつける形で隙間ノズルを装備できる。使うときには180℃ぐるっと回して差し込むのだ。

 隙間ノズルの先端にブラシも装着できる。これも180度クルッと回転させることで、着脱できるようになっている。これもなかなかいいアイデアだ。

 一見便利そうな機能だが、実際に使ってみるといろいろ問題がある。まずぶら下がっているジョイント部の形成が緩いので、ホースをパタンと床に置くと、その衝撃で外れたりする。使いもしないのにいちいちそれをはめ直すという手間を考えたら、これも一長一短である。


静音化のために吸い込み口以外の穴が多い
 またノズル部も吸い込み口以外の部分に隙間が多く、意外に吸引力がない。おそらく吸い込み音を軽減するために穴を多く開けているのだろうが、サッシの桟などの部分を掃除するには、もう少し吸引力が欲しいところだ。

 排気に関しては、最近の掃除機はすごいことになっている。光触媒や脱臭フィルタなどを駆使して、空気清浄機並みのフィルタリングを備えているものも少なくない。本機も蓋上部にゼオライト消臭フィルタ、紙パックの後ろにアレルゲットフィルタ、モーター部にヘパクリーンフィルタ、排気口に光触媒抗菌フィルタを備えている。

 このうちユーザーが自分で掃除できるのは、ゼオライト消臭フィルタとアレルゲットフィルタだけで、他の2つはユーザーには触れられない。アレルゲットフィルタとは言うが、見た目はPCファンにはまっている、隙間の大きなスポンジである。まあPCファンの場合も細かいチリは沢山捉えているので、効果はあるのだろうが、過度な競争の結果、いろいろ名前が付いてしまったのだろう。


蓋の裏側にあるゼオライト消臭フィルタ 吸引部にあるアレルゲットフィルタ 排気口にあるフィルタはユーザーには外せない

 さて掃除機が新しくなったことで、結構マメに掃除しているのだが、メーカーに考えて欲しいことが出てきた。例えば掃除機で吸えないような大きなゴミは、皆さんはどうしているだろう。これを手で拾ってしまうと、ゴミ箱に接近するまでずっとそれを持ったまま掃除する羽目になるのだが、なんかそれはイケてない気がする。そういうちょっとしたゴミを拾って入れるポケットみたいなものを、掃除機に付けてくれないだろうか。

 ぐうたらな発想だが、そもそも白物家電はそういう人のために存在するわけで、コストをかけずにまだやれることがあるように思うのだが、どうだろう。





URL
  東芝コンシューママーケティング株式会社
  http://www.toshiba.co.jp/tcm/
  製品情報
  http://www.toshiba.co.jp/living/cleaners/vc_pw7d/index_j.htm

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2007/11/28 00:00

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