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家電製品ミニレビュー
富士通ゼネラル「HDS-3000S」

~おむつのニオイも数秒で消える強力脱臭機
Reported by 本誌:伊藤 大地

 子供が生まれて以来、なるべく育児に参加しようとは思っている。風呂に入れたり、あやしたりと、実際ある程度はやれているわけだが、どうしても慣れないのがオムツ替えだ。

 まぁはっきり言ってしまえば、我が子のだろうが自分のだろうが、クサいものはクサい。そういうことだ。

 我が家には以前導入した空気清浄機もある。たしかに脱臭効果はあるのだが、これは効き目がゆるやかで作業中にピンポイントでニオイを取ってくれるわけではない。そもそも、空気清浄機自体が脱臭に重きを置いたものではないからだろう。

 そこで、ペット愛好家などに人気の脱臭専用機、富士通ゼネラルの「HDS-3000S」を試してみることにした。アスクルの個人向けショッピングサイトにて、49,800円で購入した。


富士通ゼネラル「HDS-3000S」
本体側面
本体背面

操作は本体とリモコンの両方で行なうことができる
付属のリモコン
運転中に点灯するUV脱臭ランプ

 現在、富士通ゼネラルの脱臭機には、3機種がラインナップされている。今回紹介するHDS-3000Sのほか、「DAS-301R」と「DAS-30P」だ。この2機種についてはそれぞれ、当コーナーで紹介しているのでご参照いただきたいが、この3機種の違いを簡単に比較すると、以下の表のようになる。

【富士通ゼネラル 脱臭機ラインナップ】
型番HDS-3000SDAS-30PDAS-301R
脱臭力
(空気清浄機比)
約300倍約150倍
オフタイマー×
リモコン×
運転モード自動
静音

ダッシュ(30分)
自動
静音

パワフル1時間
パワフル4時間
風量
(最小/最大)
0.7/3.0立方m 0.8/3.0立方m
動作音
(最小/最大)
19/48dB19/45dB19/43dB
適用畳数最大20畳
希望小売価格オープンプライス
実売価格
(店舗)
49,800円
(アスクル)
39,800円
(ヨドバシ.com)
39,700円
(ヨドバシ.com)


 全体に共通するのは、汗、体臭、タバコ、焼肉、カビ臭、部屋干し臭など生活にまつわるニオイを取ることを専門にした機械であるということ。ファンを回して取り込んだ空気を浄化する基本的な仕組みは空気清浄機と同じ。ではどこが違うかというと、フィルターの構成がニオイの除去に特化していると思えばよい。また、ヒーターによる自己再生により、脱臭フィルターや消臭剤の交換など、ランニングコストがかからないのもポイントだ。

 機種間で細かい違いはあるが、要はこのHDS-3000S、DAS-30Pから脱臭力を強化したモデルと思えばよい。デザイン、リモコンが付いている点、運転モードなど主な仕様が同じだ。HDS-3000Sのフィルター構成は、外側から順に(1)大きなホコリを取るプレフィルター、(2)より細かいチリをキャッチする集塵フィルター、(3)フィルタの脱臭力を再生するヒーターユニット、(4)脱臭用ハニカムフィルター、(5)ゼオライトフィルター、となっている。


1番外側についている、プレフィルター
集塵フィルター
フィルタの脱臭力を再生するヒーターユニット。ハニカムフィルターとゼオライトフィルターはこの奥に内蔵されている

 DAS-30Pから変わったのは(5)のゼオライトフィルター。ゼオライトは排気のニオイを取るためのフィルターとして掃除機にも用いられている。多孔質の素材でニオイ分子を吸着する作用がある。DAS-30Pでは、(5)の位置には活性炭フィルターが入っていた。カタログや取扱説明書を見る限り、特にほかに違う点はないので、150倍が300倍になった理由はこのフィルターの素材が変わったことによるものと思われる。

 ちなみに約300倍という基準は、尿などのニオイの原因となるアンモニアを空気中に飛ばし、空気清浄機と脱臭機をそれぞれ15分間運転した後のアンモニア残存量を比べた数値という。


本体背面に貼られている、フィルターのお手入れ方法 本体背面にある消臭成分調節切り替えのツマミ 前面パネルの吸い込み口。においのある空気をここから吸い込む

本体操作パネル。本体には運転切り替えボタンと、運転/停止ボタンの2つしかボタンがついていない 運転を開始すると、その時の運転モードのLEDが点灯する

 と、説明はこのくらいにして、さっそく使ってみよう。

 本体はオムツを替えるスペースの目の前に設置。普段は自動運転で回しておき、オムツ替えをするときは「ダッシュ」運転で乗り切る、そういう算段だ。

 設置して気づいたのは、風の吹き出し口にあるルーバーが手動であること。3枚の羽は真上方向から、正面方向まで90度回転する。3枚は連動しており、1枚に手をかけて手で動かせばほかの羽も同じ角度に変わる仕組みだ。

 このルーバーの位置にまず、迷った。

 というのも、当初、なるべく近くの方がいいだろうと思って、機械の真ん前でオムツ替えをしたのだが、思ったほどの効果は得られない。しかし、部屋にほんのりと残っていた昼食の残り香は消えている。つまり、効果はあるが使い方が悪いということだ。

 ルーバーの位置と風向きの関係をいろいろと調べてみると、基本的に上方向に吹き出していることがわかった。我が家では壁際に設置したのだが、ルーバーを真っ正面に向けても、壁に掛けたカレンダーがふわりと浮く。これは扇風機のようにスポット的に脱臭するのではなく、空気清浄機と同じように、部屋全体から吸いこみ、部屋全体へ送り出す作りになっているのだ。

 そこでルーバーを真上に、オムツ替えスポットを部屋の真ん中あたりに移動させ、再チャレンジ。すると、ニオイの消えるスピードが初回より断然速い。フワッとニオイが来たなーと思ったそばから消えていくので、不快感が相当減った。


風の吹き出し口にあるルーバーは手動で動かす 真上からみた吹き出し口。風は基本的に上方向に吹き出している 子供のオムツ替えをする前にダッシュ運転に切り替える

 恥ずかしい話、これまではティッシュで鼻に栓をしてからオムツ替えをしていたのだが、その必要もなくなりそうだ。

 ダッシュ運転時の動作音はかなり大きく、掃除機よりちょっとましという程度。とはいえ、私の場合、1秒でも早くニオイが消えてくれた方がうれしいので、これはあまり気にならない。同じ理由でオムツ替えのときは、普段つけっぱなしにしている自動モードではなく、まずダッシュ運転にしてから取りかかるようにしている。

 2週間ほど使い、振り返って感じるのは、かつて家にはいろいろなニオイがあったのだなということ。オムツだけでなく、子供に飲ませるミルクのニオイもある。カレーを作れば、3日間くらいカレー臭かったし、すき焼きをつくれば、丸一日くらいは肉の脂のニオイがほんのり香っていた。そうしたものが短い時間でスパッと消えてしまうのは、かなり気持ちいい。

 悩みどころは機種選びだ。ほかの2機種に比べ1万円高い。もともと脱臭能力には定評があるので、どれを買っても基本性能に困ることはない。絶対性能を求めるならHDS-3000S、コストパフォーマンスを重視するならほかの2機種ということになりそうだ。

 ニオイの除去を目的に空気清浄機を買うならば、こちらの方がよりはっきりと効果を確認できる。ニオイに悩むすべての人に推薦できる機器だ。




  富士通ゼネラル株式会社
  http://www.fujitsu-general.com/
  製品情報
  http://www.fujitsu-general.com/jp/products/deodorize/index.html
  取り扱い説明書のダウンロード
  http://www.fujitsu-general.com/jp/products/deodorize/downloads/index.html
家電製品ミニレビュー
富士通ゼネラル「DAS-301R」(2007/05/09)

家電製品ミニレビュー
富士通ゼネラル「脱臭機 DAS-30P」(2006/12/18)




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