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日本の電池産業への貢献でパナソニックらがIEEEマイルストーンに認定される

 米国に本部を持つ電気・電子技術の学会であるIEEE(アイ・トリプル・イー)は、日本の電池産業の発展と普及に貢献したとして、屋井乾電池(当時)、GSユアサ、パナソニックの3社をIEEEマイルストーンに認定した。

 IEEEマイルストーンは、開発から25年以上経過し、産業の発展などに寄与した歴史的業績をたたえる権威ある表彰制度。日本からは19件目の認定となる。

GSユアサのルーツとなった2社の蓄電池
パナソニックの乾電池、リチウム一次電池、ニカド電池

 3社の受賞理由は、「合資会社屋井乾電池は1893年に屋井電池発明特許を取得し、日本の乾電池産業を誕生させ、その発展に貢献した。この偉業を継いで、株式会社GSユアサとパナソニック株式会社は、産業機器および家電製品に搭載する一次・二次電池の巨大市場を開拓し、日本の電池産業および家電産業を発展させた」と解説されている。

 屋井乾電池の創立者である屋井先蔵(やい さきぞう)氏は、液体を使用する電池が主流だった1887年に乾電池を発明した。GSユアサは、創始者の一人である2代目島津源蔵氏が、1895年に日本初の鉛蓄電池を開発するなど二次電池の分野で市場をリードし続けている。

 パナソニックは、1931年にマンガン乾電池の自社生産を開始して以来、アルカリ乾電池、リチウム一次電池などを投入し、一次電池の分野で市場を牽引している。

伊達 浩二