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ソーラーフロンティア、“世界最軽量”の太陽光パネル「ソラシス・ネオ」

~薄さはスマートフォン並み。“過去最高出力”のパネルも

 ソーラーフロンティアは、太陽光パネルの新製品として、“世界最軽量”を謳う「Solacis neo(ソラシス・ネオ)」と、同社の製品では“過去最高出力”となる「高出力モジュール SF170-S」の2製品を発売する。価格はオープンプライス。

新製品の発表会には、ソーラーフロンティアの玉井裕人 代表取締役社長、テレビCMに出演する井川遥さんと松尾諭さんが登壇した
右がソラシス・ネオ、左が高出力モジュール。ソーラーフロンティアは真っ黒のパネルが特徴

 シリコンを使わず、Cu(銅)・インジウム(In)・セレン(Se)を材料とする化合物系の薄膜太陽電池モジュールの新製品。ソラシス・ネオは10月より生産を開始し、11月の出荷を予定している。高出力モジュールは7月より販売が開始されている。

ソラシス・ネオ

 ソラシス・ネオは、従来モデルよりも約40%減となる約8kgという軽さが特徴。同社ではガラス基板構造のCIS薄膜太陽電池モジュールでは“過去最高出力”になるという。また、カバーと基板に厚さ2mmの薄い強化ガラスを採用したことで、パネルの厚さは“スマートフォン並み”という約6.5mmになっている。

 このほか、デザイン性の高さと屋根へのフィット感を狙うため、パネルのフレームが省略されている。

 パネル1枚当たりのサイズは1,231×638×6.5mm(幅×奥行き×厚さ)。メイン出力帯は95~100W。

ソラシス・ネオのスペック。出力は95~100W
パネルを側面から見たところ
ソラシス・ネオとスマートフォンと比べてみた。写真のスマートフォンは保護ケースを付けているため、ソラシス・ネオの方が薄かった
高出力モジュール

 高出力モジュールは、パネル1枚当たりの出力が170Wと高い点が特徴。同社によると、ソーラーフロンティア製のCIS薄膜太陽電池では過去最高という。

 新しいパネルの発売に合わせて、シンプルさを追求した新工法「クロスワン工法」も提供される。これは部品点数を削減し、屋根に空ける穴も減らすという工法で、施工時間が短く、少ない負担で設置できるという。現行の工法「FF工法」と比べると、施工時間は約6時間(約377.4分)から約4時間(231.9分)と、約4割短縮されるという。

高出力モジュールのスペック
高出力モジュールのパネル表面
側面から見たところ。ソラシス・ネオと比べると厚い
設置時間を短縮する新工法「クロスワン工法」の提供も開始する。ソラシス・ネオと高出力モジュールも利用可能
ソーラーフロンティア 玉井裕人 代表取締役社長

 ソーラーフロンティアの玉井裕人 代表取締役社長は、ソラシス・ネオについて「軽さ、薄さ、美しさを兼ね備えたパネル。日本の家に合うデザインになっている」、高出力モジュールについて「より多くの発電量がお客様にお届けできる」と評価。さらに、同社のCIS薄膜太陽光発電パネルについて「実発電量が多い点、(毒性のある)カドミウムを使わないため環境性が高い点、生産時のエネルギーが少ない点が優れている。(新製品は)CISを20年に渡って研究してきた成果で、自信をもってお届けする商品」と自信を見せた。

同社のCIS技術は、今年で20年目となる
メガソーラー発電所に導入されているパネルのメーカーごとによる発電性能の比較。ソーラーフロンティアは、国内大手よりも発電量が多いという結果になっているという
ソーラーフロンティアのパネルは、宮崎県の自社工場にて生産されている

 発表会では、ソーラーフロンティアのテレビCMに出演する、俳優の井川遥さんと松尾諭さんが登壇。2人は新製品のソラリオ・ネオについて「真っ黒で薄いですね」(松尾さん)、「本当に薄くて、携帯電話よりも薄そうですね。キレイですね」(井川さん)とコメントした。

テレビCMに出演する井川遥さんと松尾諭さん。実は所属事務所が同じで、15年の仲という。「よく知っている仲なので、(撮影は)照れくさいです」(井川さん)
「今、ドラマの現場で高台でロケをしていますが、ソーラーパネルを設置している家がとても多く、うれしいです」(井川さん)
テレビCMに登場するキャラクターの扮装で登壇した松尾さん。「太陽電池でドラえもんが動くおもちゃを子供に与えました」

正藤 慶一